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1日目【札幌→余市】



text&photo  by  ymr20xx@y-maru.com。







足慣らしという名の飲酒行為



本日のルート (powered by ルートラボ)


昨年11月に、ちょびっと北海道を走った。しかし、今度は問答無用で北海道、……否、北の大地を走る。

ただし、不安もある。エルコスさんには出発直前、11速化を施した。それに、ワタクシめも久しぶりのロングライドだ。なので、足慣らしをすることにした。



「どちらへお出掛けで?」


問うエルコスさん。ちょっと待て、ワタクシめよりもテンション上がってねーか?



「小樽運河で写真を撮ろうか。片道50くらいだし」
「やたー!」


ということで、若大将で来たときからの宿題である、小樽運河で一枚、というのをやってみる。その前に、大荷物であるザックは駅のコインロッカーに。



「そういえば、ザックがないと軽装ですよね」


と、エルコスさん。そうとも、これが狙いなのよ。



「北海道ってぇと、いかにも、な自転車がいるだろ」
「こういうヤツですか?」







ザ・いかにも。





「そうそう。まあ、ある意味正統派ではある」
「……まあ、よく見ますよね」
「だけどな、それに敢えて反抗してみることにしたんだ」
「あらま、それはなぜ?」


自転車旅行の王道、といえば、文句なくランドナーかキャンピング、ということになる。特に、4サイドの重戦車ともなれば、それは圧巻である。そして、北海道を旅する自転車の大半は、そこまでとはいかなくとも、だいたいが重装備だ。

しかし、それが王道なのだろうか。ワタクシめは思ってしまったのだ。もっと軽量なスタイルがあってもいいのではないだろうか、と。



「だから道行く人が皆、「火野正平」って言うんですよ」
「黙らっしゃい」


そこで、今回のヤマイドウ、大雑把に言うと、大荷物を定点に送りつけておき、自身は軽量な荷物で走る、という作戦を採ることにした。

これによって(デメリットはあるだろうが)4サイドと同等に近い荷物を持ちながら、軽量スタイルで北の大地を旅できるようになる。そう考えたのだ。



「ま、所謂、アンチテーゼってやつだな(キリッ)」
「……(ボソッ)火野正h」
「やかましいわい!」







そしてこういうふうになった。



さて、札幌市街、大通り交差点に北海道神宮の鎮守碑がある。ここをスタートとして走り始めるのだが、さすが札幌は北海道の中心、つまり首都である。ゆえに、



「信号待ちー……」
「ガマンしてください。郊外に出れば……」


その郊外は向かい風地獄。そして張碓峠(仮称)






張碓峠(仮称)





「初日でいきなりコレかよー!」


叫び声も虚しく、淡々とこなすしかない。その甲斐もあって、どうにか小樽運河に到着。



「どうですか大先生、いい案配ですか?」


被写体となって嬉々とするエルコスさん。しかし親馬鹿を承知で言うならば、旅してるという雰囲気は間違いなく一番だろう。






小樽運河。



そんな小樽の街を流していると、






20パー。





「キュ-ピン!」
「大先生、いいんですけど、それだと麻雀用語ですよ?」


なんて言いつつ、登る。インナーローにして登る。

余談だが、11速化する際、コストカットでFDをだけは5700のままにしていたのだが、とりあえず不満なく動いてくれる。それが確認できただけでもヨシである。ただし、強烈にバテた。






登った先にあった旧板谷邸で一枚。



さて、小樽運河詣でも終わったことだし、ここからどうしようか、ということになったのだが、



「大先生、我儘を許してください」


珍しく、エルコスさんからの提案。ハテ、何でしょうか?



「余市に行きませんか?」


余市?  そういえばニッカの蔵元があったな。距離も大したことないから、行けなくはない。



「構わないけど、なんでまた?」
「マッサンを見て勉強しました(キリッ)」
「……いいけど、エルコスさん呑めないじゃん」
「ああっ、忘れてたぁ……」


なんのこっちゃい。

ちなみに、小樽から余市まではだいたい20キロくらい。ちょっと足を伸ばすには最適な距離であり、思いつきでも何とかなっちゃう距離である。

ただし、部分部分で海岸線を走るため、アップダウンとトンネルが連続する区間がある。そこだけは上手に抜ける必要がある。






海沿いで一枚。





「いい景色ですね」
「海が綺麗だし、空も綺麗だよ」


ちょこまか停まっては、写真をパシャパシャ撮りつつ走る。renas先生の言葉である、「いい流れできている」というヤツだ。

そうこうしているうちに、余市の街に入り、ニッカウヰスキーの蒸留所へ。ここは、入場無料で見学できるうえ、無料で試飲もできる。しかし、それよりも重要なtipsは、やはり「マッサン」だろう。ここには生家を復元したものがあり、竹鶴氏の生前を知ることができる。今では、二人は余市の小高い丘に眠っているという。






ニッカウヰスキー





「羨ましいですね。いつまでも一緒だなんて」
「……嫉妬?」
「まあ、わたしはどう計算しても、大先生よりも先に寿命が来ますから」
「……寂しいこと言うなよ」


エルコスさん曰く、「ドキッとした」そうだ。へへへ、甘いなぁ。

さて、ウィスキーの試飲であるが、確かに味わいが違うのが面白かった。この感触は、日本酒の味の違いと似ているなぁ。






試飲中。



とりあえず、ハイボールに最適なやつを買って、駅前にあるギフトショップささきから、職場のあんちゃんに向けて送りつけておいた。暑中見舞の代わり、ということで。



「ところで大先生、これからどうするんです?」
「うーん、飲酒したし、輪行で札幌に戻るさ」







輪行で戻る。



ということで、余市から輪行で札幌に戻った次第。本日の走行距離は約60キロ。決行前夜ということで、ススキノでしこたま飲み食いをして、宿に帰ると






飲み食いしたときの貴重な画像。









コンデジが死んだorz









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TITLE:1日目
UPDATE:2015/08/29
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