おーぷにんぐここ最近の定番となりつつある、仕事終わり、即出撃という訳で、この日も職場から出発である。あらかたの荷物を積み込み、renas先生を回収したのが22時過ぎ、そこから会場までワープして、23時過ぎに会場に到着した。そう、えらく風の強い現地の駐車場に、である。 ![]() renas先生、一睡もできず(左の人)。 はじめまして、えーっと……さて、今回のTDC参加にあたり、renas先生もワタクシめも、新車を導入している。正確には、renas先生のマッシーンは6月の時点で手元にあったのだが。 ワタクシめのマッシーンはというと、実はこのTDCの前の週のしかも日曜日に納車されたばかりのピカピカのド新車で、大会前のナラシは一切せず、TDCこそが(いきなりの)実戦投入となったのである。 ![]() はじめまして、というか名前付けてないや。 なもんで名前、なのだが、全然考えてなかったので、 でもよいのだが、そりゃいくらなんでも可哀想。名前、どうしようか〜? で、後程記すが、この新車、とんでもないヤツでして、登り坂なのに加速するという、あ…… ありのまま、今起こったことを話すぜ状態を味あわせてくれた、魔法でも使ってんのかお前、みたいな走りを……、魔法、マジシャン? 意義は認めないと、三越のあーちゃんと栄さんが言ってます。ということで、名前決まりました。 ![]() 本当ですか? てか、劇団●季さんに怒られないの? 通称:エルコスさん(さん付け必須)エルコスの祈り、かぁ。確か小学生の時に日生劇場で、その当時は「エルリック・コスモスの239時間」って名前でやってたよなぁ。なんて思い出しながら。まあ、新車で保証付きだから、239時間で壊れたりはしないだろう。そりゃいくら何でも初期不良だ。あ、あと何かの間違いでミュージカルの方でここ来ちゃった人は、一切合切ミュージカルの話には言及しないので戻ってください。 さて、名前も決まったので閑話休題。renas先生のところのあんちょるタソとうちのエルコスさんの2台でエントリーする。んで、 ![]() 閣下。 あのですねrenas先生、我々はもう…… ![]() ふるまっこ。 さて、そんな春菊おっさんコンビがお届けするTDC、一日目は富津岬から成田までのルート。……なのだが、地図を見て気が付いたオールドTDCファンの人ならなんとなく想像つくだろう、このルート、2年前の一日目とほぼ同一ルートなのである。違いがあるとすれば、富津岬からアカデミアパークまでの区間で、若干三日目のルートが混ざるくらい。 なもんで、ある程度コースが読めるのでほとんどお気楽な自転車旅行である。それならば、三日間かけて、エルコスさんのナラシをじっくりしてみようではないか。 ![]() 応援団に見送られ。 さて、富津岬を出て内陸部に入り込む。このあたりは土地勘がないとどこを走っているかが分からなくなるが、哨戒と案内看板があるお陰で道に迷うことなく走ることができる。風も追い風で、とてもありがたい。 しばらく走ると、早速かずさアカデミアパークへの登りに差し掛かる。2年前の最終日では、最後のもがき区間として立ちはだかった坂だ。このあたりで振るいにかけるのだが、エルコスさんはここでいきなり度肝を抜かせてくる。 ![]() ひたすらに長い登り。 通常、登りは高回転軽いギア、というのが定石らしいのだが、ワタクシめはどうしても60回転前後の低ケイデンスでじんわり登るタイプなのである。すると、その乗り方がツボったのである。具体的に言うと、先述のとおり、じんわり回すとじんわり加速するのだ。不思議なことが目の前で起こっているが、ハッキリ言ってしまえば、昨年のときと比べ(思い出したくらいの記憶だが)、明らかに登りが楽になった。 エルコスさんのバディはチタン製、厳密には3AL-2.5Vという素材で出来ている。下調べした情報通り、加速でもたつく、乗り心地はアルミよりしなやか、など色々あったが、まあ正直よくわかんね。ただ、アルミよりもしなやかな分の性質が登りで現れ、クロモリよりも硬い分の性質は平地で現れるという、確かに なフレームであることには間違いないと分かった。うん、これはイケる! 正直そう感じたのである。 あ、あと下調べのときにアンチチタン派の意見にあった、ゼロ加速のもたつきは、ド素人のワタクシめでも十分感じるほどだった。たとえばTDCなんかでよくある、信号待ちからの集団でのゼロ加速なんかでは完全に後れを取る。当然、全走者とのスキマが空いてスイスイ抜かされるが、ぶっちゃけ他の要素でブチ抜けるのと、平地での巡航速度と乗り心地が奇跡的にヤヴァいので、スタートで出遅れても全然問題ない。レースなんかで使う、ってんでなければ、すなわちロングライドで使うのなら十分アリである。 ![]() 市原市に入った。 記憶にある道長柄のエイドを抜けると、茂原街道に出る。ここは歩道経由となるので押していく。このあたりは2年前と同じである。 ![]() といっても押す距離は僅か。 土気の辺りまで来ると、少し住宅街が多くなる。しかしもともと土気の周辺は自然豊かな丘陵地帯で、昭和の時代には山林と田園しかないという場所だった。それを表すかのように、土気の市街地に入る直前直後で、雰囲気はガラリと変わる。 ![]() 土気の登り区間でついてくるrenas先生。 しばらく細い道を行ったり通りを通ったりしつつ、さらに北上を続ける。千葉東金道路を跨ぐと、そろそろ昼食会場の二洲小学校である。このあたりは緩い上り下りが連続する区間で、renas先生曰く「走ってて飽きない道」と。このあたり、エルコスさんの能力でいうと、上り区間で参加者をバシバシ抜き、下りで抜き返されるような感じとなる。登りが楽しいマッシーンだな、とか感じつつ、昼食会場へ。2年前は小学生の出迎えがあったが、今回は特になし。 ![]() 恒例のメシ。これに加えて茹で落花生が出た。 出発は12:30頃、思い切ってA班に混ざっちゃおうか、とか思ったが、よく見るとリンのコスプレ御大に加え、GSRミクジャージの集団もいたので、こりゃ混ざったら殺されるな、と思い直し、F班くらいの穏やかなところに紛れ込む。 このあと日向駅の脇を抜けて県道62号を目指す。芝山はにわ道という別名のあるその路線を北上すれば、ゴールの成田までは一直線である。 ![]() このあたりはのどかな雰囲気が自転車に合うと思う。 県道116号線を走る。renas先生の後方を押えるように走る。今ではすっかり自転車の虜となったrenas先生であるが、大洗に行った時と比べて目覚ましい成長を遂げた(ジャージの保有数的な意味で)。おまけに、こちらが素で嫉妬するほど軽いあんちょるタソに乗り換えてからは、さらに走りに磨きがかかったように思う。前を走ったとき、ラチェットのシャー音を聞くことが多くなった。 そのrenas先生、いきなりペースが落ちた。こちらが前に出て適度な速度で引いたりしたものの、気が付けば姿が見えなくなった。ハテ、一体どうしたものか。 ![]() 急減速。 県道62号を、勢いに任せてカッ飛んでいるうちに、最後のエイドステーションである芝山小学校が近づく。renas先生はついてきているかな、と後方を振り向いたとき、サドル周辺からグニャリ感が。これはもしや、シートポスト緩んでる? 幸いにして致命傷にはならず、芝山小学校には到着した。ここでシートポストの締まり具合を色々試しながらrenas先生を待つ。……のだが、待てども待てどもrenas先生が来ない。 ![]() 最後のエイドステーション。 そういや、昨日寝不足だとかなんだとかと言っていたが、まさかぶっ倒れたか? なんて考えていたら、そのrenas先生からメール。「ゆっくり行く」とのこと。こりゃ、寝不足に加えてハンガーノックも出たな。 ![]() バテたぜ…… とりあえずやってきたrenas先生の頭から水をぶっかけた。そういえば今日は、10月とは思えないほど暑い。頭から水をぶっかけると、急激に体温が下がって気持ちいい。これで少しは落ち着いたようで、ついでに補給食を渡しておいた。 ![]() とりあえず一つ渡した。 個人的には別に問題ない感じ。ただ、ダメな人はダメという、難易度の高い逸品。renas先生はその食感を、上のように評した。ついでに曰く、「リアルザーメンは体験したことがない」という。プロの女優さんの技量に感服しつつエネルギー補給。幸い、こいつは回復までの時間が短くて良い。 ゴールをめざせ!このあとはひたすらゴールを目指すだけである。ふらふらのrenas先生を先行させて、まったりと後方から追い立てる。 ![]() 成田空港周辺、リカンベントのてゐさんと。 今年のルートは、成田空港の周りをぐるりと回り、東和田の駐車場まで至るルートである。昨年にあった野毛平手前の激坂は今年はない。もうひとつ有難いのは、ゴール地点が成田駅近くで、主な宿泊地へのアクセスが格段に良くなったことである。 ![]() 右側の塀の中は、最重要区域。 どうにかこうにかゴールに辿り着いたが、renas先生はほうほうの体。宿が近くて幸いしたが、珍しく疲労したrenas先生から、ポロッとDNS宣言などが飛び出し、明日が実に心配になったのは言うまでもなかった。 ![]() 色々と大変だったなぁ。 renas先生の大変さはひとまず置いておいて、エルコスさんの所見をしておこうと思う。エルコスさんはこの一日目が初戦ということになるのだが、比較的よく走ってくれたと思う。ただ、ワイヤ類の初期伸びを調整する必要があったのと、シートポストの緩みを何とかしなければならない。それが明日の最重要課題なんだな、と考えながら、明日の粟又ルートに思いを馳せるのであった。 |