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268:natsudomari-hunt〜津軽線18駅ステーション・サインの旅〜



text&photo  by  ymr20xx@y-maru.com。





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本日のルート (powered by ルートラボ)

奥津軽いまべつ→三厩→蟹田→青森→夏泊半島→平内→浅虫温泉(実測128.7km)




連日のロングライド


7:30、奥津軽いまべつ発。

なんとか2日連続で天気が持ってくれた。ウキウキ気分で三厩駅を目指す。





鉄道の受変電施設。そういや架線電圧が5000V上がったんだっけ。






「どちらへ向かわれるのですか?  夏泊半島は逆方向ですよ?」
「まあ、ついでだからさ」


当初の予定では、夏泊半島を一周するというプランだったのだが、せっかくなので赤い扉を津軽線もハントしてみようと思う。幸い、青森市街まではほぼ津軽線沿線を往くし、ちょっと寄り道すれば、本州最北端の三厩駅がある。




「それに、青函トンネルの坑口が間近で見られるポイントがある」
「いいですねそれ、やっぱり寄り道しましょう」






ちょびっとだけ登って降りて、R280交点を目指します。



そんな訳で、県道14号線を北上し、海を目指す。余談だが、この県道14号線と駅とを結ぶ道もまた、県道である。




「県道287号線ってやつだ」
「典型的な停車場線ですね」


R280を目指す道すがら、あちこちで桜が満開になっているのを見つけた。




「大先生!  写真撮りましょう!」
「まあ、そうだろうな」






今年の花見はコレで決まりだ!



予備の三脚しかなかったが、割とよく撮れたと思う。

その後、R280バイパスを左折し、軽いアップダウンをこなしていく。右手には津軽海峡が見えて、左手には海峡線の線路が……





看板が建ってるので、ここを左折。






「あ、あれですね」
「ちょっと寄り道するぜ」


8:00、青函トンネル入口広場に到着。ここが正真正銘、青函トンネルの南側である。





残念ながらエルコスさんは自走できません。



ここからおおよそ54キロほどトンネルである。タイミングが合えば、新幹線もしくは貨物列車が通過するところを見られるようだ。




「それについてはそれほど興味ないんだよな」
「あらま、意外ですね」


あと、そこそこな人数の観光客が居たのもある。静かなほうがいいので。

ふたたびバイパスを走ると、外ヶ浜町に入る。三厩や竜飛は外ヶ浜町ということになるのだが、





地形的には、かなり豪快な飛び地となる。






「えらい飛び地だよな」
「平成の大合併のあと、こういうのが増えたようです」


今別町を挟むような形で外ヶ浜町は存在する訳で、パッと見は違和感しかない。しかし、それほど問題はないのだろう。

外ヶ浜町に入ってすぐに、三厩駅の案内看板が現れた。ちょうどその横には、風力発電の羽根を使ったモニュメントがあり、





おや、あの形状はもしかして……!






「ビックバ●パー?」
「いやいやいやいや、訴えられちゃいますよ!?」


いや、どうみてもビック●イパーです、本当にありがとうございました





【参考】ビッ●バイパーの外観(PS版グラディウス・デラックスパック封入特典より)



さて、東北の駅百選にも選ばれている三厩駅であるが、国道から住宅街を進んだところにひっそりと佇んでいる。駅前の道はごく普通の停車場線、のようだが……




「侮ってはいけません。階段国道の上部に出れるのです!」
「県道281、あじさいロードか」


ちなみにこの道、R339と並走しているので、どちらを使っても竜飛岬までは到達できそうだ。ただし、岬は階段の上にある訳だし、国道はちょっと交通量が多そうだな、という人には向いているのかもしれない。





三厩駅。今日はここからスタートだ。



さて、ここから今度は南下し、青森市街を目指す。最終目標は夏泊半島なのだが、せっかくなので津軽線を全駅ハンティングしてみようと思う。というのも……




「駅名票がオリジナルなんだよ」
「あっ、本当!」






三厩駅の駅名票を見てみよう。



まずはR280旧道を通り、津軽浜名、そして今別を狩る。前者のほうが若干場所が分かりづらかったが、国道から駅舎がまる見えなので、見つからない=通り過ぎたは心配しなくて良さそう。





ちょっと迷子になって、ようやく着いた。






「はい、まず一枚。」
「幸先いいですよ!」


今別は県道14号線沿いにあるので問題なし。R280バイパスとの交点にはコンビニがあるので、補給はこの辺りで済ませておくとよい。





今別駅。津軽今別とは違うのだよ。



次の大川平は、県道14号から左に逸れなければいけない。ちょうど、大川平の集落をバイパスするように、県道14号は登り勾配になるが、その直前を左折すればよい。

大川平の次は津軽二股。奥津軽いまべつに隣接しているが、公式としては別物扱いとしている。




「まあ、新幹線はJR北海道で、津軽線はJR東日本ですから」
「そのクセして青春18きっぷだと連絡駅なんだよな」






奥津軽いまべつ駅と見比べると、極めて質素。



もうちょっと路銀に乏しい若者に優しい経営をしてもらいたいもんだが。

津軽二股を過ぎると、道は峠へ向けて登りだす。標高176mの小国峠だが、峠の手前1.5kmあたりまでは割と緩やかに登る。しかし、津軽線の線路が離れたと思ったら、





ここから勾配が急になる。あと、電波は入らない。






「来たぜ来たぜ、ズシンと来たぜ」
「無駄な抵抗しないでギアを軽く!」


とはいえ高難度の山岳地帯、という訳でもなく、インナーのお世話になることなくてれてれ登っていると、すぐに頂上に着く。9:25小国峠着。




「お手軽な峠だったな」
「まあ、この辺りでは一番易しいルートのようですから」






小国峠へ。小さな峠だ。



奥津軽へのアクセス路は、半島東側のR280、西側のR339に加え、この県道14号しかない訳だが、国道ルートはどちらを選んでも、激坂かそれに近いアップダウンが連続する隘路のようだ。





実は南側のほうが、勾配は緩やか。そのかわり距離が長い。



峠から大平まで下ると、県道12号交点に至る。これを左折してすぐに大平駅。すぐ目の前には、




「大先生!  新幹線の高架と在来線の高架が合流してますよ!」
「大平分岐点だな」






在来線の分岐部は、以前から使われていたものを流用している。



北海道新幹線が開業したときにできた、在来線と新幹線が合流する地点である。あそこから青函トンネル方面へ、3線軌道となる。

と、いうことは、もう少し先にはアレがあるはず。




「中小国の信号場ですね!」
「正解。確か、間近で見られたはず……」


かくして、中小国信号場は、踏切のすぐ脇にあった。





中小国信号場。右に分岐していくのがかつての海峡線。






「ホラ、撮ってあげるからそこに立ちな」
「わぁい!」






そしてこの分岐部は、踏切からまる見えなのだ。



そのあと、少し進んで中小国駅。そしてさらに進み、R280交点を右折したところで、10:17蟹田駅着。





蟹田駅。



現在では運転系統の分界点でしかない小駅と成り果ててしまったが、かつては特急も停まる外ヶ浜の代表駅だった。新幹線の開通によって地位が下がってしまったところは、長野の小諸駅によく似ている。




「幸いなのは、このあたりが青森圏の通勤通学区域になったってことだな」
「津軽海峡線の正の遺産は、ちゃんと残されていたんですね」


なお、この駅を境に三厩方が5往復、青森方が9往復の運行になる。おや?  そんなに多くないなぁ





確かに言うほど多くなかった。そして青森まであと10駅。






駅めぐりの果ての絶望


蟹田からは、瀬辺地、郷沢、蓬田と続いていく。その道すがら、遠く下北半島と夏泊半島を拝む絶景ポイントを発見。よく思い出したら、ヤマイドウ5で同じ場所でまったく同じことを言ってた




「懐かしいだろう?」
「お生憎様。メタ的な話ですが、あの当時はわたしはまだ会話に参加してません」


よく見返してみたら、2015年に飯給に花見したときがエルコスさんの初出だった。





そんなエルコスさんも羨む景色がこちら。



さて、行程に戻る。R280を南下していくと駅の看板が出てくるので、その通りに国道から外れればよい。ただ、郷沢駅だけは要注意で、まともな車道沿いに走り、線路を渡って右折して、駅に近づくと、





モチロン、チョロまかすのは禁止。









トラップにハマる。









「ぎぎぎ、なんだよこのブービートラップ」
「待合室が一段下がってるあたり、意地悪さを感じますね」


蓬田では、見事な桜の大木があったので、エルコスさんを入れて一枚パチリ。





新緑の芽が出ていたが、まあこれはこれで。



後潟では、ちょうど蟹田行を見送り、





部活帰りのジャージ姿のJKが降りてった。



津軽宮田では貨物列車を見送った。恐らく海を越え、札幌らへんまで行くのだろう。





本数は少なくとも、貨物輸送にとってはここは大動脈なのだ。



……と、もうお分かりかと思うが、蟹田から油川までは、駅間距離がかなり短い。ステーション・サインでは走行距離に対して時間がやたらとかかるという欠点があるが、今回はサクサク進む。

なので、17駅目の油川に到着したのは11:58。走行距離60キロを3時間40分なので、




「……だいぶ遅いんじゃないですか?」
「ステーション・サインをやってる分には早い方だと思う」






油川。ここまで来ると、すっかり街の匂いがする。



あと、油川駅は駅員常駐なので、駅名票を撮影するときは入場券を買おう。





特に有人駅では、可能な限り入場券を買ってお金を落としておきたい。



さて、残すところ青森駅だけとなったが、その前に寄り道。R280は海のそばを通るので、南下していると左手には常に海が見える。

んで、ちょっと国道から外れて海沿いに出ると、イイ感じの浜辺に出た。




「わぁ……!」
「いい景色だな」


松並木がイイ具合に日差しを遮ってくれて、過ごしやすそうな雰囲気だった。こんなところでキャンプやったらさぞかし気持ちいいだろう。燃料も沢山落ちてるし











「大先生!  写真写真!」
「まあ慌てんなって」


ホントに天気が良くて感謝だ。





タイトル画像と同じものですが、ここで撮りました。



油川を過ぎると、青森市街の雰囲気が濃くなり、商店や住宅が増えてくる。フェリー埠頭への陸橋を潜ると、青森駅はすぐそこだ。





意外と知られていないが、青森駅には西口があって、沖館側の需要に応えている。






「到着!」
「まずは一つ目のミッションクリアですね」


そうとも。それではこの勢いで第二のミッションに取りかかろう。跨線歩道橋を渡って東口に回り、ちょっと走れば古川の青森魚菜センターだ。昼食は豪勢に、のっけ丼と行こうじゃn……











とんでもない大混雑。









なんだと!( Д)゚゚









「うわー、これ、一時間とか並ぶんじゃないですかね」
「神は死んだ」






「わたしののっけ丼……  特A級バッk……」(注:のっけ丼はアーハンではありません)



……まあ、十連休だしさ、こうなることは予想していたんだが。なんてブツブツ言いながら、結局今日もコンビニ飯である。ただ、昨日と違ってここは本州、セイコマなんてありゃしない。最近青森にも勢力を拡大してきたセブンイレブンに不時着である。





結局、いつも通りこうなった。



さて、R4は合浦の辺りで県道259と分岐する。このまま海沿いを往き、久栗坂でふたたびR4と合流する。この線形からわかる通り、こちらがかつての旧4号。昭和53年に青森東バイパスが開通するまで、現役の国道だった道だ。




「こちらのほうがアップダウンが激しいようですが、何故に?」
「交通量が少なくて、走りやすいんだよ」






しばらくは住宅街を進んでいく。



あれだけ登り坂が嫌いだ、と言っておきながら、時々こういうお戯れをするわけで。ちなみに件の登りは、この先の野内駅から久栗坂のあたりまで続く。その野内川では、何やら簗っぽいのが築かれていた。





そして何やら網を仕掛けていて……






「なんだあれ?」
「シロウオ漁ですね。かき揚げにすると美味しいそうですよ」


丁度今くらいがシーズンなのだとか。なかなか珍しいものが見れた。

さて、ここからしばらく登ったり下りたり。といっても、往来はほとんどバイパスに流れ、交通量は少ないのでのんびりと走れる。ジグザグに走っても、さほど迷惑はかけないだろう。





こんな具合の道がしばらく続く。



登りが終わり、下りに転じると久栗坂の集落。そして、R4と合流して浅虫温泉に。なんだけど……




「なんか急激にズドンと来たんだが」
「残念ながら、旗がこちらに靡いてます」


今日も向かい風ですか……  まあ、海沿いを走っていると宿命みたいなものか。





そういったこともあって、善知鳥トンネルを抜けるのはかなりビビった。



浅虫温泉の中心部を抜けると、青森市を離れ、平内町に入る。旧道をバイパスする橋を渡り、ちょっとした丘越えをした先に、県道9号交点が現れる。




「ここを左折ですね」
「いよいよ夏泊半島か」






道の駅浅虫から至近なので、道の駅デポ、という荒業が使えたりする。



思えば、母れいちゃんが青森出身でありながら、夏泊半島は一度も訪れていない。そして、地形図を見る限り、えげつない登りがあるようには見えず、こりゃ自転車で走るのにちょうどいいんじゃないか?  と思っての来訪。ようやく夢が叶tt……





あと29キロあるらしい。地図上ではアネコ坂と呼ばれるあたりだ。









登ってるな。









「大丈夫です!  最初だけであとはほとんど平坦ですから!」
「地味に一撃喰らった気分だ」


ただまあ、エルコスさんが言うとおり、茂浦のほたてトンネルを越えてしまえば、あとは海岸線をトレースして走るしーさいどうぇい!  な道が待っている。




「大先生、写真撮りましょう!」
「こんな感じかな……?」






こんな感じ。やはり海岸線を往くのは気持ちがいいもんだ(風次第だが)。



こうして寄り道すること暫し。14:55、半島北端に位置する夏泊崎に到着。





ここがちょうど夏泊半島の北端になる。






「ちょっとした露店がありますね」
「休憩していくか」






ちょっとした漁師町みたいになってた。



大勢の観光客で賑わいを見せている夏泊崎の露店街を抜け、歩いて渡れるという大島の手前まで行ってみる。





今では架橋しているが、かつては干潮のときしか渡れなかったらしい。






「釣りのスポットのようですよ」
「確かにいい漁場だろうな」


あと、やたらと香ばしい匂いがあたりを包み込むが、夏泊名産の焼ホタテ串が楽しめるらしい。




「ちょっ、貝類ダメなんだよな俺……」
「あれだけお酒飲むのに、絶対おかしいですって」


それに、食べたら食べたで本当にお酒飲みたくなるから。今回はまだまだ先に進まなければならないので、とりあえずウィルキンソンで我慢しておく。





信頼と実績のウィルキンソン。



さて、半島の東側に入ると、風向きが追い風になり、そして勾配もほとんどなくなり走りやすくなった。そしてよく目を凝らすと、うっすらと下北半島の姿と、夥しい数の水平軸風車の姿が見えた。





ここからだとチンアナゴか何かにしか見えないが。



下北半島は原子力発電と縁深くあるが、同時に風力発電の適地でもあるんだ、と気づかされる風景であった。

そうこうしているうちに、残り7キロのポストを通過。右手に小湊の漁港を眺めつつ、青い森鉄道の跨線橋を渡ると、県道9号と町道の交点に差し掛かる。





周回するなら左折だが……






「ここは左折?」
「いえ、右折してください。小湊の駅に着きます」


右折して少し走り、16:00小湊駅着。かつては特急や急行が停まった駅であるが、いまでは地域輸送に特化したローカル駅である。





このあたりの桜はまだ見頃だった。



さて、ここからの行程であるが、当初は七戸十和田まで走り、そこから新幹線で奥津軽いまべつ、という計画であった。……のだが、




「なんかさ、キハに乗りたい感じがする」
「最後は風情よく行きたい、ということですね」


ちょっと新幹線では味気ないような気がして。ただし、そうした場合、やたら早い津軽線の最終列車に間に合わせなければならない。小湊発17:25で青森着17:59、津軽線18:12蟹田行に乗らないと、蟹田発19:09の最終に間に合わなくなる。





とりあえず捕縛する列車は目途がついたが。






「言い換えれば、それに乗れれば問題ない、ということですね」
「これを逃したら、大人しく新幹線だ」


つまり、次の列車まであと1時間半待ち、ということである。ただ、それだけ待たされるのなら、




「充分間に合いますね」
「浅虫温泉にか」






そうと決まれば。



という訳で、延長戦に。R4を青森方面へと走るだけなのでさほど労せず。結果的に夏泊半島を周回したカタチになったが、16:45浅虫温泉駅着で本日の行程は終了。走行距離は約130キロとなった。





さあ駅が見えてきたぞ。



んで、浅虫温泉発17:33に向けて切符買ったりエルコスさんを袋詰めにしたりしていると、




「あっ!  16:56発の折り返し青森行がありますよ!」
「あと5分しかねーぞwww」


いや、5分あれば輪行できるな。





ここからエルコスさん袋詰め5分以内余裕のよっちゃん。






駅名コレクション(※証拠提出)















余談だが、のっけ丼は翌朝ちゃんと食べた。ただ、7時台で既に列ができてるってさぁ……












TITLE:なつどまり
UPDATE:2019/05/06
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