135基目:阿蘇立野ダム
来訪日:2025年10月12日 |
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| 所在地 | 熊本県菊池郡大津町(左岸)/熊本県阿蘇郡南阿蘇村(右岸) |
| 河川名 | 白川水系白川 |
| 形式 略号についてはこちら! | G |
| 用途・目的 略号についてはこちら! | F |
| 堤高/堤頂長[m] | 87.0/197.0 |
| 総貯水量[×106m3] | 10.1 |
| 見どころ | 令和6年完成のド新品。そして純粋なF。 |
| 出典 | ダムカードVer1.0 |
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【コメント】 R57を阿蘇から下っていき、熊本の市街地が見下ろせるあたりまで来ると、道は急激に下りだす。このあたりは白川を底とする深い谷になっていて、視界をずらすとその高低差に身震いを起こすほど。 それだけ高低差があるということは、ダムを作るには適地ということ。ただし、その目的を語るには、昭和28年まで遡らなければならない。昭和28年6月に発生した西日本水害によって、死傷者1000人を越える戦後最悪の水害が発生した。これによって治水の対策が抜本的に見直された結果、昭和58年に着工し、41年の歳月を経て完成したという歴史がある。そのため、他のダムではあまり見られない、使用用途が純然たるFという特徴を持っている。 ダムの形式としてはGだが、その構造はGAに近い。これは、深い谷形状であることと、両岸壁の岩盤強度が比較的強いことで、合わせ技で強度を出しているからと考えられる。なお、ダム管理事務所では建設の歴史やダムの紹介など、自由に見学が可能になっているほか、ダム周辺の周遊も可能である。 ダムの至近には、本線上のスイッチバックで有名な豊肥本線立野駅があるので、そちらも観光の対象としてみてはいかがだろうか。 ……あと余談だが、管理事務所の展示物のなかに地元住民代表の祝辞が掲示されていて、そこには思いっきり「外野がダム建設の是非を偉そうに語るな!」的なことが書かれていたのが印象に残っている。 | |