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1日目【札幌→富良野  175キロ】



text&photo  by  ymr20xx@y-maru.com。






本日のルート (powered by ルートラボ)

札幌→当別→四番川→滝川→富良野(実測174.5km)




珍しいダム


昨晩、呑みながらルートを確定させた。併せて天気予報も確認。なのに、なんだこの天気は!?






薄曇り。





「しかも、微妙に雨降ってますね」
「雨の馬鹿野郎orz」


とはいえ、今年のヤマイドウ、与えられた猶予はたったの5日である。行くしかないのだ。嫌だと言っても。



「misatoせんせーの気持ちが、ちびっと分かった」
「平成生まれの人で、元ネタわかる人いるかなぁ」







まずは丘珠空港方面へ。



まずは、昨年の宿題兼仕事のネタである、当別ダムへ。丘珠空港脇を通る、道道112を使う。このあたり、札幌市の郊外という位置付けで、しかも電化が完成した札沼線の恩恵か、新築の家が多い。






思いの外住宅地が多い。





「ベッドタウンですね、まるで」


エルコスさんが言う通り、かつてのローカル線が、今では通勤通学の足だ。






当別方面へ。R337は交通量が多い。



石狩川を渡ると、ようやく北海道っぽい雰囲気になった。目指す当別ダムへ向かうために、まずは石狩当別駅へ。ふと、空を見上げると、雲の流れが早い。これはすなわち……



「向かい風、ですね」
「またかよーっ!?」







石狩当別に到着。



ただ、風は南から北に向けて吹いているようで、今日の行程から考えて、あまり影響はなさそう。



「大丈夫!  天は我らの味方だ!」
「……フラグにならなければいいんですが」







当別のヤマトはR275沿いに。



当別のヤマト営業所で、昨年同様、荷物をドロップ。行先は中標津であるが、これには理由が。



「帰りの飛行機は、中標津から飛びます」
「思い切りましたねぇ」


そしてもう1つ。今年は、羅臼まで自走してみたかったのだ。






世間話をしているうちに、道は道道28へ。





「あらら、それはなぜ?」
「地理的に、羅臼は面白いから」


羅臼は、知床半島の東半分に位置する、縦に長い街である。その羅臼へのアクセスだが、ハッキリと2つに分けられる。すなわち、知床峠を越えるか、越えないか。

前者は網走や女満別からのアクセスが期待でき、札幌や道外からの往来が容易であるが、一年の半分近くが冬季閉鎖で通れない。対する後者は、通年通れるものの、釧路などの都市を経由する必要があるなど、アクセスに難がある。

何より、羅臼の交通網を面白くしているのが、外からの道がたったの2本しかなく、そのうち片方は冬季閉鎖がある、ということだ。






なんとなく北海道っぽくなってきた。





「な、面白いだろ?」
「興味はありますね。ただ……」


エルコスさんは指摘する。それだと、ルートが絞られますね、と。確かに今回、羅臼へはピストンルート一択である。帰りの飛行機の都合もあるが……



「クマ、ですか?」
「クマ、ですね」


知床はヒグマの生息地帯。ひーこら山登り中にガブリなんて、正直ヤだ。

さて、相変わらず風は強くて肌寒いのだが、徐々に陽が出てきてくれた。少しづつ気温が上がってきているのを確認していると、谷の向こう側に、白い巨大な建造物が現れた。






お、あれはもしや……





「あれが、当別ダム……  ですか」
「しかも、とびっきりレアなやつな」


当別ダムが、「とびっきりレア」を謳う理由だが、それはダムの形式にある。このダムは、台形CSGという形式が附けられていて、しかも日本にしかなく、その上、現存するのはたったの2基しかないというレアなダムなのだ。






豪快に放水中。





「これを見に、わざわざ?」
「だって、ここにしかないから」


一部訂正。正確には、沖縄にもある。

ちなみに、この先さらに北上すると、さらにダムがある。意外なダム銀座っぷりだ。






ダム全景。構造的に背面も似たような感じになってる。台形だから。





「あれ?  道道11で知来乙へ降りるのでは?」
「うん、当初の予定ではそうだったんだけどね」


地図を見た感じ、知来乙からの平地よりも、このまま北上してR451に出るルートのほうが、楽しそうだったから。






余談だが、当別ダムによって堰き止められた湖は、ふくろう湖と名づいている。



そして、これが大正解。北海道特有の、無理のないアップダウン。左手に見えるふくろう湖の景色。そして、ほとんどゼロと言って差し支えない交通量。



「気持ちいいですね!」
「いいルートだ。これは楽しい!」







勾配変化の余り大きくない、走り応えのある道でした。景色もいいし。



二人(一人と一台)揃って、キャイキャイはしゃぎながら爆走。脚が健在なら、素晴らしいツーリングルートだ。

ただ、たまに現れる、黒い土っぽい何か。






まあ、土じゃないよね(お食事中の皆様のためにモザイク処理)





「やはり、いるな……」
「こんなところでエンカウントとか、ナシですよ!?」







左に曲がって、留萌でも良いが。



ハラハラドキドキしながら、R451を右折。ここから新十津川まで下り基調の行程が続く。たまに登り返したりするくらいで、全体的な評価としては、ゴキゲンな道である。ついつい調子に乗って飛ばしていくのだが、吉野のあたりであることに気づく。



「補給できるところがないねぇ」
「とりあえず、赤缶で凌ぎましょう」







吉野の某所で小休止。



地図を見る限り、次の補給ポイントは滝川らへんになりそう。しばらくは、商店の望めない区間を走ることになる。なので、景気よく補給したいのだが、






なお、350缶は130円だった。





「なんで大きいほうが10円安いんでしょうか?」
「在庫整理?」


飲みきれるかどうか分からなかったけど、大きい方を買い、そこらの縁石に腰掛けて、一息つく。

空は蒼い。朝方のあの天気は何だったのだろう。あぁ、夏だなぁ。うん、良い流れだ。



「結局、全部飲みましたね」
「まあ、暑かったし」







麓が見えてきた。滝川まであと少しだ。



結局、無補給エリアを抜けたのが昼過ぎ。R38に入ったところで、丸亀製麺で補給。



「昼御飯ですね?」
「塩分補給です」


しっかり塩分をインサイドしてから、今後の作戦を練る。明日は昨年の宿題だった北落合の訪問を考えているので、できるだけ幾寅に近づいておきたい。

ついでに、ダムカード対象の滝里ダムが道中寄り道できる位置にあるので、そこにも寄り道したい。逆算すると、富良野あたりで輪行という感じになりそうだ。



「じゃあ、しゃかしゃか行くぞー」
「言ってるそばから寄り道ですか(笑)」







ちなみに、作戦は東滝川の待合室で立てた。一度寄ってみると面白いだろう。



東滝川、野花南と寄り道して、駅ノートに記帳。






この先、ルートは滝里湖のほとりを往く。



滝里ダムは、野花南の駅から少し南下したところからアクセスする。恐らく、もとR38本線だった道を行くと、いかにもな風体の建造物が。






そそり立つ壁。





「重力ダムって、要塞ですよね」
「まあ、こんだけ大きいとね」







吐出口だけ見たって、荘厳そのもの。



ダムカードを戴いてから、ふたたび富良野を目指す、のだが……



「明らかに、出力が落ちてますね」
「む、向かい風がぁ〜」







バテた最中に撮った画像。まあまあよく写ってる。



まあ、それだけではないのだが。

考えてみたら、この日口にしたのは、朝飯のおにぎりとカップ麺、昼の丸亀製麺、そして涼をとるためのかき氷。既に走行距離は160キロ近い。どう考えたって、補給が足りてない。



「だからいつも言ってるのにーっ!?」
「調子に乗り過ぎました……」







間もなく富良野の市街地へ。



恐ろしいくらいに加速しないエルコスさんを、騙し騙し走らせ、富良野の市街地に入ったのが18時過ぎ。時刻表を見ると、19:06に池田行があるではないか。



「決まりだね」
「これ以上、あんな体たらくで走られても困りますし」







快速狩勝に乗る。



買い出しを済ませてから、輪行開始。今日は東鹿越でSTBだ。本当は幾寅で一泊したいのだけど、諸般の事情、ということで。



「全然、成長してないじゃないですか」
「ストロングスタイル好きなんだよね」







そして東鹿越へ。



という感じで、19:54東鹿越着。かなやま湖畔で周囲に民家なしという好立地は、予想通り快適だった。






今日はここまで。






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TITLE:水曜:1日目
UPDATE:2016/07/24
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