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277:おさんぽ〜東京都道420号線〜



text&photo  by  ymr20xx@y-maru.com。





本日のルート (powered by ガーミン・コネクト)

鮫洲→武蔵小山→三宿→笹塚→中野→要町→大山→仲宿(実測24km)




なんかスゲーとこ通ってる道を発見。


東京都道420号線というのが職場近くにある。

地図を見る限り、大井町のほうに向かうようだが、あるとき何気なく紙地図を眺めていたら、





かなり古い地図だが、2020年現在もこのざまである。









なんじゃこれ?









「長い間、工事をしているようですね」
「仮に割り振ったのか」


で、さらにページを進めていくと、まあ出てくる出てくる隘路のボスラッシュ。




「面白そうだな」
「これはやはり、実踏しなければ!」


まあ、今年は希に見る暖冬だし、日中なら然程寒くはないだろう。そんな具合で、我々は職場近くにある420号の起点、鮫洲を目指した。




エルコスさんリョナ画像


ところで、はつもうでの後から、エルコスさんはオーバーホールに入った。





バラバラにしてやったぜ(このあとクランクも外れた)。



どうせ冬場は乗る頻度が下がるし、そもそも変速の調子がよろしくなくなってきていたのが主な理由。せっかくだからと完全にバラしてみたら、







ヘッドのベアリングが終了。










シールドされていても逝くときゃ逝く。



シールドベアリングが錆びるってアンタ……

シール剥がしてパーツクリーナー責めしたら、まあ出るわ出るわ







削れた金属粉が。









「放ったらかしにも程があります!」
「すまん。新品にしてあげるから許して」






いくつか気になるところには、ちょっと細工しておいた。



結果、ヘッドのベアリングに加え、BBが新品になり、リヤハブのグリスも入れ換えた。ケーブル類を含むひととおりのパーツを新品に交換し、仕上がったのが2月頭。

R294のときに懸念材料となったカメラマウントも、この機会だから新しくした。





マウントのベースはシマノPROのR20RAC0070X。あとは工場にあったゴツいアルミLアングル。






「樹脂の部分がなくなったぜ」
「これで折れる心配がなくなりましたね!」


…ということがあったので、試走のつもりで走ってみる。




いきなりボスがあらわれた!






通勤経路の途中にある、ごく普通の交差点。



さで、第一京浜の南品川3丁目交差点。ここがスタート地点にn……




「違います。ここから東の、八潮橋交差点になります」
「目と鼻の先か」


改めて、起点となる八潮橋交差点。





ここが今回の起点になる。



さて、これから走破する予定の都道420号線、路線名を鮫洲大山線という。この大山という地名、どこかというと、




「板橋区の大山ですね」
「だいぶ遠いなそれ」


そんな訳なので、この路線を全線走破すると、だいたい22キロくらいあるらしい。




「環七と山手通りに挟まれてこれなら、補完に使えそうだな」
「それで今、工事が盛んに行われているようですよ」






鮫洲で京急本線を潜る。



そう、この道は未だ、完全開通を果たしていない。所々、拡張工事をしてたり、既存の路地に番号を割り振ったりして、一つの路線として仕立てているのである。

そして、その路地迂回というのが、







ハイレベルの迷路






基本、路地なのでヘキサが掲げられているわけもなく、走破には地図と睨めっこが要求されるのである。

んで、早速、くらやみ坂、こと旧仙台坂をシバきにかかる。





車道のほうは、新設されたトンネルで抜けている。






「かつて、このあたりに仙台藩の屋敷があったことに由来しています」
「くらやみ坂、とは?」


くらやみ坂そのものは各地にあるようだが、共通しているのは、陽も当たらぬ鬱蒼とした狭い道、ということだ。現在では拡張されたものの、当時の姿を偲ぶように、タブノキが生えている。





余談だが、変わった名前の地名が点在している。ゼームスさん(実在)にちなんだ坂とか。



坂を上りきると、大井町の市街になる。役所が居を構える品川区の中心であり、東急大井町線の起点がある。




「え、品川の区役所って、ここにあるの?」
「品川駅の近くにあると思いました?」


あるあるネタだが、品川駅の所在地は港区である。品川駅から南下したところに北品川駅があるのは、そういう理由である。





ここを左折してからが、ホントにわかりにくいwww



さて、その役所前を通り、どうみても路地裏に入るが、ここが現時点での都道420号線。件のなんじゃこれ区間である。




「信じられん」
「このあともっとすごいことになりますよ」






これでもれっきとした特例都道だ。



エルコスさんの予言通りになった。下明神駅の脇を掠めるように、さらに細い路地に入る。




「信じられん」
「まあ、拡張工事が終わるまでの期限つきですけどね」






湘南新宿ライン随一のボトルネック分岐点を奏でる。



蛇窪信号場を臨む住吉踏切を渡ると、路地裏感はさらに増し、トレースがかなり困難になった。言うまでもなく、ヘキサなんてない。




「信じられん」
「地図と睨めっこしててくださいよ」






繰り返し言うが、特例都道420号線である。



戸越公園と文庫の森を囲むようにぐるりと走るが、ここもノーヒント。実際、ミスコースするし。




「大先生、そこじゃないですよ!」
「もうここでよくねぇか?」






左折するのは、ここか、それとももう少し先か。



んで、大崎高校前まで来たら、拡張工事中の420号線が。よく見ると、歩道は開通してるっぽい。




「信じられん」
「これは予想外でしたね」


まあ、高校の真下を貫いているという時点でも異常ではあるのだが。





車道が工事中で、歩道は通れて、その上にあるのが大崎高校。






まいばすけっとのエンカウント率


大崎高校からしばらくは、対向二車線のごく普通な大通りがまっすぐ伸びる。地図上では、目黒郵便局まで道なりでよさそうだ。

その途中、所々で26号線という路線番号を目にする。ハテ、どこかの道と重複してるのかな?




「都市計画道路の、補助26号線ですね。おそらくその番号が由来になっているのですよ」
「なるほど」






このあたりの商店には、この26号を冠した店がいくつかあった。



つくりが立派な道路なので、いずれ環七と山手通りの補完の役を担うことになるのだろう。





目黒区に入った。



そんな道がしばらく続き、目黒郵便局前の交差点まで来ると、拡張工事中の道と、それとは違う方角に伸びる細い道が2本。




「これどっち?」
「左の二車線道路のほうです」






この緑のトラックが進む方向が正解。



路肩の余地がほとんどない、バスなんかが通ったらそれだけで渋滞しそうな道になった。ここも、拡張工事が終われば御役御免となるのだろう。

ただ、そのあとのトレースが高難度で、ちょいちょい確認しながら進むことに。





狭いうえに交通量が多い。






「あ、ここですね。自転車屋さんの角を右です」
「なんか商店街になってるぞ?」






そして総じて狭い。



どうみても、ちょっとした街の小さな商店街然とした道を抜け、五本木の交差点まで出ると道は再び広く立派なものになる。




「……これ、現時点では補完の用を成さないんじゃないの?」
「まあ、どちらかというと部分部分で補完の役目を果たしているようですが」






五本木交差点。ここから再び道は広くなる。



例えば、これから通る世田谷区北沢と中野駅を経て南長崎あたりまでの区間は、中野通りという名がついていて、こちらはしっかりと前述二路線の補完をしている。拡張区間の開通が待たれるところだ。

さて、世田谷の街を流しているが、やはり土地柄、シャレオツなお店が何件も軒を連ねる。ブルジョアな香りがプンプンする、のだが……





どこにでもあるスーパー。






「まいばすけっと、多くない?」
「多いですよね」


AEONグループのスーパーマーケットが、かなりの頻度で現れる。場所によっては、数十メートルしか離れていない同士もあるようだ。

そして、R246三宿交差点を過ぎたところで、道は再び工事中になる。





三宿池尻交差点の先で、道はふたたび拡張工事中。






「これは?」
「左折して、すぐ右折です」


三宿池尻交差点を左折、左カーブの先の十字路を右折。すると、ちょっとした緑道を渡る。




「ここ、暗渠ですね」
「さすがだな。烏山川という川があったらしい」






暗渠の上を道にするというのは結構アチコチにある。



1970年代に暗渠化され、下水道に転用されたとのことだが、その用地を緑道化し、池尻と千歳烏山を結んでいる。その緑道を越え、ちょっとしたアップダウンを越えると、淡島通りの淡島交差点に至r……





淡島交差点の手前まで来た。






「ストップストップ! 行き過ぎです」
「え? どこ?」


地図上では、淡島交差点の手前、祠のある五差路を右折し、





地図によっては直進でもOKにしているものもある。









こっちに行く。









「わかるかーいwww」
「なんでこんな指定の仕方を……」


ちなみに、直進しても正規ルートを行っても、結局は淡島通りに出るので、ここはアバウトでいいような気がする。





そしてここを入っていくわけだが……



淡島通りに出てすぐの、セブンイレブンのある信号を左折。軽い上り坂をこなす。




「このあたりは、結構丘陵地帯だからなぁ」
「ちょっと道も狭いですね」






余談だが、ストームトルーパーがお出迎え。



また、地理的に世田谷から続くブルジョア地帯と、下北沢にルーツを持つサブカルチャー地帯が同居する地域なので、建造物のバリエーションが多彩。普通に民家やアパートがあったかと思うと、




「アンゴラ大使館がありますね」
「大使館ってこんな住宅街にあるんだ」


かと思えば普通に商店街になるし。





大使館のある通りをまっすぐ来ました。



道なりにまっすぐ進むと、突然目の前を銀色の車体が横切る。ここが京王井の頭線の池ノ上駅だ。





駅前のBARのPOP。この辺は若者の街でもある。






「よっぽど屯するんだね」
「切実なのですよ。若者の街では特に」


池ノ上の駅を踏切で越え、すぐの十字路を右折。そして、直後の十字路を左折。ハイホーム桐山が目印だ。





なにげにこのあたりも迷路ゾーンだった。



そのあと、松陰高校の脇を抜け、三角橋交差点を左折すると、道はふたたび広くなる。ただし、拡張中であるが。




「東北沢の駅が地下化したおかげで、だいぶ渋滞が減ったな」
「駅横の踏切ほど厄介なものはありませんからね」






小田急線地下化は完了したが、拡幅工事は絶賛稼働中。割と渋滞ポイントでもある。



そして、大山交差点。ここから先が中野通りとなるが、路線名にある鮫洲大山線の大山は、残念ながらここではない。




「大山という地名が2回出てくるのか」
「そうなんですよ」


ちなみに、この経緯と関連性についてだが、エルコスさん曰く、「伊勢原の大山にある神社への参道が、それぞれの地域を通っていたから」らしい。ただ、さらに付け加えて、




「ですが、どう考えても、こちらの大山は、数ある大山街道のどことも近接していないのです」
「ギリで引っ掛かりそうなのは矢倉沢往還くらいか……」


なお、板橋の大山のほうは、川越街道から分岐するふじ大山道の起点となっている。なのでエルコスさんも、「これは誤情報かもしれません」と言葉を濁す。とにかく、この路線にあって、なんとも紛らわしい。




「まあ、このあたりは昔、随分と生い茂った山林だったと文献に残されてますから」
「むしろそっちが信憑性あるな。今じゃ高級住宅街だが」






井の頭通りとの交点でもある。右へ曲がると高級住宅街へ。



なお、大山交差点周辺はちょっとした高台になっている。その恩恵か、関東大震災のときも被害は他の地域と比べて小さかったという。

ともあれ、ここら辺がだいたい中間点。隘路区間の大半をこなしたことになる。





そして本日6軒目か7軒目のまいばすけっと(マジ)。






往来の復活とムネの話。


大山交差点から消防試験センター脇を抜けて笹塚交差点。R20甲州街道を抜けると、ここから中野駅、さらに先の新井薬師、哲学堂まではずっと一本道。ようやく迷路状の隘路から解放された。





東京の人が乙4取りに来るのがココである。



先にも述べた通り、環七と山手通りを補完するように中間を貫いている。そして、先述の二路線と比べると、比較的交通の流れが良いのが嬉しいところだ。ただし、裏を返せば走りにくいことにも繋がるわけで、この区間は中野駅を発着する路線バスの定期ルートにもなっている。





路線バスの停留所に引っかかる。強引に抜けると事故るパターン。






「あー、ちょっと抜けられないですねこれ」
「ガッデム!」


青梅街道を抜け、中野五差路を抜けると中野駅に着く。すぐ近くには、解体騒動で話題になった中野サンプラザ





サンプラザ中野でもなけりゃ、「くん」付けでも呼ばない。



そこから哲学堂までの区間は、春になると見事な桜並木が出来上がる、とのことだ。





春が待ち遠しいぜ……



いよいよ終盤戦。ここから要町のほうに進路を採る。





左折して南長崎方向へ。直進すれば要町に至る。



まずは江古田の交差点を左折。そして川越街道までひたすらまっすぐ。




「狭い」
「ここも拡張工事中のようです」






これは西武池袋線。放射状に私鉄が伸びる地域なので。



南長崎で目白通りと交わる。そこからさらに進み、千川通り交点を抜けると西武池袋線の踏切を跨ぐ。




「あ、ちょっと道が広くなった」
「部分部分で拡張は成されているようですね」


んで、千早でふたたび萎む





道路幅員が7.2m、ということではない。






「大先生、その表現はダメですって!」
「くっ!?」


要町三丁目で要町通りと交わり、ここから川越街道までは拡張された比較的きれいな道となる。





そういや昼飯まだだったな……



このあたりは、先述のとおり古来よりふじ大山道と呼ばれていたルートに近似している。伊勢原の大山阿夫利神社への参詣するほか、富士参りの参詣客も利用していた、由緒ある道だ。

今では豊島区の要町と板橋区の大山を結ぶ道だが、そういう歴史が隠されているのだ。言わば、かつての往来がカタチを変えて現代に蘇った、ということで。




「まあ、その雰囲気はほとんどナイ訳ですが」
「それを言っちゃあオシマイよ」


まあね。今はごく普通の大通りだし。





川越街道までやってきた。






それでもエルコスさんは満足であると。


さて、道は川越街道で一旦途切れる。続いてはいるのだが、川越街道との交点は複合した五差路になっていて、都道420号は直線状に伸びていない。では、続きはどこかというと、





矢印が指し示す先に……  アレ?









アーケードの中でした。









「ここに来てとんでもない変化だな」
「これでもかつての川越街道なのですよ」


今日び、アーケードのある商店街というのも珍しいのだが、どうもこのアーケード設置には複雑な事情があるようで、




「都道420号の拡張を阻止する狙いがあったようです」
「何のために?」


この商店街、名をハッピーロード大山というが、これができた当時、件の拡張工事計画が持ち上がった。しかし、拡張に反対する地元住民の対抗措置として行われたのが、一旦出来てしまったら壊すことが困難なアーケードを建てる、というものだった。結果として、この区間は都道420号の指定を受けてはいるものの、2019年現在も拡張工事は行われず、往年の姿を維持し続けている。





昔懐かしい雰囲気のアーケードです。



余談だが、このアーケードができた時期と、池袋にサンシャインが完成した時期が近似する。そう考えると、商店街から客を奪われまいと必死になるのも理解はできる。できるのだが……




「ただ、このアーケードの維持管理費が、なかなかの問題になっているようでして……」
「自爆しちゃってんじゃんかー」


そんなハッピーロード大山であるが、よく見ると史跡の案内が。





ホントにさりげなく建ってる。






「大山福地蔵、とあるが」
「すぐそこですね、行ってみましょうよ」


アーケード入口から、だいたい50メートルくらい行くと、確かにお地蔵さんが祭られていた。





お地蔵さん。






「歴史は江戸時代まで遡るようです」
「かつての街道筋の話だな」


江戸時代、川越街道は交通の大動脈であり、人馬の往来が激しく行き倒れも多かった。そこへ偶然通りかかったお福さんなる行者が、亡者を手厚く葬ったり、急な病患いを癒したりしたことが起源とされているようだ。そのお福さん、命日が8月13日ということで、毎月3日、13日、23日が地元の縁日の開催日となっているとのことだ。




「ほれ、エルコスさん、そこに立ちな、写真撮ってあげる」
「わぁい!」






気が付いたが、エルコスさんほとんど写ってねぇや。



さて、無事写真にも残せたので、改めて都道420号を往きまs……





乗るな、と。









エルコスさん、出禁!?









「なんてことだ! 遷移金属差別か!?」
「ふざけてないで、普通に押してってください」


こちらアーケードは、13時から21時までは歩行者専用道路となる。まあ、自転車に乗るの憚られるほどの賑わいがあるので、乗りたくても乗れないが。





だってこんなだぜ?



んで、アーケードの中を進んでいくと、




「あ、ここ、左です」
「え、商店街はまだまっすぐだけど……」






つまり、アーケードをそのまま進んだ時点でミスコース決定(ひとつ上の画像が現地の様子)。



こりゃわかんねぇわwww

都道420号は、この地点でアーケードから外れる。そして、東武東上線の踏切を渡ると、道は再び広くなる。





いうまでもなく、ここも都道420号線。






「さあさ、あと少しですよ」
「変化が激しすぎて、ツッコミどころ満載なんだが……」






ツッコミどころといえば、木に喰われるガードレールがあった。



踏切から5分もしないうちに、仲宿交差点に到着する。山手通りとR17の交点になっている複合した交差点である。地図上、そして法令上でも、ここが都道420号の終点となっている。




「何をしてらっしゃるのですか?」
「都道の起終点を示す何かを探しているんだが」


おもしろいつくりをしているとはいえ、所詮は都内にあるただの特例都道である。そんな仰々しいものなど、あるはずもなく、




「なさそうですね」
「つまんねーなぁ……」


我々は、都道420号を走破しました! という自己申告のネタだけを得て、帰路に着くのであった。




「最後が盛り上がらなかったなぁ」
「あら、わたしは良かったと思いますよ。楽しい散歩でした」






ここが終点の仲宿交差点。












TITLE:都内だって遊び場さ
UPDATE:2020/02/25
URL:http://y-maru.sakura.ne.jp/277_420/osanpo.html