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249:朝霧強化合宿2〜富士山周回シテ富士五湖ヲ制覇セヨ〜



text&photo  by  ymr20xx@y-maru.com。






本日のルート (powered by ルートラボ)

朝霧→富士宮→水ヶ塚→御殿場→山中湖→河口湖→朝霧(実測111.1km)




あらゆる意味で劣化。


2018年シーズンがやってきた!



「今年は2月末くらいから暖かかったですし」
「お陰で3月はスキー滑らんかった!」


んで、4月から5月にかけては繁忙期になるので、ここいらで乗っておかなければ。一応、定期的にカラダを動かしてはいるものの、自転車で走ることで必要な筋肉を養っておかなければならない。

んで、どこに行こうかな、なんて思ってると、乱入してくる休日出勤



「この仕事好きめ……」
「おかげで資材と工具が使い放題だZE!」


そんなことがあってあまり遠くには行けず、そういや前から一度やってみるか、というネタをやってみることにした。






久しぶりに朝霧のアジトネタ。



富士山を一周するネタというのは色々なところで行われているようだが、だいたい100キロくらいの距離になるそうだ。距離としては申し分ない、リハビリにはもってこい、なのだが……



「累積が2000近いのですが……!?」
「そりゃあ日本一の山だし」


完全にグランフォンドなルートなのである。ついさっき、リハビリって言ったっけかなぁ?

ちなみにスタート地点は、いつもの朝霧のアジトからちょっと離れたAコープ跡地。ここで水分を補給しておく。






天気は良さそうだが。



7:45、Aコープ跡を出発。

朝霧高原地域の酪農を営む牧場が点在し、その中を突っ切る県道71号を南下する。上井出までは完全な下り勾配で、労せずに距離が稼げる。






静岡県に入った。



ただし、上井出からはアップダウンが連続するし、山中湖の直前には籠坂峠という難所が待っているので、今のうちにウォーミングアップを済ませておかなければならない。

県道75交点を左折し、さらに下っていく。出発が遅めだったので、すれ違う車列もツーリングのライダーが多い。






ちなみにR139の旧道でもある。





「この辺はツーリングのメッカなんだ」
「どうりで……」


ところで、せっかく作ったカメラマウントだが、どうも調子がおかしい。路面の振動を拾って、しょっちゅう電源が落ちるのだ。






こいつ。





「末端部分だから、より振動を拾うのですね」
「おまけにリジットだし」


取付ネジを新調して、ようやく安定したかと思ったらこのざまである。まだまだ改良が必要なようだ。

さて、R139と並走する県道71を上井出まで来ると、ようやく商店らしき店構えが見えてくる。かつては県道72交点付近にコンビニがあったのだが、2018年現在では閉店し、さらに南下したところにあるコンビニを利用しなければならない。



「どうなさいます?」
「まあ、途中に商店の一軒くらいあるだろう」


そして軽々しく踏む死亡フラグ。補給しないまま県道72方向へ左折する。






県道72交点である上井出には、松の大木が根をおろしている。



道はここから登り基調となり、ジワジワ標高を上げていく。適度なコーナーが連続する快走路で、ツーリングのライダーと多くすれ違う。



「ちなみに、この近くにHKSの本社がある」
「どうりで……」


夜になると走り屋のみなさんも多いことで有名らしい。






決してHKSのテストコースではない。



時間の経過とともに気温も上昇し、登り区間を処理しているとどうにもこうにも暑くなってきた。ウィンドブレークジャケットを脱ごうかどうしようか迷うほど。



「ちなみに、その下には何が?」
「文ちゃん」


ぽつぽつと春の兆しを横目に見ながら、篠坂の交差点までやってきた。






篠坂交差点。



スタート地点のAコープの標高が1020メートルで、この篠坂交差点が510メートル。序盤からいきなり







500ダウン






というボーナスステージだったのだが、ここから先はどうやっても登り勾配。まあいい、粛々と走っていこう。ところで、交差点手前でこんな看板が。






左折せよ、と。





「御殿場まで30キロないのか……」
「実際にはもっと短いですよ」


登山道入口までの取付道路の分も含まれているらしい。んで、篠坂交差点を左折、と書いてあるのだが、こちらが事前に調査したルートは、直進してR469を往くルート。どちらが良いのやら。



「わずかですが、左折したほうが近道です」
「……どっちがきついの?」


そして黙り込むエルコスさん。いや、正確には……



「その含み笑い、やめてよ……」
「だって、すごいんですもの」


そして左折して、確かにこりゃスゲェ感をひしひしと。






心を折りにきやがる。



具体的にいうと、距離約15キロで累積標高







1000アップ






平均勾配こそ6.5パーセント程度だが、9パーとか10パーの勾配がガツンと来て、ちょっと緩んで……  の繰り返した結果の6.5である。当然だが、かなりしんどい道だ。



「ハイ、足を回す!」
「お、オニだ……」


そして痛み出す腰。お約束の撮影停車で腰を伸ばすと、眼下に広がるは富士宮の市街地。






だいぶ登ったな。





「雄大だな」
「いい眺めじゃないですか」


そして振り返ると、日本一の独立峰。






あそこ滑りてぇ!





「でけぇ」
「そりゃあ日本一の山って唄になるくらいですから」


さらに振り返ると、衝撃の標識が。






何キロあるって!?





「もうバカじゃねえのかこのルート!?」
「ね、すごいでしょ!」


なお、先述のとおりこの登り区間はざっと15キロ。どんな罰ゲームだ?






終わる気配がない登り。



いつまでも続く九十九折れをよたよた登っていく。すれ違うのはツーリング中かドライブ中の車列で、交通量があまりないことをいいことに、ちょっと道路のまんなかを使ってみたり。

道もエグく、カーブの先まで登り坂が続き、それをクリアすると勾配が緩み、「を、ついに下りに転じるか!?」なんて思っていると







登り勾配が緩くなっただけ






……だったりと、それはそれは



「お、美味死いZE……」
「血の味が生々しいでしょ?」


さらに追い打ちをかける、富士山1合目の標識。つまり、ここまでで500アップ。






こんだけ登って、まだ終わりじゃないという絶望感。





「そしてさらに上がるのかこれ!?」
「富士宮登山口の分岐近くまで登るみたいですよ」


つまり、あと400から500登る、という死の宣告。とはいえ、引き返すという選択肢はない。というか、あってもスタート地点のAコープ跡までは登り勾配なのだ。






余談だが、途中ですごい沢を見つけた。



篠坂交差点を直進し、R469を往くルートだったらどれだけ楽だったか……  なんて思いながら、さらに登っていくと、違う問題がここで勃発。



「水が尽きそうだ」
「え……!?」


きっとどこかに商店があるだろう、と踏んで突撃かけたのが裏目に出た。このあと、西臼塚の駐車場で小休止するのだが、水道とか自販機とか、それくらいあるだろうとタカをくくって……



「水道も自販機もない」
「えーっ!?」


ヤヴァい、いつも通りの流れで詰みパターンじゃないか。






とりあえず小休止しよう。





「なんでたったの4ヶ月でここまでポンコツに!?」
「あらゆるものが劣化しとる」





振動との戦い


10:40、森の駅富士山着。






たすかったぜ。





「あっ!  自販機がありますよ!」
「売店もあるみたいだ」


ギリギリのところで読みが当たった。ここもだめなら、最悪イエティに駆け込むつもりだったが、それは回避できた。



「しかし、あそこは自転車通行禁止では?」
「料金所のちょっと先にイエティがあるから、事情を話せばあるいは……」


その「あるいは」を使わなくて済んだ。水を補給したほか、マグマカレーなる食べ物を発見。補給がてら、頼んでみた。






荒ぶってる。





「マグマだ」
「思い切り噴火してますが」


トマトベースでおいしかったです。






ハテ、雲が……



ハラを見たし、天気も良くなってきた。見上げる富士山は相変わらず雄大、なのだが……



「雲の流れが速い……」
「向かい風にならなければよいのですが」


一抹の不安を感じながら再スタート。下りに転じた県道152を少し下り……



「停まってください!  アクションカムの電源が落ちてます!」
「(  Д)゚゚なんだと!?」


振動をモロに食らったのか、アクションカムが挙動不審に。4か月前の杉津ホリディと同じ症状だ。……とすると?

イヤな予感がしたので、念のためにwi-fi飛ばして撮影された動画ファイルを確認する。すると案の定、森の駅を出たシーンが読み込まれない。データがぶっ飛んでるっぽい。



「断腸の思いだが、森の駅まで戻る」
「だ、断腸の思い……」







という訳で、必死こいていったん戻る。



だって、ないとないでうるさいのよ、タクミイとマコチが(私信です)。なお、マコチはトブチでも可。

1キロほど登り返し、撮影を再開して再び下る。およそ10パーセントの下り勾配が御殿場まで続くが、何せここは富士の裾野。冬場の冷気で舗装は割れ、火山灰っぽい粉塵が道路脇に積もり、おまけに大型車の往来のせいか轍ができてて、ぶっちゃけ







すげえ振動。






これはカメラマウントの再考か、もしくはマウント位置を変えるかかな、なんて思いながら、アクションカムのご機嫌を伺いながらの下り勾配。まあ、何というか、



「楽しくない」
「この足場の悪いところで、何を楽しもうというのですか!?」







景色だけは楽しめる。ただし強風なのでエルコスさんをホールドしたまま。



おまけに、陸上自衛隊の演習所周辺まで下りてくると、今度は風が強くなって右に左に振られる。



「こわい」
「ブレーキに指をかけててくださいっ!」







かつて、無断侵入すると戦車で撃たれるという伝説があった。



こうして御殿場の市街地から須走を経て、籠坂峠の登り口まで来たところで、時刻は12:00を回った。






R139は自動車専用道路になるので、側道で回避する。






向かい風との戦い


山中湖方面へのアクセスは、ほぼ籠坂峠一択ということになるが、麓のローソンは補給にうってつけである。ちょっと甘いものが欲しかったので、ここでいただいておく。

んで、この籠坂峠であるが、東富士五湖道路があるにもかかわらず、やたらクルマが多い



「高速代ケチってんのか?」
「山中湖の東側からの利用が多いのでは?」


あとは沿線にあるゴルフ場とかかな?  まあ何はともあれ、12:10登坂開始。山中湖まではだいたい9キロの距離なので、半分の4〜5キロ登れば頂上だろう、とアタリをつける。






こういう看板は、距離を探る指標になるのでばかにできない。



相変わらず交通量が多く、追い抜かれポイントを吟味しながらじっくり標高を稼ぐ。峠までは大きいヘアピンと小さいヘアピンをそれぞれ1個ずつ処理するのだが、富士山スカイラインの時と違い、交通量が多いので道幅いっぱい使って走ることができない。



「手強い」
「インナーに落として!」


エルコスさんの指示が飛ぶ……  よりも前に、勝手にインナーに落ちた。そういえば南牧のときからフロントの変速が調子悪く、50×28にすると勝手にインナーに落ちるし、そもそもインナーに落ちづらくなっている。帰ったらちゃんとメンテナンスしないとなぁ。






大ヘアピン処理中。アクションカムが挙動不審になる。



そういった状態なもので、小さなトラブルは次から次へと。脹脛は攣りだすわ、相変わらずアクションカムは再起動するわ、シフトはうまく入らないわ……

と、御殿場の街を見下ろせる一角まで来たところに、ちょっとした看板を発見。






何かの墓所らしい。





「藤原光親卿の遺跡のようです」
「確かに、何かが建ってる」


階段を上がると、立派な松の木の下に、件の遺跡、すなわち墓所があった。平安から鎌倉時代にかけての公卿であった彼は、1221年頃にこの地で生涯を終えたという。






見晴らしの良い場所だ。



しかし、この墓所というのが立地的に往来困難な場所にあり、まずクルマは置いておく所がない。そして、山中湖側からも須走側からも、結構登らないといけない。

ただ、それでも好きな人がいるのだろう、この墓所を訪れる人は皆無ではないのだそうだ。そして、たった今も――――



「なんかハイキングの集団が来た」
「こんな危ないところをハイキングしなくても……」


その後、ランの集団も通過。ホント、好き者だなぁ。






山梨県に入った。



県境を越え、小さなヘアピンを処理した先に、籠坂峠はある。12:52着で、まあだいたい読み通りの時間で到達できた。



「これで、もう目立った峠道はないはずです」
「やれやれ……」







籠坂峠。



山中湖まで下りたところで小休止。富士五湖のうち、もっとも東にある1つ目をシバいた。






山中湖。富士五湖でもっとも大きい湖。



このあと、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖の順に回ってゴールを目指す予定だ。とりあえず精進湖までは下り基調のはずなので、それほど苦はないだろう。



「えーっと、風は向かい風のようでs……」
「バカーっ!?」







河口湖方面へ向かう。



おっと、エルコスさんの口癖がうつってしまったw。下り基調でも速度が出ない、薄い登り坂だともう最悪。そんな状態で河口湖に着いたが、道の駅かつやま到着が14:22で、少し時間がかかり過ぎた。



「まあ、途中でうどん食ってたってのもあるが」
「出力が明らかに落ちてますから」







河口湖大橋ばかりがフィーチャーされるが、西岸はかなりひっそりしている。



このあと、R139ではなく、河口湖と西湖を直接結ぶ県道21を往く。地図を見る限り、両者の間がトンネルで抜け、かつ西湖のほうが60メートル標高が高いところにあるので、



「登るんだな」
「登りますよ」







うん、登ってるねorz



まあそんな大した距離ではないので、サクッとやっつけよう。トンネルを抜ければ、すぐ西湖だ。






夕焼けがきれいな湖。





「ちょうど西日になりましたね。いい雰囲気じゃないですか」
「静かだし、のんびりしてるしね」


富士五湖のうち、この西湖だけが主要国道に面していない。それもまた、いい雰囲気、言い換えれば静かで落ち着いた雰囲気を醸し出している要因ではないだろうか。






県道21は湖沿いを走る。対岸には県道710も通っている。



湖畔の周りを往き、R139に復帰。この直前、薄い登り勾配が続いた。まあ、ちょっと足が重たいけど、いつものギアで回せば……  なんて思ってたら、







予想以上に回らない











もうすぐゴールなんですが……



富士山スカイラインと籠坂峠で脚を使い切ったのもあるのだろうが、それにしたって加速が鈍い。揚句には、下り坂でもブレーキ。これはまさか……



「向かい風のようです」
「最後の最後でっ!?」


それでも、残りの距離はあと10キロあるかないか。とりあえずR358交点にある精進湖をシバいて、返す刀でR300本栖湖をやっつけた。






精進湖。富士五湖のなかで最も小さい湖。





「これでコンプリートだな」
「お疲れ様です」







本栖湖は、身延町と富士河口湖町の境界上にある。



ここから静岡県境まで、ちょっと登ってちょっと下って、もっかい登る感じ。それに加えて向かい風なので、ちょっと気合を入れておく。幸い、売店が開いていたので、ありがたく補給をさせてもらう。






本栖湖の売店。補給基地にどうぞ。



余談だが、R139と並走する県道71を通れば、大型車の往来を避けつつ交通量も減るのでもう少し走りやすくなる。R139ルートは大型車の往来が無視できないので、初心者は県道71を往くことを勧めたい。



「ただし精進湖はパスせざるを得ない」
「だめじゃないですか」


最後は天気が崩れたものの、雨にたたられずにゴール。本日の走行距離は115キロ、累積標高1954メートルという感じだった。






静岡県境前を左折してゴールへ。












TITLE:ほぼリハビリというか……
UPDATE:2018/03/21
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