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278:マー牧ライド



text&photo  by  ymr20xx@y-maru.com。






本日のルート (powered by ガーミン・コネクト)

平井大橋→千葉→上総牛久→久留里→マザー牧場→上総湊→浜金谷(実測131km)



イントロです





「そろそろ、あの時期ですね」
「そうだな……」


時は3月の下旬に差し掛かった頃。年度でいえば、年度末待ったなしである。

2020年のちょうどこの時期、新型コロナウィルスが世界的に蔓延しやがって、アチコチで自粛の波が襲い掛かっていた(y-maru注:これ執筆が2020年3月27日。首都圏では外出自粛令が出ています)




「どうしますか?  何となくですが、今を外すと本当に外出が出来なくなりそうです」
「今のうちに、足を運ぶかね?」


記録的な暖冬で、桜の開花が早まっているような報道があった。そうなると、いつものあそこも、特異点がズレ込む可能性があるだろう。

そんな感じで条件は揃ったので、あとは出撃するだけ、なのだが……





今年も、ここが呼んでるな……






「折角だから、新規ルートの開発もしたいねぇ」
「それでは、あそこがよろしいのでは?」


こんな感じでサクサクとルートプランニングが決まり、いつも通り早朝の出撃と相成った。





地元の桜は、目測で5分咲ってところかな?






乗れているのは最初だけだった。


さて、荒サイから平井大橋を経て、R14に乗って千葉入りするのはいつも通り。




「これが最速だし、あと安全」
「湾岸道路なんて、走れたものではないですからね」






早速、千葉県へ。



それに、江戸川に架かる橋の本数もあり、房総半島目的での千葉までのルートは、このルートがフィックスになる。エルコスさんの言う通り、R357湾岸道路ルートは、交通量が多い上に大型車の往来も多く、とても自転車が走るのに適していない。




「なので、正直この辺は走り飽きた」
「まあ、シーズンインにしては丁度よいのではないでしょうか」


船橋、津田沼を越えて、京葉道路幕張インターを越えると、道路は急激に広くなる。





登戸交差点はアンダーパスになっていた。



ロードサイドには大型商店が並ぶが、R357合流点付近で一旦途絶え、東関東道を潜ると再びロードサイドが賑やかになる。

千葉県は各々の街がそれなりに賑やかで華やかなので、千葉市といってもそれほど興味は沸かないが、これでも千葉県の県庁所在地であり、今では珍しい、懸垂型のモノレールが高頻度で運行している。





モノレールが地元のアシになっている街。






「ただ、やはり通過点という印象が強いですね」
「幕張メッセが手前にあるから、そっちに引っ張られるんだろうな」


こうして千葉市街を通り抜け、蘇我で県道24号に入り込み、R297に乗り換えたところで、8:40になった。ここから房総半島に潜り込む訳だが……




「気のせいかなぁ、なんか風が強い」
「気のせいじゃないです」






ここからが本番である。






そして今年も向かい風でスタートさ!


山倉ダムの軽い登りが、このルートの幕開けとなる。アウターのままだが25Tまで落としてのんびり登る。

冬の時期、さほど乗り込んでいなかった割には、まあまあなペースで登れた。これは幸先がいいな、とこの時は思っていた




「さあさ、海士有木ですよ!」
「それはそうと、風向きがさぁ……」






踏切は、ちょうど下り坂の終わりくらいの位置にある。



登ってからの下り。下りきったところで小湊鐵道の踏切を渡り、線路沿いに小径を走れば海士有木駅である。

なお、余談だが山倉ダムの登りを回避したい場合は、R297のバイパスを通ればよい。市原インターを越えて養老川まで来れば、川沿いに進んで海士有木まで導く小さな看板が建てられている。





2014年12月撮影。こんな看板があるので、R297に飽きたらこちらも良いかな。



さて、海士有木では、恒例の菜の花と桜のコラボが出迎えt……





……アレ?









ドコ行った菜の花?









「ない、ですねぇ……」
「そんなバカな。桜はまだしも、菜の花まで……」


結局のところ、菜の花不作の原因は判らずじまいだったが、ふと家屋の屋根に張り巡らされたブルーシートが目に付いた。

昨年10月に発生した台風被害の復旧は、未だ完全とはいえないようだ。もしかしたら、それも原因なのかもしれない。

こりゃ、高滝も飯給も月崎も、ヤバいかもしれない……  ちょっと不安な気持ちになったが、それは直後に消え去った。さらなる懸念事項によって。





バッタバタ(画像左の方向に進んでます)。






「進んでいかないんだが……」
「完全に南風になりました」


上総牛久までの小湊鐵道併走区間、いつもなら30キロ巡行する区間だが、そのうち3〜4キロほど押し戻されている感覚。ここにきて向かい風が邪魔をしてくる。




「この風、収まるの?」
「……聞かないほうがよろしいかと」






とりあえず、菜の花が咲いてたら撮影タイムにしよう。



そうかいそうかい、ずっと吹き続けるんかい(泣)。お陰で全然加速しないし、なんだか目が痒い。




「コロナ禍で忘れてたけど、普通に花粉症の時期だよね」
「恐らく、マスクしている人の半分くらいは花粉症なのでは」


上総牛久を過ぎると、しばらく大型の商店は姿を消す。なので、不足品の買い出しは、このあたりで済ませておきたい。とりあえず、目薬と補給食を買い足しておいた。





マスク渋滞が捌けたドラッグストアで目薬を購入。



県道81号線に入っても、当然のように向かい風は収まらない。抗うように出力を上げていくと、今度は脚が終わる。実にダメな循環が始まろうとしている。高滝ダムは、そんなダメ循環がある程度進んだ時に現れるが、圏央道の下をくぐる辺りまで軽く登り勾配が続くので、結果的に悪化が著しくなる。





まだアウターでこなせる程度の登りだが。






「インナーに入れるべきか……」
「入れられるのであれば、無理をせずに」


10:25、高滝ダム着。




「まだちょっと早過ぎましたね」
「ぽつぽつとは咲いているんだがな」






満開には程遠かったか……



やはり、桜のタイミングに合わせるなら、4月1日くらいが丁度よいのかもしれない。

ただそれでも、里見まで来ると、房総半島はちょっとだけ本気を見せてくれた





菜の花は申し分なし。



そして、飯給に到着した。桜はだいぶ健闘した感じ。





それでも大勢のギャラリーがカメラを構えていた。






「まあ、及第点だよね」
「この時期にしては、頑張っているほうですよ」


満開とまではいかないが、これはこれで目を楽しませてくれた。




「はい!  大先生、写真撮りましょう!」
「さて、どこで撮るかねぇ?」






畑で撮影した。電牧があるので不用意に近づかないこと。



あと、駅前に商店がないことでお馴染みの飯給駅だが、なんとカフェができていた。ちょっと覚えておこう。




「renas先生が喜びそうですね、色々な意味で」
「あいつ、甘味処とソッチに目がないからなぁ」






cafeうさぎや。千葉県市原市飯給863、090-2555-8816。香風智乃を想起したら試合終了。






そしてマー牧にボコられた。


さて、グンマーロードを通って月崎まで足を運んだのは、いつものことなので省略。ただ、月崎の菜の花もさほどパッとしなかった。なので、ちょっとだけ場所を変えてみる。





2020年3月注:グンマーロードは、途中で崩落個所があり、自動車は100%通行不可能でした。






「丁度、上総中野行が来ますね」
「じゃ、たまには気分転換で」


月崎から久留里方向に少し進み、県道32号交点を左折。交点の先に、菜の花畑と小湊鐵道、そして県道が併走する区間がある。今回はこちらでカメラを構えてみる、のだが……





菜の花とカメラマンが咲き乱れてるぜ。






「やっぱり目聡いね」
「絶好のスポットですから」


既に大勢のアマチュアカメラマンが場所取りをしていた。こちらは県道から撮影を試みる。

そして待つこと5分少々、二両編成のディーゼルカーが、のんびりと走り去っていった。





里山トロッコはこの騒動で運行中止になったが、ノーマルでも全然イケる。



咲きっぷりはまだまだな感があったが、今年も良い画が撮れた。今回の出撃も、おおむね完了といってよいかな?




「何を仰いますか。マー牧に行きますよ!」
「そうだった」


さて、マー牧の通称でお馴染みマザー牧場は、房総名山を擁す房総丘陵に位置する大規模な牧場テーマパークである。首都圏から気軽に遊びに行ける距離で、かつ自然と戯れるという好条件が揃っているスポットなのだが、同時に







ヒルクライムの名所






としても名高い場所なのである。ちなみに、鹿野山の標高は379メートルで、千葉県では2番目に高い山なのだとか。




「ちなみに、1番は?」
「愛宕山の408メートルです。ですが、47都道府県の最高峰では、一番低い山です」


なので、このマー牧、こと鹿野山は、自転車界隈においては修業の場であり、わくわくどきどきお楽しみスポットでもあるのだ。




「あと、マザー牧場の所在地は鬼泪山で、鹿野山ではないですよ」
「そうなの!?」


調べたら隣の山だった。





久留里では水が無料で補給できる。駅前にて。



さて、久留里で補給し、県道93号で秋元郵便局を目指す。とりあえず、これが最短距離っぽい。

しかし、ここでも向かい風が悪さをし、インナーに落として四苦八苦しながら登っていく。




「やばい、完全に乗り方を忘れてる」
「劣化が甚だしすぎて、見てられません……」






登りで無様なのは、向かい風の影響もあると信じたい。



本気でサボり過ぎたことを反省しつつ、大野台まで来た。ここから、登りの起点である秋元郵便局までは、目と鼻の先。





実質、登りはこの半分の距離しかない。






「これで、登り切れるのかしら……」
「諦めたらそこで試合終了っ!」


んで、気合を入れて郵便局の角を曲がった瞬間、





「ここが俺たちの新たなドギャァァァンだ!」が、割と的を得ている程度の斜度。









もう、ゴールしてもいいよね。









「これ、アカンやつだ、絶対アカンやつだ!?」
「頑張って!」


序盤からエグい斜度がお出迎えするのだけど、これがいつまで経っても終わらない





あの左上に建ってる建物の、さらに上まで登ります。



それもそのはずで、この秋元口ルート、所々に10%をゆうに超える激坂が控えていて、たったの3.6キロで一気に山頂まで駆け上がるなかなかイカレたコースであることを、後に知った。

鹿野山への登り口は、この他にも数本あるのだが、それらはさほど難易度が高くない、お手軽ヒルクライムルートであると言われていて、言わばこのコース、







プロ仕様、初心者お断り






のルートであった。都道府県最低山を誇る千葉県だが、とんでもねぇヤツが潜んでいたようだ。





久々に、血の味がしたよ……(それでも気合で2.5キロは登った)






「もっとギアを軽く、……って、もう28T!?」
「序盤で既にインナーローだって」


そんな具合なので、当然ながらスンナリ登れるはずもなく。所々で撮影タイムを挟みながらの登坂である。





房総丘陵。ゴルフ場が目に付くのはご愛敬である。



ただ、房総丘陵の名は伊達でなく、ところどころで広がる景色は、ココ本当に千葉県?  と確認したくなるレベル。そして、その景色を否が応でも楽しみたくなってしまうほどの







エグい傾斜。






さて、ほうほうの体で九十九谷公園まで上がってきた。





公園になっていて休憩はできるが、付近に自販機はなかった。



ここで小休止が取れる。そして、秋元郵便局から続いた激坂は、ここでいったん終了となる。




「お疲れ様です。お身体は大丈夫ですか?」
「大丈夫と思うかい?」


ただ、ここから先は2か所の短い登り区間をクリアしてしまえば、あとは海岸線までひたすら下るだけである。まずは鹿野山の頂上を目指す。神野寺の参道にもなっているようだ。





鹿野山無線中継所。ここが鹿野山の山頂になる。



山頂のバス停からは緩い下りになる。この区間で鹿野山から鬼泪山に乗り移るようだ。




「ただまあ、足元は悪いな」
「舗装が痛んでるのですよ」


そして、人の気配と肉の焼けるうまそうな匂いがしてくれば、マザー牧場である。





牛のオブジェとエルコスさん。



牧場といえばジェラートだったりジェラートだったり(もちろんBBQもあるけど)なのだが、いかんせんマザー牧場の入場料は1500円する。そして、入場ゲートの外側に売店はない




「ま、テーマパークだしね」
「補給できないのは痛いですね」


とりあえず炭酸で喉を潤し、再スタート。

さて、秋元口から登ってきて、最初に到達するのがまきばゲート。このほか、山の上ゲートというのが別にあるのだが、そこまでは軽い登りになっている。

ただ、直線状で先が見えているので、思いっきり油断してアウターのまま突入。




「ダンシングでイケるっ!」
「大丈夫かしら……」


そしたら案の定、途中で脹脛がイッた。




「よっしゃ予定通りの醜態だぜコンチクショー!」
「もー……」


なお、山の上ゲートから先は、登り返しなしの下り勾配となる。ただし、道が狭いのと観光バスが通るので、変なテンションで下らないほうが良いかもしれない。

景色が開け、下り勾配が落ち着いたところで、更和にてR465に合流。このまま海沿いを目指す。





こっち側から登ってたら、また違った感想だったかもしれない。






船エンド


上総湊で左折し、浜金谷を目指す。今回は船エンドにしてみる。





ようやく海沿いに。






「空いてたら竹岡ラーメン食べていこう」
「もう15時ですからね、座れるのではないでしょうか」






夕方だぞ、本当か?









人気店ナメてたわwww









「結構待ちそうですねこれ」
「……行こうか」


そして、ラーメンにありつけなくて傷ついた心は、さらに抉られる。







向かい風で。










向こう側から風の塊をぶっ放してくるのさ。






「このフィアフルストーム何とかしてくれ!」
「自然の摂理は、どうにもなりませんって!」


上総湊から金谷までは、いくつかのトンネルを通ることになるが、どうもそいつが風の勢いを増しているらしく、トンネルに入るとものすごい勢いで押し返される。正直これが一番つらい。





あと4キロか……



そして、15:35金谷港に到着。次の船は1時間後のようだが、まあいい、ちょっとゆっくり休もう。




「あー、疲れたーぁ」
「乗らなさ過ぎなんですよ、本当に」






やっと着いた、という感じだったな……



季節は春。どうにかこうにかして乗る頻度を上げてあげないといけないな、と思う一日であった。





何か食べる時間はなかったので、中華まんで折り合いをつけた。












TITLE:特異点はまだやって来ない。
UPDATE:2020/03/27
URL:http://y-maru.sakura.ne.jp/278_ma-boku/ma-boku.html