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241:若狭路センチュリーライド2017



text&photo  by  ymr20xx@y-maru.com。同行者はrenas先生。






本日のルート (powered by ルートラボ)

三方→美浜→敦賀→美浜→三方→熊川→若狭→小浜→三方(実測159.1km)




イントロです。








ダブルヘッダーだ!






いや、冷静に考えてみたらトリプルだ。脚慣らしに渋を登り、その翌週には佐渡210キロ。そしてこの日、いつものrenas先生と共に、向かうは福井県の若狭、若狭路センチュリーライドだ。



「わたしなら絶対に新幹線を勧めますが」
「既に後悔しかしてない」




renas家に配車中。



東京からだと、片道でだいたい500キロあるかないか。急いだって6時間以上かかる。新幹線ならせいぜい4時間もあれば着く。そして、運搬車を出した理由は特にない。強いて言えば、ちょっと安く上がる、くらい。



「バカなんですね!」
「断言しないでよ、泣けてくる……」


新東名を走っているときは、まあまあ日差しが暑くて夏を髣髴とさせるのだが、米原あたりまで来ると、雲行きが怪しくなり、雨が降り出した



雨が降ってきたどころか、路面はハーフウェット。



これ、明日大丈夫だよなぁ、とか心配になりつつも、13:00会場に到着。さっそく受付を済ませることに。



会場は三方の庁舎前で。



ところで、この大会の参加費は、初めての試みでもあるふるさと納税を活用してみた。初期投資に2万円程度かかるものの、これは税金から控除されるので、実質2000円で参加費を賄うことができる(詳しくはコチラ)。

ところで、先週の佐渡をイメージして装備を揃えたのが災いし、今日はとても肌寒い。太陽が出ていないとこんなにも体感温度が下がるものか。



「明日、死んじゃうかなぁ」
「天気予報は回復傾向ですから、それに賭けましょう」




ふるさと納税枠は、受付も特別だった。



なお、今回はちゃんと宿を押さえてもらった(renas先生に)。晩飯はしっかりしたものを食べられるので、昼食は横着してコンビニで。そして、その間にエルコスさんにアクションカムをセット。



renas先生とおそろいになった。





「特別に補正予算を組んだ」
「道楽に対しては決済が早いんだから……」


んで、renas先生に倣ってソニーのやつにした。リサーチしても、GoProかこれのどちらかに絞られるっぽい感じだったので。



準備中。



そのあと、前夜祭に参加したり……



「フラダンス踊りましょう、だって」
「やばいやばい、寝たふりしておこう……」




いきなり起立を促される。



ハマチ一匹が提供されたビンゴ大会で双方カスりもしないで、初日は終了。宿は世久見にあるわたなべ館。海の幸が自慢という言葉は伊達ではなかった。



「もはやおっさんの慰安旅行ですよ」
「いいなぁ……」




いいんかいいんか、贅沢していいんか!?



余談だが、若旦那は日本酒好きな方で、いくつか紹介をいただいたのだが、その中でも鯖江にある加藤吉平商店の「梵」は、純米酒特有の力強さが獲れたての魚に絶妙にマッチした。若旦那ありがとう



宿から見た若狭湾方面。さあ明日は晴れてくれるといいな……






西側諸国の痛率


夜中にザーッと雨が降ったようで、出発時には路面が濡れていた。これ、本当に今日晴れるんだよね?



あまりすっきりとしない空。



出走に合わせて会場入りし、スタート列に潜り込む。ちなみに今回は、主催者発表で1200名がここに集うらしい。

さて、今回の戦装束だが……



悪魔信仰自転車倶楽部、なんだそりゃ?





「フランちゃんですか?」
「違う。だけど、これわかるかなぁ?」


後に大好評となるのだが。



renas先生はオーメストの新作。



さて、そうこうしているうちに出走10分前。我々は列に並び、周囲を見回し……







いねぇ。








「痛率は低そうですよ?」
「しまなみとの間にバッファでもあるのか!?」


いないのだ。痛ジャージが。まったくいない、という訳ではないのだが、renas先生の言葉を借りるなら、「Pが一人もいねぇ」のだ。



痛ジャージはまだ市民権を獲得していないというのか!?



そういえば淡路島のときも、痛率は低いがトラ率が高い記憶があったが、今回も、よく見ると袖のないジャージの人が多数。

なるほど、それが西の文化か、などと納得しているうちに、6:00になった。サンバのダンサーに見送られつつ、まずはレインボーラインを目指す。



スタート。なんとか最前列を獲れた。



三方五湖は、文字通り5つの湖をまとめた呼び方で、レインボーラインの頂上からは、その雄大な景色が望めるのだとか。しかも、普段は自転車通行止めになっていて、この大会の時だけ自転車で走ることができるのだという。



「グランフォンド軽井沢みたいですね」
「イヤな予感がするな」


予感は的中した。レインボーライン入口から、料金所までがいきなり8%なのだ。



ほら来たぜ、激坂が。



コース全体で平均7%くらい、というアナウンスはあったが、瞬間的に10%とか12%とかが連続して襲い掛かってくるので、思ってた以上にしんどい思いをする。撮れ高確保のためスタートからガンダッシュしたrenas先生ですら、早々にエンジンブローに見舞われる。

そんな中、自称50代のおねいさんを登りでオーバーテイクしたとき、







すごい! 健脚! D.B.C.C.!






……てな声を戴いたのだが、「いやいやまさか知るわけないだろこの元ネタを」みたいな感じで聞き流していた。



「案外、知ってたりして」
「ねえだろいくらなんでも」


たぶん大人の事情で出せないニコ生とメイドの代替品なのだが、これはアニメ版でしか登場していない。故に、これを知ってるのは相当のマニアだ、なんて思っていた。この時は



第一エイドが見えてきた。



第一エイドは頂上付近にある第二駐車場。脚慣らしは終わったぜ、的な雰囲気を漂わせながら自転車を立てかけると、即座に声がかかる。「あ、紗希さんジャージ!」







バレとるやん!?( Д)゚゚






ちなみに、声をかけた主は南鎌倉、その同行者に至っては結月ゆかり。おお、徐々に痛率が改善してきたぞ。

ちなみに、「東京から参加」で、「車で乗り付け」、「前週は佐渡を走り」、ワタクシめに至っては「その前の週に渋峠であったことを話すと、







バカだwww






お褒めの言葉を戴いた。我々の世界ではご褒美である。



第一エイドから水月湖方面を望む。



休憩も程々に(オレンジしかなかったので)、我々は再スタート。見た感じ登りが続くが、たぶんすぐ終わるだろう、と思いアウター発進したところ、



……あれ、まだあんの?









全然終わんない。








「インナー発進しときゃよかった」
「ダンシングで頑張りましょう」


エルコスさんが言うとおり、ダンシングでサミットを越えると、あとは料金所までずっと下り。ヒャッハー!  したくなるのだが、運営からこの区間は、30キロ制限を言い渡されている。



「シカとか猿とかのフンがすごいらしい」
「ジャバリパークですかここは!?」


ただ、風光明媚な地域であることは間違いなく、こんな景色の良いところを素通りするのも勿体なくて、所々で撮影という名目の休憩を挟みながら下っていく。



「撮影、ですねぇwww」
「下りなんだからいいでしょう」




今度は若狭湾を望んで。



なお、レインボーラインは下った先の料金所から先に、1キロほどのインナーが必要な程度の登りが残っているので、油断をしないようにしよう。



うめぼしマンの先に見えるのが、ラスト1キロ程の登り。






熊川宿まで


今回が初めてとなる若狭路センチュリーライド。たぶん景色がいいんだろうなぁくらいの想像はついていたが、コースレイアウトはまったくの未知数。そこで、なるたけ飛ばさないように、脚を残しながら進んでいくことにする。



時折、田園地帯を突っ切るようにコースを取る。



美浜周辺は田園地帯を往く。道がかなり入り組んでいて、個人レベルでコースを追いかけることができない。今回掲載のマップが公式からの引用であるのもそれが理由。



ようやく晴れ間が出てきた。



県道225から県道33に乗り換えると、水晶浜の第二エイドまで、海岸線を走ることに。



「ここ、いい感じですね!」
「路面はガタつくけど、走りやすい道だ」


ただし、交通量はそこそこ。なぜならこの道の終端には美浜原発やもんじゅなんかがあって、関係車両がよく通る。



舗装状態は決して良くないが、景色の良さでカバーしている。





「コメント、しづらいですね……」
「なもんで意図的にコメントはしないことにしている」


どうせ部外者が言ったところで綺麗事だし、それ以前に個人的には水力発電派だし。



そうこうしているうちに、第二エイドへ。



さて、第二エイドでへしこ茶漬けを戴く。実は、今回の補給で初めてのまともな固形物である。



真ん中に乗っているのが「へしこ」。鯖の糠漬けみたいなものか。



エイドでの提供物は地物の名産をふんだんに取り入れていて楽しいのだが、できればもうちょっと固形物が置いてあると嬉しい。



「たぶん、そういう場合は途中の店に寄ってくださいという事では?」
「AACR方式かー」


そうこうしているうちに、気温も上がってきた。renas先生と協議の末、沿線にコンビニがあった場合はアイスコーヒーを飲むことが決議された。そうか、ASのAはアイスコーヒーだったか。



なお、この大会ではエイドステーションではなく、給水所と呼んでいる。





「いや、ちょ……  アイスは『I』じゃぁ……」
「行くよーエルコスさん」


ちなみに、そのコンビニは佐田交差点近くにあった。すなわち、半島をぐるっと一周して戻ってきた位置だ。



ちなみに、美浜周辺はほぼファミマ一択。他のブランドが見当たらない。



そこまでの道程には、2つのヒルクライムポイントと、入り組んだ市街地が存在する。ヒルクライムのほうはアウターギアで処理できる程度の緩いもので、市街地ゾーンは、追い越し禁止ポイントが存在する入り組んだ地形だった。

途中、平地最速の車列を捕まえてはみたものの、全然乗っかれなくて途中で千切られる。しかし、関峠の手前で







オーバーテイク






もうね、頼むから極端に速度を落とさないでほしい。



一部のコースは往復するので、往路の車列とすれ違うこともある。



佐田からは、ほぼ往路の逆走で三方を通過。第三エイドはこの途中にあり、さらにそこから10キロ走ると、ハーフコースのフィニッシュとなる。ミドルとロングは、ここからさらに南下を続け、熊川宿を目指す。



「鯖街道の宿場町だったようだ」
「魚屋路というやつですね」


今では回転寿司のチェーン店の名前で有名だが、古の時代に都へ魚を運搬する街道のことを指した言葉だ。鯖街道は、若狭湾で水揚げされた海産物を京の都へと運ぶルートだったという。

今ほど保存技術が発達していなかったので、塩で締めて保存していたということだが、



「京都に着くころにはイイ塩梅になってるらしい」
「うわぁ、おいしそう……」




区間距離は20キロほど。距離は短いがガツンとした登りがある。



そんな熊川宿であるが、まずはR27倉見峠を越える。これは幹線の峠ゆえに軽くあしらう。



これからあの山地をちょっと越えるよ。



峠の先で、わかさカントリー倶楽部へと続く細道があるのだが、これを左折。そしてすぐにやってくる、インナーが必要な程度の登り坂



「ゾーンに入れ!」
「えーっと、この辺ですかね?」


ゾーンに入れろ!  と散々書いたのが前回。そして今回、ようやく入れ方のコツがわかった。詳しいことは割愛するが、入っているときのギアはインナーでもアウターでも構わない、ということ。そして、できるだけ早めにシフトしておく、ということだ。

ただし、瞬間的な激坂に見舞われて、インナーローでもきっつい場面というのが出てくる。そういう時は大人しくダンシングで処理しよう。



頂上付近。カントリー倶楽部から先は勾配が治まる。



サミットを越えれば、あとは熊川宿まで下り。このあたり、谷の中を下っていく景観で、スカッと晴れた蒼と、新緑の翠が良いバランスを保っている。いわゆる、



「気持ちいいですねここ!」
「若狭路も悪くないね!」




気持ちの良い下り。



11:10、熊川宿に到着。ここが4つ目のエイドである。



古くからの街並みが残る。






小浜港まで




熊川宿にて。



ちなみに、今回のエイドにおいて、紙コップは供されない。飲み物はマイカップを持参するか、もしくはボトルを使うか、である。



「エコの観点らしい」
「ですが、あれ……」




ハヤシライスはうまかった。のだが……



そこにあるのは、ハヤシライスの使用済み容器たち。



「……エコ?」
「おかわり、あれで良かったんだが……」


と、renas先生とあんちょるタソも首を傾げるシステムであった。なお、ハヤシライスは美味しかったので、3杯食った。



「うまかったぜ」
「容器3つも使って……」


補給が済んで、それでは再出発、となったのだが、街道筋には、前川という名前の水量豊富な水路が流れている。それぞれ建物の前には、恐らく生活用水として使用していたであろう痕跡、すなわち、一段下がったスペースがある。



「ちょっと顔を洗いたい」
「落ちないでくださいよ」


おお、冷たくて気持ちいいぜ、とかやってたら、いきなり脚が攣った



「あだだだだだ!?」
「何やってるんですか!?」


その様子は、renas先生にバッチリ撮られていた。



油断するとすぐ攣っちゃうぜ!





「いい画をいただきました」
「マスター、鬼だ……」




気を取り直す。そこかしこで稲の刈り取りをやっていた。



このあと、ミドルコースとの分岐を経て、若狭西街道に入る。正式名称を「若狭西部広域農道」というが、こちらの通り名のほうがしっくりくる。というのもこの道、農道というよりかは







R27のバイパス






といっても過言ではないくらいに舗装状態がよく、文字通り走りやすいのだ。そのうえ、信号がほとんどない上に交通量が少なく、勾配変化もさほどきつくないので、絶好のツーリングルートなのだ。



トンネルが多いが、そのぶん上がったり下がったりを抑えている。





「気持ちいいですねここ!」
「本日2回目だな」


そんな若狭西街道を気持ちよく流していると、目の前に現れる直登坂。事前にアナウンスがあったチョイ悪坂だ。



「renas先生曰く、『ジローラモ坂』らしい」
「ジローラモwww」




若狭のジローラモ。



手前が長い下り坂で、しかも谷底部にある交差点には立哨のボランティアが立っているので、心置きなく全開で突っ込む。そうすると、あっさりと越えられる。



「チョイ悪、というか、全然悪くなかったですね」
「改心したんだろう」


7つ目のトンネルを越えて、下りに転じたところで、左手に農産物直売所が見えた。一瞬だが、コーヒーと描いてある幟が見えて、たまらずフルブレーキ!



やはり同じことを考えてるご同業は多かった。





「な、何事ですか!?」
「休憩しようぜ」


ロングライドイベントというのは、必ずしも限られたエイドステーションだけしか立ち寄れない、というルールはなく、むしろあちこち寄り道したほうが良い。AACRなんか、立ち寄りすぎてタイムアウトするほどなのだ。

んで、若狭ふれあい市場・加斗店で小休止。このあたりは、丹波高地をバックに愛車を写真に収められるスポットが豊富にあり、しかもこの店は、休日だというのにあまり混雑していない。店では地物の野菜が安売りしているが、運搬車ならともかくエルコスさんでは運べまい。諦めてパピコでも食べて、renas先生を待つ。



こういう時に食べる氷菓は、赤缶と同等以上に麻薬だ。



センサーの電池交換で遅れていたrenas先生と合流し、アイスコーヒーがないのを確認して二人でパピコ休憩する。そのとき、我々の目の前を通り過ぎる、見覚えのある赤いジャージ。



「閣下だったな」
「間違いないな」
「追跡するか」
「SPMだな」


我ら天下無敵のナイトライダー世代、マシンからウィーンとパーツを突き出して、赤いジャージを追跡にかかる。



「あれ、間違いなく空気抵抗になっt……」
「カッコよければそれが正義だ」




この先、トンネル手前で海岸線の道に入る。



さて、道は8個目のトンネルの手前で右折し、海岸線へと向かう。その海岸線には、県道235という道が海沿いをトレースするように小浜港まで続いている。この道また走りでのある道で、トンネルの多いR27をうまい具合に迂回している。



「断然、こちらだな」
「異議ありません!」




ようやく春香に追いついた。



んで、この区間で春香をオーバーテイク。しかし、そのあと遠くに見える内外海半島が美しくて、



「停まるよ。なんか、もったいない」
「ふふ、王道を見られるようになりましたね?」


見晴らしの良い場所で嬉々としてカメラを回していたら、その春香にオーバーテイクされたり。



誰かが停まっていると、吸い寄せられるようにみんな停まる。



このままのペースで走れば、ゴール到着がだいたい15:30になりそう。まあ、だいたい良い感じの時間だろうか。

そこからリアス式のウネウネした道を、おっさん2名とチタンフレームとカーボンフレームがキャッキャウフフと走っていき、麓まで下りたところが小浜港、最後のエイドである。



小浜公園の脇が第五エイド。



ここでは、キュウリに塩をこれでもか、と振り掛けていただくという背徳の香りプンプンな補給をして、ラストの30キロに臨む。



普通に考えたら、塩分過多。でもおいしいのだ。



あと、若狭は海の幸豊富な地域で、先述の通り魚屋路の起点でもある。ちょうどこの第五エイド周辺でも磯料理を食べさせてくれる店が多々あり、時間が許せば豪華なセルフエイドと洒落込むのも悪くないだろう。



「ただしゆっくりし過ぎるとタイムアウトする危険が……」
「素人にはオススメできないな」


ただ、ふぐ料理の幟に心惹かれたのは内緒の話だ。




ゴールまでとその後の話




「そういえば、大先生ってあんまり被写体に入りませんよね?」
「まあ、アイドルじゃないし」


ラストはR162を三方まで。左手に若狭湾を望む、風光明媚な道だ。



全線、R162に指定されている。





「たまには一緒に撮りましょうよ?」
「えー、どうしようかなぁ?」


部分部分でアップダウンがあるが、きっついのは食見から世久見までの区間で、それ以外はだいたいアウターで処理できる。



「わたしと撮るの、イヤなんですか……?」
「そういう男が困るような眼でこっち見んなよぉ」


んで、撮ったのがこの1枚。



「やたー!  大先生とツーショット!」的なアレで。



それから少し走り、件のきっつい区間に差し掛かったとき、いきなり力が入らなくなった。



「あらら?」
「どうしました!?  ハンガーノックにでも!?」




このあたり、最後の難関で且つ風光明媚だから全体的にまったり。



若干、足がガクガク。間違いなくガス欠だ。一旦、展望スペースに立ち寄って、写真撮るふりして作戦を練る。もう少し降りれば世久見で、そこなら赤缶くらいは売っているだろう。もしなければ、かなりペースを落として、梅の里まで辿り着けば何かしら買えるはず。



ぽかんと浮かぶ鳥辺島とエルコスさん。なお、ここでも大勢のご同業が途中下車。



しかし、そうこう思案しているうちに、後続のrenas先生が追いつく。右膝にダメージを負った彼は、こちらよりもさらにペースを落としていた。



「先生、何か食うものある?」
「ウチのソイジョイは鮮度バツグンですぜ!」




新鮮なソイジョイ。



……事なきを得た。

ソイジョイをパクついていたら、春香の人がログイン。やはりきっついと。renas先生は写真を撮ってもらったけれどp、ワタクシめは使いどころがないので「お気持ちだけで」と。そしたら春香の人、

「そんなマニアックなジャージ着て〜(笑)」







`;:゙;`(;゚;ж;゚; )ブホッ!!






しっかりバレてやがった。むしろアニメ版のほうが知名度が上

ところで、ふとサイコンを操作していたら、トリップメーターがリセットされていた。



「うあぁぁぁぁぁぁっ!?」
「何やってんですか!?」


たぶん140キロくらい走った走行距離は水に流れ、そこには無情な数字が……



痛ジャージの神が降りてきた。金沢から。





「……何ですかこの偶然は?」
「春香の人にも見せればよかったなぁ」




世久見の集落へ。残り10キロほどか。



さて、ここまで来ればゴールしたようなもので、さらにコースレイアウトも予習済み。世久見のトンネルまでも、インナーローでサクッと処理し、あとは平坦な道……



「出力低下、出力低下!」
「きっちー……」




このとき、ボトルは両方とも底をついていたので尚のこときっつい。



ソイジョイは気休めだったか。とはいえ、まだまだ25キロ巡航できる程度には足が残っているし、最後まで持つ確証はできた。身体はボロボロだが、風光明媚な場所をライドできて、もうすぐ終わるかと思うと名残惜しい。そして、15:20、ゴール。



ごーる!





「お疲れ様です。ゴールしましたよ」
「ああ、お疲れ」


さすがに余裕はなかったので、すぐさま食い物確保に走ったのは言うまでもない。



そしてすぐさま帰路に発つ。



さて、完走証をゲットし、我々のセンチュリーライドは終わりを告げた。スタート前は天気が不安だったが、結果的に好天に恵まれ、走りでのあるルートに恵まれ、そして豊かな地物の幸に巡り合えた。3月に山陰を旅したが、西日本地域もまだまだ開拓の余地があるな、と学習した今回の大会であった。

二つ、難点を挙げるならば、



「ちょっと食い物が足りない」
「セルフエイドをすれば解決できますね」


エイドでの補給物資をもう少し増強、具体的にいうと、腹持ちのするものを所望したいということ。ただしこれは、セルフエイド(AS以外の立ち寄り)で解決でき、時間が許すなら、それこそ各地の名物を堪能すればよい。実際、熊川宿ではそばを手繰ろうか真剣に悩んだ。

そして、もう一つは、



東京まであと450キロ……





「遠いよぉ……」
「だからなんで新幹線にしなかったのですか」


次からは新幹線で来ようと、心に誓ったのであった。



まとめると、若狭は自転車で充分楽しめる、ということだ。












TITLE:若狭路センチュリーライド2017
UPDATE:2017/06/01
URL:http://y-maru.sakura.ne.jp/241_wakasa2017/wakasa2017.html