2012年版ガイドライン 実地踏査シリーズ スキー百本勝負 ほぼ月刊動画工房 ステキなダムn選 トップページ 用語辞典       


321:タンイチ!



text&photo  by  ymr20xx@y-maru.com。



本日のルート (powered by Ride With GPS)






イントロです。


以前、丹後半島の目前までライドして、天橋立でフィニッシュしたことがあった。ちょうど昨今の情勢が活発化したり収まったりしていた時期である。




「わたしたちは丹後半島を制h……」
「素直じゃないなぁ」






8号防災を抜けて、若狭をめざそう。



いつか、絶景が待っている丹後半島をぐるり一周したいもんだね、なんてご隠居みたいなことを言っていたのがつい先日のことのように思える。




「申し訳ありません。あの……  リクエスt……」
「全然OK。「申し訳ありません」を除けば」


先日、エノモトでシーズンインした我々だが、ようやく本腰を入れる時が来たようだ。ただ、ワタクシめの身体が満足に動くかどうか……?




「お互いに支えあってこその関係ですよ!」
「言うねぇ」


という訳で、移動日を一日使って天橋立まで移動。程よい駐車場がないなぁ、とウロつくこと暫し、隣町の与謝野町に、阿蘇シーサイドパークという公園があって、そこが駐車場を無料で使えるっぽい。ここをベースにして丹後半島を回ってみよう。





割と好物件だが、ちょっとトイレが遠いかな?






踏んだり蹴ったり。


7:17、阿蘇シーサイドパーク発。





目の前の湾は阿蘇海という。奥のほうに天橋立があり、その先が若狭湾。



まずは県道53を北上して京丹後市を目指す。このまま北上して弥栄に至り、R482を北上して海岸線に至るのもよいが、それだと本日の相応距離があまり稼げない。どうしようか、とエルコスさんに相談したところ、




「城崎温泉を回ってみませんか?」
「兵庫に入るってことか」


このまま西に行けるだけ行くと、兵庫随一の温泉街、城崎温泉に至るのだという。距離にしてだいたい60キロくらいらしい。




「さぁて、走り切れるかな?」
「任せてください!  わたしがご案内しますから!」






まずは京丹後方面へ。



いつも通り眼をキラキラさせながら迫ってくるエルコスさんを宥めつつ、徐々に登り勾配となる道を処理にかかる。

エルコスさんとのつきあいも10年近くなる。お互いの嗜好は理解しているつもりで、こちらの挙動がおかしいと、逐一サポートが入る。




「無理な踏み方をしてますよ。回すことを意識してみてください」
「ブランクってのは罪だねぇ」


無理に回転数を上げたり、ちょっと過負荷気味に踏むことをエルコスさんは見逃さない。適度にギアを調整しながら走っていく。





のっけから雰囲気出てきた。






「老いたなぁ。全然踏めない」
「歳相応の振る舞いがあるのですよ。無理せず大きく回していきましょう」


速度や回転数を気にせず、無理なく脚が回せることを意識すると、ようやく走りがしっくりくるようになった。少しずつ手応えを感じながら、京丹後市に突入。





2004年に近隣6町が合併してできた市である。



そして、丹後大宮方面へと至る県道658交点へ。





圧倒的なネタ要素。









やったぜキタコレ!









「……大先生、あのですね」
「お互いに支えあうんだろ?  笑おうぜ」


こうして、ひとしきりおっさんとチタンフレームは大爆笑したあと、代案を立てることとなる。

このまま北上して弥栄まで出てしまうのが一つ。ただし、これだと城崎温泉方面へは遠回りか、もしくは往路と復路で同じ道を走ることになる。

どうしようか、と考えていると、エルコスさんから提案が。




「少し戻って、県道655と657を往くのは如何でしょうか?」
「そんな道もあるんだ」


およそ3キロほど来た道を戻り、県道655へ。





山陰近畿道のアクセス路にもなっていて、結構交通の往来がある道。



ここから京丹後大宮に達することができるが、ちょっとした丘越えをするみたいだ。勾配に合わせてギアを下げ、気が付けば50×28に。




「だいたいこのギアで何とかなるな」
「またぁ、そういう無理をなさらずに」


このギアで脚に負担がかからずに登り切れるのは、勾配でいうとだいたい6%くらいといったところ。さすがに10パーセント超えるようならインナー使うし、体感的には7%くらいがアウターとインナーの境界、といった感じである。

で、登りきると京丹後大宮の市街地を見下ろすことができる。





いかんせん、景色はよいが、ゴミだらけ。






「標高の絶対値は高くないんだけどね」
「よいではないですか。むしろ手軽に峠越えを楽しめますよ」


さて、丘越えをして大宮の市街地に来たのが8:10。




「大先生、写真撮りましょう!」
「小さいけど立派なアーチだな」






竹野川という小さな川を渡る。



ここから県道659を経てR482へ。そしてR312、R178を経て豊岡へと至る道を往く。





国道を外れて並走する道には、まだまだ古い町並みが残る。



このあたりは山岳部ではあるものの、きつい勾配とは無縁のようである。




「ここから一つ丘を越えます」
「よしよし、ゆっくり往こう」






丹後地域の幹線道路でもある。



と、R482とR312の共用区間を登り始めると、リヤタイヤから唐突に感じるゴッ!  という感触。




「エルコスさぁん?」
「ああぁ、お気づきになられましたね……」






ぶにょん。









ごっつぁんです!(2回目)






実はリヤ側は数日前にパンクし、それを適当に直していたので、そこがトラブったかなぁと思ったのだけれど、全然関係ないところにワイヤー片が刺さっていた。

まあ折角だから、新品チューブに交換して修理を済ませる。ロスタイムはだいたい15分くらい。




「ゆっくり直されましたね」
「時間よりも確実性を採った」






もう慣れっこ。



最早パンクくらいじゃビクともしないワタクシめとエルコスさん。だが、念のためにと新品チューブ持ってきておいてよかった。




「備えあれば何とやら、ですね!」
「だができればないに越したことはない」


無事にパンクが直りリスタート。早速、比治山峠への緩やかな登り勾配が。





そしてまあまあ交通量がある。。



この区間は平成12年の新道共用によって東西の往来が活発化しており、かつての難所は過去のものとなった。比較的線形の良い道をゆっくり登っていくと、すぐに坑口がお出ましになる。





比治山トンネル。旧道は完全に通行止め。






「大先生、ライトを点灯してください」
「あ、えーっと……  なんか暗いな」






死んだ目をしてやがる……









電池切れかかっとる。









「……大先生?」
「いやマジで怖いホント許して」


実際、路面の状況を照らすほどの明るさはなくなっており、路面状況がよくわからないから舗装の継ぎ目でガンッ!  ってなったりするので、ライト類の電池はかなり重要である。幸い、比治山トンネルの歩道は広めで舗装状態も良好だったので、そちらを通ることに。




「帰ったら電池交換ですよ?」
「承った」


こうして、トンネルを出ると久美浜町へ。





いや、よく見ると「久美浜町」って自治体じゃなさそうな……






「自治体としての久美浜町は、2004年に廃止されたようです」
「京丹後市の一部になったってことか」


ここまで登った分の標高を吐き出したところでR482交点を直進。ようやく行先標識に『豊岡』の文字が見えてきた。





城崎温泉は、豊岡のちょっと北あたりにある。






「といっても、まだいくつか丘越えがありますので準備しておいてください」
「まあ、これもいつも通りか」


山がちな地形の日本列島、むしろド平坦な地形を探すほうが少数派である。





といってるそばから丘越え区間に。



久美浜の中心部まで来たところで、コンビニを見つけた。小休止がてらこの先のルートを確認しておこう。そういえば、このコンビニの先に、





とれとれピチピチのヤーツ。






「カニだ」
「カニですね」


このあたりは松葉ガニの漁場である。あちこちにカニのオブジェが。





こんなところにも。






「まあ、福井の越前ガニを含めて、ズワイガニのことなのですが」
「あんまカニ好きじゃないからどっちでもいいんだけどね」


そんなカニ道楽を過ぎてから、道は徐々に上り勾配の様相を見せ始め、ついには登坂車線まで出てきた。





ボートレースの舟券売り場らへん。






「あれを越えると兵庫県です。頑張ってください」
「ま、アウターで処理できるだけマシか」


とはいえ、一応は宮津と豊岡を結ぶ幹線道路である。あんまりヨタヨタ走ってもいられないので、適度に負荷をかけながら峠のトンネルを目指す。





峠のトンネル。



そして、エルコスさんのいう通り、トンネルを出ると兵庫県になった。





兵庫最大面積を誇る、コウノトリの街。









海岸線へ。






かつてここで壮大な鬼ごっこが行われた……



そんなこんなで、10:58城崎温泉着。だいたいこのあたりで58キロ走破、ということになるのだが、




「4時間弱で約60キロですね」
「あんまり距離を稼げてないな」


アベレージ20キロなら、4時間で80キロとまではいかなくとも、70キロ台には乗せておきたいところだが。




「及第点ではないですか。途中、パンクもしましたし」
「まあ、もうちょっと頑張るよ」






いかにも温泉街といった趣。



そんな会話をしながら駅前の通りを往くのだが、これがすっげぇ賑わってる





押し寄せる、人。



エルコスさん曰く、城崎温泉とは、温泉街そのものがひとつの温泉宿、という考えで成り立っているからだという。それゆえに、ここに逗留する客には、わざわざ外湯を巡って温泉を楽しんでもらうという、独創的な作法が存在している。




「内湯を作っただけで裁判沙汰になるほどですから」
「徹底してるなソレ……」


現代ではほとんどの宿に内湯は存在するものの、あくまでメインは外湯巡りである。





地蔵湯は城崎温泉の中でも有名な外湯。






「入っていかれますか?」
「やめとく。着替えもタオルも何もないし」


それに、迂闊に湯に浸かろうものなら間違いなく根が生える。

適当に散策をして、滞在時間ほとんどなしで城崎温泉を出発。しかし、賑わいを見せている駅前通りを流しながら、




「今度こそ一泊のプランで来たいねぇ」
「来たい来たい詐欺じゃないですかw」


果たしてそんな日が来るのだろうか。





今のライフスタイルじゃぁ不発に終わる可能性のほうが高い訳で。



さて、港大橋を渡ってふたたび京都へと戻る道に乗る。県道11号をチョイスしたが、飯谷峠を越える県道9号ルートでもいい。こちらのほうが最短距離である。




「峠道に日和りましたね?」
「ホントにそう思う?」


対する県道11号はほとんど真っ平らな田舎道であるが、





山々に囲まれたまっすぐで静かな道だった。






「uh-huh?(www)」
「……イジワル」


気持ちのいい田舎道を南下し、県道9号交点を左折。

ここからは県境の三原峠を越える登り区間になる。峠直下の1キロに満たない区間がアベレージ7.6でだいぶガツンとくる




「傾向として、アベレージが7を超えてくるとインナーの出番ですね」
「つまり、インナーに入れなさい、ってことだな」






インナーに入れてじっくり登りを処理にかかる。



そして、脚を回し続けられる程度の負荷で、一定ペースでクルクル回していけば、やがて頂上に到着する。




「舗装が変わりましたね。露骨なくらいに」
「つまりここが県境だ」






このあたりは行政あるある。



で、ここから京都に戻ってさらに下っていくのだが、海沿いに出れる近道があった。





県境の交点に、もう一本道があった(県道11号方面には行かない)。






「これは?」
「大丈夫です。こちらのほうが近道ですよ」


県道11号を捨てて近道を駆け降り、県道49まで出ると、小天橋のあたりまで出られた。これで久美浜湾を大きく回りこんで、R178へと出てしまおう。




「あ、せっかくですから写真でも如何ですか?」
「そういや今日はほとんど撮ってなかったもんな」






いつも通り、三脚忘れた(新しい三脚が欲しい)。



ところで、小天橋という名の由来だが、久美浜湾を囲む砂洲部分が天橋立に似ていることから名付けられたのだという。

それくらい風光明媚なのでアチコチで撮影タイムが入り、例によって遅々として進まず





久美浜湾を望む。



そして浜詰海岸の脇を通る頃には、雲一つない日本海の蒼い海原が視界に入ってくるようになった。




「このハイライトに入るまでが異様に長いんだよな」
「よいではないですか」






風が吹くと砂っぽさを感じるほどに。



海岸区間を抜けて、R178に復帰。ところで、R178は舞鶴市より丹後半島をぐるりと描いて鳥取の東部・岩美までを結ぶ国道路線なのだが、エルコスさんが突如、ウィットに富んだことを言い出した。




「岩美はその昔、因幡国に含まれていたそうです。韻を踏んでますね!」
「なるほど、こりゃ面白……」


言いかけて、ふと過去の記憶がよみがえった。そういや、伝説を残した178Rってのがいたな、と。





レジェンド(2004年9月撮影)。



そして、夕日ヶ浦木津温泉というベラボーに長い名前の駅に着いたのが12:22。





かつては、丹後木津駅という名前だった。






「走行距離、80キロを超えました」
「ようやく半分かぁ……」


ここで小休止、なのだが、地理的にいうと今いる場所というのは丹後半島の丁度付け根部分。ここから先が丹後半島区間、ということになる訳で。





このサイクルスタンドは、地元の高校が作ったようだ。



網野で県道17にスイッチ。南下をすればだいたい30キロほどで与謝野に戻れる。そのことが頭をよぎり、




「いかんいかんいかん、気持ちが逃げに入ってる」
「らしくない……  どうなさったのです!?」


加齢なのか、どうにもケツが重たいというか、勢いが衰えたような感覚をよく抱くようになった。一歩踏み出せばスンナリ動き出すのだけれど。




「その一歩が、とても重たいんだ」
「永遠の課題ですね。頑張りましょうよ」






せめてもの不退転で、輪行袋は持ってきてない(というか忘れた)。



なんとか踏みとどまって、網野からR178を北上。左手に海岸線が見えてくると、丹後半島の真の姿が見えてくるようになった。





いよいよ丹後半島に潜り込む。






静と寂と激と。


丹後半島のフチをトレースするように続くR178は、そのまま擦っていけば最終的に宮津に至る。つまり、単純に宮津や与謝野、天橋立方面に行くことを考えると







とんだ遠回り






となる訳だ。




「それでもなお、エルコスさんが望んだ理由とは……?」
「きっと楽しいと思ったからです!」






静かで寂しい雰囲気が出てきた(これを楽しいと形容している)。



確かに地形を見る限りでは、だいぶ入り組んだ地形で走ってて楽しそうだし、こちらが考えるよりもエグい勾配区間は多くなさそう。

そして実際に走ってみてわかったのだが、確かにけっこう楽しい。雰囲気としては、越前海岸とか北海道の白神岬に近い。なんとなく感じる寂の雰囲気があった。





これからどんどんリアス形状が濃くなっていく。






「それにしても、そろそろハラ減った」
「道の駅がありますね。そちらで休憩しましょう」


13:50、道の駅てんきてんき丹後着。





このあたりでは比較的大規模な休憩施設。



ところが、食堂のメニューは軒並み売り切れていて、あるのはからあげ定食とかラーメンとか。いや好きだけどさ




「せめて地物の海鮮とか食べたいのだが……」
「海鮮丼は大丈夫そうですよ」


危うく定番の茶色いものでハラを満たすところだった。まあ、どっちにしても好きなんだけどね





茶色いものはなんとか回避。



さて、適当にハラを満たして時計を見たら、時刻は14:30を指すか指さないかくらい。走破距離は、ちょうどこのあたりで100キロを超えた。




「やはりペースが伸びてこないなぁ」
「まあ、こういう日もありますから」


とはいえ、行程の2/3まで来たことには変わりない。これから丹後半島をぐるりと回りこんで、天橋立を目指していく。





そしてだんだん地形が荒々しくなっていく。



大佐渡のZ坂あたりを髣髴するような漁村風景が続き、時折思い出したかのように登場するアップダウン。快晴の空と適度な風もあって、こりゃ走っていてなかなか良い流れになってきたのでは?




「どうですか!  楽しくなってきたでしょう?」
「確かに」






景色も申し分ない。屏風岩展望台にて。



小さな漁村を通り過ぎ、荒涼とした地帯を往き、そして新しい漁村に達する。これを続けていくと、遠く向こうに、今までの風景とは似つかわしくない建造物がニョキッと生えているのが見えた。





緑色のアレ。






「あれは?」
「パラボラアンテナか、もしくは大型の照明のようですね」


どうやら、航空自衛隊の経ヶ岬分駐屯地のようだ。そして、ここでようやく、経ヶ岬という地名が目に付くようになった。





左に行くと灯台があるらしい。



柱状の割れ目が連なる様が、経巻を立てたように見えることから命名されたというこの岬が、丹後半島の最深部ということになる。路線的にも、ここから南下を開始し、半島東側の海岸線をなぞって徐々に南西に進路を採るようになる。




「寄っていきますか?」
「今の時刻による」


このとき、時刻はすでに15時を回っていた。おまけに、




「あ、登山道を15分くらい歩くみたいでs……」
「アウトォォォォォッ!」


SPD-SLではどうにもならんし、なおかつこの時間で寄り道してたらフィニッシュが日没になる。おまけに今日は気温が低く、夜になるとどれだけ寒くなるのやら。




「行かないための言い訳だけはボンボン出てきやがる」
「宿題でいいじゃないですか」


という訳で、経ヶ岬はスルー。そしてここから、カマヤ海岸の崖上へと至る登り区間が始まる。





袖志の棚田付近から、本格的に登りが始まる。



やや急な道ではあるが、インナーに落としてしまえば攻略は容易である。

……と、ここで工事の交互通行区間があらわれた。登り坂の途中というのがイヤらしい。




「あちこちで工事してるな」
「路線改良が進んで、走りやすくなってますね」






工事規制箇所の前後はずっと登り勾配。



そういえば、所々で綺麗な舗装とガッタガタの舗装が交互に入れ替わるような箇所があった。

そんな改良区間をさらに登っていくと、左カーブの先にトンネルの坑口が。





経ヶ岬隧道。






「登り区間はここまでです」
「はぁー、くたびれた」


何となく小腹が減り、ここで補給ジェルを消費する。





今回持ってきたヤーツ。青みかんのが個人的にうまし。






「珍しく、補給物資を用意してますね」
「ただ、固形物も持って来ればよかったと思ってる」


とりあえずジェルで空腹は消えるものの、腹持ちするのはやはり固形物である。次回は菓子パンか何かを仕込んでおこう。





京丹後市から伊根町へ。



さて、トンネルを抜けて伊根町に入ると、





断崖絶壁。









スゴイところ通ってる。









「あんなところを通るのか……」
「ホラ、やっぱり楽しいじゃないですか!」


嬉々とするエルコスさん。まあ気持ちはわかる。あの奥のほうに見えるロックシェッドとか楽しそうだし。





これがあるということは、災害も多いということだ。



しかも、この区間は伊根に向けての下り基調で、さらには登り返しもそれほど激しくない。こりゃなんて好物件なんだ。





そして見たことのある地名が出てきた。



そして、与謝野まで残り35キロの看板を過ぎた。




「舟屋の里、とあるが」
「通り道ですから、ちょっと寄っていきましょう」


こうしてサイコーの海岸線を走りすぎ、本庄上の交点に着いたのが15:51。ここからふたたび海岸線に出る間に、小さな峠をひとつ越える。




「補給、補給、と……」
「珍しい。明日、雨かしら……?」






小さな商店があった。補給にはうってつけ。



自販機もあったので、カラになったボトルに水を追加。そして後にこれが助けになることをこの時は知る由もなく。





とりあえずこの先どうなってるかがよくわかる地名。



その名もズバリ、「峠」とある小さな峠を越えて、海岸線に降りていくと、路面に何やら興味を惹かれる舗装があった。





道は二手に。






「海沿いルートと国道ルート、か」
「どちらにしますか?」


どちらも最終的には、道の駅のあたりに出るらしい。交通量が少なそうなのは海沿いルートだが、最短で結ぶのは国道ルート。




「どっちがよさそう?」
「わたしに選択権を戴けるのですか?」


判断に迷ってエルコスさんに任せてみたのだが、一瞬、ニヤリとしたのにもっと早く気付くべきだった。





選んだのは……






「海沿いルートを往きましょう。何だか楽しそうじゃないですか」
「よーし、それじゃ……」






カメラの故障ではありません。勾配がイカれてるのです。









めっさ激坂やんwww









「違うんです、違うんでs……  ぷふっ!」
「やりやがったなぁぁぁぁっ!?」






そして一向に終わりが見えない。



この海沿いルート途中に2箇所、10パーセントを越える激坂区間が控えている。もちろん、登りきった後の大浦半島を始めとする若狭の海岸線を堪能できるのは最高なのだが。




「ほらほら、景色を見て元気出してください」
「チクショー、覚えておれー」






見える陸地は、舞鶴とか大飯とからへん。



時折すれ違うオートバイの車列や地元の軽トラを横目に、よたよたと走ること暫し。大原の交点に着いたのが16:44。





大原の集落が近くにあり、路線バスの往来もある。






「もうキツい登り区間はありませんから」
「絶対ウソだ。信じないwww」


まあ実際、フィニッシュまで激しい登りは皆無で、おまけに道の駅までは下り勾配。道の駅舟屋の里伊根への到着は16:48となった。

この道の駅は高台にあるのだが、そこから伊根の街並みを見下ろすことができる。





道の駅より見下ろす伊根の街並み。






「見てください大先生、あれが舟屋です!」
「あー、一階部分が湾に面しているのか」


それだけでなく、一階部分に船を収納できるようなつくりの家もある。





なんか秘密基地っぽい。



実際には船を収容している建物は主に作業場として活用するそうで、住居は海と反対側、道路を挟んで向こう側に構えるそうだ。




「この街は漁業が基幹産業になっていて、その歴史がこうして残っているのです」
「なんかファンタジーな感じがするよな」


道の駅を辞し、舟屋の街並みにも足を運んでみた。





右手の建物のほうがしっかりしていて、左手(海側)のほうは比較的簡素。






「大島の波浮港みたいな雰囲気だな」
「わたしは未訪ですね。晶さん時代の話ですか?」


小規模な漁村の雰囲気というのは、だいたい似るのかもしれない。





あと、そこかしこで釣りに勤しんでいるのもだいたい一緒。



さて、時刻は17:20を回った。太陽もだいぶ沈み気味で、気温も下がってむしろ肌寒い




「残り20キロくらいです。ギリギリ日没までには着けそうですよ」
「コーヒー飲んだらとっとと出発しよう」






伊根の道の駅は16:45で店じまいするので注意しよう。



ところで一つ追記。ここの道の駅手前には、舟屋の里公園の駐車場が無料開放されている。キャンピングカーが停泊できる程度の広さと公衆トイレがあるので、スタート地点の選定としてはこちらでもよかったような気がする。





車団地するには良い物件だ。






そしてダレる脚


岩ヶ鼻口交点でR178に復帰。





左折すればあとはずっと真っ直ぐ。



左手、海の向こうに栗田半島が見えてきた。残りおよそ15キロ程度だから、まあだいたい18時過ぎにはフィニッシュできるかな?





天橋立の北側。笠松公園があるほう。



……なんて思いつつ、天橋立を通過した辺りで、恐れていたことが起こる。すなわち、







踏めなくなったwww









「脚が回らん」
「ガス欠ですね。遂に脚がタレましたか」






あと10キロくらいなんだが……



幸い、補給ジェルが1個残っていたので、それで急場を凌ぐ。ただ、ここから与謝野までの区間で、コンビニなんてありゃしない

何とか脚を回し、与謝野に入ったのが18:13。





ようやっと戻ってきた。



そして、阿蘇シーサイドパーク到着は18:20。本日の走行距離は155.3キロとなった。




「そういえば、今日ずっとGoProを運用されてましたよね?」
「そうだ、モバイルバッテリー……」






残量ランプは3個中1個だけ残ってた。






「予備バッテリー2本とモバイル1本でワンデイ持つな」
「しかもモバイルのほうはまだ余裕ありそうですね」






どうにかこうにか真っ暗になる前に着けた。












TITLE:京の都の最果てと
UPDATE:2023/03/25
URL:http://y-maru.sakura.ne.jp/321_tanichi/tanichi.html