|
本日のルート (powered by ルートラボ)
エルコスさんの日記〜5月14日〜こんにちは。大先生の愛機、エルリック・コスモスでs…… 「なぜそんな丁寧な挨拶から始まった!?」 「いや、たまには良いかな、と」 さて、明日は毎年恒例となった、スポニチ佐渡ロングライドです。今日のうちに大先生たちは佐渡に渡り、明日の本番に備えます。大先生たち、とありますが、今年もrenas先生とKNI先生が一緒に参加します。……けど、 「あれ、renas先生は?」 「ヤツは今日、別のイベントに出場している」 聞けば、グランフォンド軽井沢に、職場のご同僚と出場しているのだそうです。途中で離脱して、新幹線とジェットフォイルを駆使し、両津港で合流するのだとか。 「という訳で、佐渡まではKNI先生と一緒だ」 大先生の家とKNI先生の家は、ほぼご近所という近さ。早速、ピックアップをして高速へ向かいます。 「メットは?」 「持ちました!」 「シューズは?」 「持ちました!」 「車検証は?」 「……あれ?」 「をい!」 出掛けから先行き不安です。結局、車検証を確保するために30分ほどロスをしてしまい、その間に高速の方も渋滞が始まりだしていました。 「大先生、このままではギリギリですよ?」 「大丈夫だ。比較的渋滞の少ない東北道を使う」 一昔前では考えられないことですが、今では関越道の渋滞ポイントを回避するように、佐野から高崎まで高速がつながっています。大先生はそれを駆使し、遅れを取り戻すべく、運搬車を走らせます。 ![]() 関越トンネルを抜けて、新潟県へ。 「ところでエルコスさん、収まりはどう?」 このあいだ作っていただいた、自作車載マウントの塩梅を聞かれました。結論から言えば、ものすごく良いです。ちょっとの振動でも車体が振り回されることがなくなtt…… がたんっ! 「あー、たすけてぇぇぇぇぇ」 って、言いかけたそばから、KNI先生のC2Cちゃんがマウントから脱線してるじゃないですか! いたたた、脚が絡まってますってば! 「あ、すまん、今直す……」 「お願いだからパトカーが喜ぶような速度で後ろ振り向かないでくださいっ!」 マウントはそのあと、サービスエリアに立ち寄った時に直していただきました。あいたたた…… 大先生が頑張ってロバート先生してくれたお陰で、新潟には定刻に到着しました。 「ロバート先生が動詞になってる……」 「あ、ご同業がいますね」 よくみると、首都圏の「わ」ナンバーが多数。そのほとんどが、ハイエースだったりキャラバンだったりボンゴだったりします。もちろん、中には自転車が。 「恐らく、一年通して一番「わ」ナンバーが多い」 ![]() ご同業。 と、形容するほど。そしてそれは、新潟港に着くとより顕著となりました。 「自転車だらけッスねー」 と、KNI先生も感嘆のご様子。しかしこれは、年に一度、この日だけしか見られない光景。わたしたちもその一翼として、存分に楽しまなければ。 「いよいよですね、大先生」 わたしの言葉に、大先生は軽く微笑みました。ああ、大先生もテンションが上がってr…… 「すげー、船でけー!」 それ以上にKNI先生のテンションが高かったかー。 新潟発12:35のフェリーは、今年も大盛況でした。 自動車組よりも徒歩乗船組の方が早く船内に入れるので、わたしたちが乗船した頃には、軒並み座る場所が占領されていて、もはやどうしようもない状態になっていました。 「どうしますか?」 「まあ、日向ぼっこでもしにいくか」 という感じで、KNI先生たちと別行動にしたわたしたちは、上部甲板へ。海風がきつかったけれど、暖かい日差しが気持ちよかったです。 「こんなに晴れたことってありましたっけ?」 「いや、過去初めてじゃないかな」 昨年、一昨年と、新潟は曇り空でした。突き抜けるような青空の下、出航できたのは、今年が初めてです。 「今年は良いコンディションになればいいんだけどねぇ」 なんて大先生が言うもんですから、 「やめてくださいよ、フラグになりますから」 わたしはやんわりと、返しておきました。 しばらくしてから、わたしたちは船内に戻りました。よく、「海風に当たりすぎると身体によくない」みたいなことを言われるのですが、確かに吹き曝しの甲板にずといるのは、ちょっと辛いです。 「そういや、佐渡汽船のフェリーといえば…… なんだと思う?」 「何ですか?」 大先生はこう言いました。輪行の大雑把さ、と。 「毎年、ゴミ袋とかブルーシートとかに包む客が、たいてい一人いる」 「あ、そういえば……」 言われて気が付きました。そういえば毎年、そんなのを見ているような。 袋を紛失したり、大穴が開いて再起不能になったりとかで、緊急事態を凌ぎ切る、というのであれば(本来はそれもアウトですけど)、まだ可愛げがあるのですが。 「確信犯、ですよね」 他にあるかい? 大先生は苦笑しました。確かに、この時期に佐渡に渡ることは予め解っているのですから、せめて事前に輪行袋くらいは用意するべきだと思います。それに、 「これ、よそだったら乗せてくれないですよね」 「まあ、十中八九、無理だね」 佐渡汽船は、今回のイベントの主要スポンサーでもあるので、お客様を無下にはできない事情があるのでしょう。とはいえ、最低限のマナーくらいh…… ![]() あえて多くは語らんがwww 「……へ?」 「……ここまで来ると、潔いな」 思わず変な声が出てしまいました。わたしたちの目の前には…… 「いやいやいや、たぶん裸の王様的な発s……」 「そんな訳ないじゃないですか!」 まあ、何というか、ですよ。スゴイものを見てしまったなぁ、と。 修行僧化していたKNI先生を眺めながら暫し船旅を楽しんでいると、船は順調に両津港に着岸しました。実に一年ぶりに佐渡の地です。 「大先生、とりあえず受付ですか?」 「まずは、ね」 このあとの流れとしては、まず佐和田の会場でゼッケンを引き換え、その足で両津に戻り、17:00着のrenas先生を回収。おして、昨年もお世話になった宿、敷島荘へ行く感じです。とりあぜすゼッケン引き換えをしないと、翌日は4時半とかに会場入りしなければいけなくなります。 佐和田の会場には、16時すこし前に到着しました。毎年そうですが、すごい賑わいです。 「人だらけですねぇ」 「ここのほとんどの人が、本州からの参加者さ」 なんて会話をしながら、ゼッケンを引き換えに来ました。そのあと、KNI先生の希望で、海岸線を眺めに行くことに。 「ちなみに、あれがロングライドとアストロマンの、共通のスタート地点」 大先生が指し示す先には、しっか地面に埋め込まれた、スタート&フィニッシュの看板が。 ![]() 不退転、とはこういうことをいうのかな? 「き、気合が違いますねー」 とは、KNI先生の弁。 「もはや、島全体がアミューズメントパーク状態ですね」 「まあ、かなり儲けてるんじゃないかなぁ」 何せ、このテの大会を開催すれば、ン千人単位でお客さんが佐渡の地を踏むのです。これほど愛された島は、そうそうないんじゃないかな、と…… 「おっと、時間だ」 気が付くと16:30。renas先生を回収しに行きます。 毎年この時期は、本州からの運搬車や、港からのシャトルバスなどが入り乱れて、国道350号線は渋滞します。 「あ、自転車に抜かされた」 「あーエルコスさんで走りてぇぇぇっ!」 絶叫する大先生。でもね、KNI先生とC2Cちゃんはどうするんですか、あと運搬車も。 「置いてくっ!」 ダメですってば。 さて、17時にrenas先生が到着したようですが、待てど暮らせど現れません。業を煮やして電話を掛ける大先生。すると、いたいた、いましたよ。 「お疲れー」 「疲れたよ」 聞けば、ご同僚と一緒に走ったグルメフォンドは、あまりの進行の遅さと完走証の受領に手間取って、軽井沢発車の5分前に輪行が終わったという余裕のなさだったようで。 「あ、ところで、いた?」 何がですか? 「50×12でブン回す、深窓の令嬢」 ……あ、今となりでC2Cちゃんが、ぶはっ! ってなった。 「いやー、今日はいなかった」 「てか、今日じゃなきゃいるんスか!?」 KNI先生が腰を抜かしました。 さて、袋詰めのままのあんちょるタソを荷室に括り付け、わたしたちは一路、敷島荘へ。 翌日の開催に先立ち、あちこちにインフォメーションパネルが掲げられていました。敷島荘は、佐和田からだいたい10キロほど離れています。なので、当然ながら10キロポスト表示が目につきます。 「だいたいこのあたりで篩にかけられるんだよな」 大先生は仰います。登りが苦手な方は、最初のこのアップダウンで、だいぶペースが落ちてしまうのを、過去の経験で掴んでいるからです。 ちなみに、大先生は登りは苦手ですか? と聞いたことがあります。すると大先生は、顔をしかめて、 「むしろ向かい風の方が嫌い」 と仰いました。そして、 「あー、わかるわー」 「イヤっスね向かい風」 renas先生もKNI先生も、全く同じことを申しておられました。 敷島荘に到着したところで、あんちょるタソの復元をします。わたしは、しまなみの時点で知っていたのですが、 「ををっ!? 電脳化っスか!」 KNI先生が驚愕の声を上げます。そうです、あんちょるタソは、電脳少女になっちゃったのです! 「ふふふ、ビデオガールと呼んd……」 「あんちょるタソ、それは電影少女……」 とりあえず突っ込んでおきました。あさってのほうを指差したまま固まる、Di2化したあんちょるタソが可愛い。 で、前後輪が装着されたところで、わたしは見てしまいました。 「あ、爆音ハブ」 「しつれいなー。これでも静かなほうなのよ?」 あんちょるタソが抗議してきましたが、いえいえ全然静かじゃないですってば。とはいえ、今回はわたしもキシリウムエキップで来ているので、ちょっと音は賑やかかも。 完全に組みあがったところで、今一度わたしたちは運搬車で待機。いよいよ、本番です。 ![]() クルマに積みっぱなしというのが便利だ。 エルコスさんの日記〜5月15日〜翌日、早朝シャトルバス組を見送り、朝食を平らげた大先生たちは、5時前に佐和田のスタート地点へ。 今年は、いつも停めている体育館脇の駐車場が満車で、アミューズメント側の駐車場に誘導されました。 「これ、走り終わってクルマに戻るときが……」 「恐らく最大の山場になるだろうなぁ(笑)」 そうなんです。駐車場が、高台にあるのです。210キロも走った後に、さらに駄目押しで登るのです。駐車場のキャパシティが足りないのは充分に分かるのですが、なんともニクい設定です。 駐車場の変更があったりして時間を食い、体育館に着いたときには、既にA2カテゴリーは誘導された後。ちょっとだけ割り込ませてもらい、海岸線に立った時には、A1カテゴリーの参加者が出発する間際でした。 「今回はどうするー?」 と、大先生。まずrenas先生が、全エイド立ち寄りを宣言しました。 「撮れ高を稼がないと!」 映像ディレクターらしい、至極まっとうなお答えでした。次いでKNI先生が宣言しましたが、 「小木までマジ走りして、小木から観光っス!」 「……観光できるところあったっけか?」 あんまりないと思いますけど。そんな大先生はというと、初めて参加した回に立ち戻り、少なくとも両津まではファストランをやる、と言い出しました。すなわち、 「補給はソフトクリームで」 なんと、前半のエイドを全部すっ飛ばし、エイドとは関係ない大野亀ロッジのソフトクリームで凌ぐおつもりです。 「正気なんですか!?」 わたしの声に、大先生は、 「大丈夫だ心配ない。こんなこともあろうかと、補給食を……」 そう言って、バックポケットをまさぐり、 「……あれ?」 「……大先生、もっかい聞きますけど、正気なんですか?」 そこにあるはずの、いつもの味付きのアレを探すべくまさぐり続け、ない、というか忘れてきたことに気が付いて凍り付いている大先生に、わたしは呆れ顔でもういっかい同じ質問をしました。結局、ないものはない、という悟りを開いた大先生は、一言だけ、 「ま、何とかなるだろ」 アテにならない言葉をつぶやきました。お願いですから、変な汗かかないでください。 ![]() 今日のrenas先生。デレマスでいくよっ! 5:55、佐和田をスタートしました。しばらくは海岸線に沿って走り、七浦のあたりで最初のアップダウンが始まります。 「さ、行きましょう!」 今年はどんな旅になるのでしょうか。……と、思っていたら、 「それ、チタン?」 いきなり隣の方から声を掛けられました。見ると、そちらの方もわたしと同じく、チタンフレームです。 「どうですか? 乗り味は」 なんて聞かれました。どうやら、わたしに興味津々のようです。大先生は答えます。 「ゼロ加速が遅い」 えぇぇぇぇぇぇ! いきなりディスられてしまいました。ひ、非道い…… 「ただ、200キロとか乗ってもそんなに疲れないから、サイクリングするには最適ですね」 ……前言撤回。そして、こんなことも。 「資金があって用途別に揃えられるならともかくですが、私はこれ一台で全部こなさなきゃいけないんです。そういう意味では、いいマシンですよ」 だ、大先生ぇぇ。思わず目頭がウルッと。 「そのかわり、目の前走ってるツレのマシンのほうが、圧倒的に性能いいですよ」 「カーボンだしねぇ」 大先生、褒めてるのかけなしてるのか、とりあえずハッキリさせましょうか? 「褒めてるんだよ!」 「本当にぃぃぃぃぃ?」 そんな世間話をしつつ、声をかけてくれたチタンの方(翌週は榛名ヒルクライムに出場するとのこと)は、登り坂を一気に駆け上がっていきました。それに合わせて加速するKNI先生、renas先生は様子見。 「頼むぞ。ブルジョアカーボンフレームに負けるな!」 ![]() KNI先生は東北の星で。ゼッケン位置に問題あり、とはrenas先生の弁。 アウターのまま、大先生がかましていきます。50×28という反則ギアによって、KNI先生のテールに食らいついていきます。昨年はビワイチのダメージが残っていた状態で無理ができなかった大先生ですが、今年は大丈夫なようです。なんと、現役アストロマンであるKNI先生をピッタリとマークしているじゃないですか。 「いい魔法だ!」 いや、まだ魔法を使った訳では…… いや、やめておきます。大先生の調子が良いだけなのですが、敢えて言うこともないでしょう。 佐渡ロングライド名物、沿道からの応援を受けながら、予定通り相川のエイドをパス。このあたりで、KNI先生を引き離します。参加者が多い大会ですが、集団走行よりも単独走行をしている時間の方が長いようで、時々、ポツンと走っていきます。時速はだいたい、34キロくらいを維持しながら。 「本当にエイドに寄らないのですか?」 わたしの問いに、大先生は、 「実をいうと、相川、入崎、はじき野のエイドは、だいたい手の内が読めたから、本当に調子が悪いとき以外はパスできる」 そう仰いました。確かに、大先生は無補給で70キロとか80キロとか走っちゃう人ですから。 「あと、今年はエイドの構成が変わってて、入崎のエイドが、スイーツステーションとかって名前になってる」 「なんですかそれ?」 調べてみたら、文字通りスイーツ、というか和菓子が供されるようになったとか。 「だから、あんまり寄るメリットがなくてねぇ」 大先生が仰る通り、おにぎりすら全部のエイドで供されなくなったようです。今年は変化の年なのでしょうか。 そんな訳で、入崎も予定通りパスし、Z坂に向かいます。対向2車線の道路も、このZ坂の手前で途切れ、ここからは山道になります。さすがに大先生も、インナーに落として料理しにかかるようです。 「ただ、結構抜いちゃうんだよ」 「平地と登りの速度差が大きいのですね」 大先生も言ってましたが、平地で抜かれた集団を、登りで料理する、というようなシチュエイションが増えたようです。大先生の体格からして、決して登りが得意なわけではないのに、です。 「だから時々、処理に困る」 「デッドヒートですものねぇ」 単純な話ですが、大先生がもっとわたしに跨って、激しく腰を…… いけないいけない、大先生の悪い癖がうつってしまいました。要するに、もっと乗ってください、ということです。 「あ、大先生、停まりましょう」 ![]() ちなみに今年度の完走証は、ここからの画が使われた。 トンネル手前で一旦下車。ここからの景色は絶景で、登り坂に喘ごうが喘がなかろうが、一旦停車して撮影するのが佐渡のお約束です。事実、ここで一息入れる参加者はとても多く、そのうえ路側帯の拡張工事をやっていて、いずれ休憩もしやすいくらい道幅が広くなりそうです。 お約束通り、パチリ。そして再度走りだし、Z坂のてっぺんを攻略。一旦下って、大野亀の登りをこなしていくと、ようやくソフトクリーム休憩です。 ここで、後続のrenas先生とKNI先生を待つことにしたのですが…… 「来ない、ですねぇ」 「来ないねぇ」 待てど暮らせど、ふたりとも現れません。ソフトクリームを頬張りながら、それでも20分くらいは待ったのですが、 「……おかしい」 「何かあったのでしょうか」 renas先生の場合、確実に前科があるので、より一層心配なのです。結局、会えそうになかったので、通過チェックのメールだけ投げておくことにしました。どこかで自転車から降りたときにでも、返信してくれれば構わない、くらいの気持ちです。 ![]() これはもはや「最優先事項」レベルの案件だ。 「んじゃ、行きますか」 再スタートからしばらくは登り勾配ですが、大野亀のようなフタケタ台の勾配ではないので、アウターギアにシフト。ここからの目標は、何時ごろに両津に辿り着けるかです。幸い、ソフトクリームで補給したおかげで、大先生のライフゲージも程よく回復しています。 「大先生、いつも言ってますけど……」 「水分だろ?」 はじき野エイド手前、一本目のボトルがカラになりました。すぐさま二本目とチェンジし、予定通りはじき野をスルー。残り30キロを、時速30キロをなるべく保ちながら走ります。 実はこの区間、風光明媚な景観とアップダウンが比較的少なめで、わたしは大好きです。いつかは、ゆっくりと走りたいなー、海で遊びたいなー、なんて思っているのですが。 「錆びるよ?」 「チタンは錆びないんですっ!」 そうこうしていると、海岸線から外れ、市街地っぽいところを通ります。いよいよ両津の街です。サイコンの時計は、9:50を指していました。 「大先生、4時間は切れそうです!」 「ネットで? グロスで?」 「どっちもです!」 大野亀の休憩を差っ引けば、確実に3時間台に乗ります。大先生が晶さんで出場した、4年前と同じくらいのタイムです。 「とりあえず宿願は果たせたか……」 「やりましたね!」 こうして私たちは、両津港を9:54に通過し、おんでこホールに到着しました。ところで、通過チェックに対しての反応ですが、 >from renas at 20160515/09:29 はじきなう。 「先生は30分前にはじき野だから、ちょうど走り始めたくらいか……」 「とりあえず一安心ですね」 もうひとつ、KNI先生からの反応ですが、 >from KNI at 20160515/09:47 両津なうです。 「なんっ!?」 「もう着いてたんですか!?」 これには大先生が驚愕の声を上げていました。抜かされた感触がなかっただけに、え、何で!? 状態です。 「じゃあ、もうどこかにいるのか……」 「それはともかく、この行列はなんなんでしょうか」 そう、ちょっと気にはなっていたのですが…… 今、わたしたちは、おんでこドーム方面へと続いている、長蛇の列に並んでいます。何の列かは分かりませんが、とりあえず参加者の皆さんは例外なく並んでいるようで、大先生共々、訳もわからずに並んでいるような状態です。昨年はこんな行列なんてなく、サクッと弁当をもらって、サクッと食べて、だったような気が…… 「あ、KNI先生」 向こうのほうから、見慣れたずん子ジャージの青年がやってきました。KNI先生です。聞くと、もう昼食を摂り、今から出発するとのことです。大先生は聞きました。 「これ、何の行列?」 KNI先生は言いました。 「昼食の列です。今年はバイキングらしいですよ」 ……マジですか。みたいな顔を、大先生はしました。 その昼食はというと、バイキングといえばバイキングなのですが、実際のところ参加者を捌くのでいっぱいいっぱいになった結果、ご飯の入った容器に、自動的におかずが詰め込まれていくという…… 「バイキングではないですね」 「ねーな(笑)」 どうみても、発注ミスってその場で仕上げてます、本当にありがとうございました、的な感じになっていました。 ![]() 今年の弁当の思い出→味噌汁がおいしかったですっ! さて、パパパッと昼食をやっつけ、「ミネラル補給だっ!」と味噌汁を何杯もおかわりする大先生を横目に、わたしは残りの行程を確認しておきます。 両津から約40キロ先の多田エイドまでは、過去幾度となく、向かい風との戦いになりました。今年はどうなるか分かりませんが、向かい風に抗って脚を売り切ってはいけないので、抜かされるのを覚悟で、20キロ台の上のほうまで巡航速度を下げてみる作戦で行きます。 Bコースとの分岐を通過したあと、最初の丘越えがあります。そのあと、中間点である120キロ地点までの間に、インナーに入れる必要がありそうな登りが2〜3箇所あったはずです。それを越えてしまえば、あとはアウターだけで対処できるコースレイアウトだったはずです。……工事で道が変わってなければ、の話ですが。 まあ、いずれにしても、多田まで2時間を切れれば良いでしょう。欲を言えば、62キロ先の小木エイド到着が13時前。……これはちょっと出来過ぎですね。 「エルコスさんお待たせー」 「たっぷり飲みましたか?」 ちなみに大先生は、味噌汁を4杯イッたそうです。ただでさえお腹がタポタポなのにぃ。 10:25、両津を出発したわたしたちは、小佐渡区間を快調に走ります。なんと、思ったほど向かい風が吹いていなかったのです。 「きゃー! 気持ちいいですねー!」 あれだけ20キロ台、と言っていたのに、気が付くと32キロとか表示しているのです。久しぶりの好天でわたしのテンションはうなぎ上りなのですが、もう、自制するのが精いっぱいで(笑) 「大先生、もっとペースを落し…… あーっ!」 「どっちだよ(笑)」 そんな他愛のない会話をしながらの走行もまた、楽しくて。 ![]() 小佐渡は点在する漁師街をつなぐような感じ。風情たっぷり。 小佐渡区間に入ると、Aカテゴリーの参加者だけになるので、全体的に集団はバラけます。時折、ショップやチームで編成された列車が、わたしたちを追い抜いて行く感じです。 「大先生、あの快特に乗…… あーもうっ!(笑)」 「いやいやいやいや、いくらなんでもあれは無理だから(笑)」 この日の最高気温は26℃ほど。大先生は気持ちの良い汗をかいていました。わたしがクロモリフレームだったら、きっと錆びていたでしょう。 松ヶ崎のあたりまで来ると、道幅が広くなり、新しくできた橋で川を渡ります。この手前に、昨年、大先生が卑猥なポーズをカメラに晒したトイレゾーンがあります。と、いうことは…… 「もうすぐ多田ですね」 と、わたし。エイドの手前に、道幅が狭く、やや登り勾配になっている区間がありますが、確か昨年も、そのあたりでダンゴ状態になっていたような記憶が…… 「行きますか?」 「いっちょ、やりますか」 大先生が力を籠めます。リヤ20Tに掛かっていたチェーンが、一気に17Tまで落ちます。軽い衝撃ののち、大先生がアタック。橋の手前、登り勾配からのアタックは、やや速度が落ちた集団を一瞬のうちに置き去りにしました。そのあとの隘路区間も勢いに任せて一気に登っていき、ブラインドの右コーナーを抜けたところで、エイドの標識が。 「決まったな?」 「決まりましたね」 こうして、11:45、多田エイドに到着しました。 普段、アレルギーが出てしまうとのことで、あまり果物に手を出さない大先生も、クエン酸と糖質を摂取するために、積極的にオレンジに手を出します。 ![]() オレンジのほかに、レモンもあるのだが…… 「ホントは、レモンの砂糖漬けが食べたい」 「素浜までの我慢ですよ」 あと、買ったばかりのレーパンが「当たってる」らしく、大先生は患部にメンソレータムを塗ることにしたようです。 「ちょっとエルコスさん、あっち向いてて」 「いやいや大先生、そんな公衆の面前で……」 思いっきり他の参加者がいるところで、デリケートゾーンにメンソレータムを塗る42歳。大先生曰く、「もはや恥じらいなんて」とのことです。 「志は大きく持ちましょうよ……」 「そんなんでメシ食えるんなら今頃日本もユートピア学園もハッピーハッピーだがな!」 「ちょっwww、劇団四季さんにどつかれますって(笑)」 15分ほどの休憩ののち、小木へと向けて出発。ここでも、大先生は通過チェックを入れておきます。すると、renas先生からレスが。 >from renas at 20160515/10:45 BS着。クソワロ…えない!! 30分以上待つとか言ってるし… スキップするかなぁ? 「うーわー……」 「なんかスゴイことになってるみたいですね……」 終了後にわかったことですが、弁当受け渡しの段取りの悪さは、最終的に45分以上待ちにまで膨れ上がり、タイムアウトに影響するレベルまで至ったのだそうです。 「早めに通過できてよかった……」 安堵する大先生ですが、うかうかしていられません。このままぼーっとしていると、弁当を食べそこなった、言わば「餓えた集団」が大挙して小木にやってくる可能性が高いのです。 「急ごうか」 「そうですね」 とはいえ、多田と小木の間は、距離が短い上に目立つアップダウンもない快走路。しかも、今年は向かい風からも解放されました。おのずとペースは速くなるのですが、時刻を逆算すると、小木13時前着が頑張れば可能だということが分かりました。 「やりますか?」 わたしは聞きました。ただし、ここで「やっちゃった」場合、小木から先が強烈にしんどくなりますが。 「今やらないでいつやるのよ?」 大先生はそう答えました。そして、 「……本当は、エルコスさんだってそうしたいくせに」 あはっ、わかっちゃいました? 「もー、エロいんだからー(笑)」 「リヤブレーキ、ずっと引きずったままにしますよ?(怒)」 というやりとりがあったりして、大先生はここから後先考えずにスパート。そうしたら、何と本当に、13時前に小木エイドに到着してしまいました。 晶さんの時と同じくらいのペースで、これはかなり良い流れで来ています。 「スゴイですよ大先生!」 称賛の声を上げるわたしの足下で、 「あーだだだだだだ……」 脹脛が攣った大先生が、呻き声をあげて、ぶっ倒れていました。無理しちゃいけないってあれだけ…… あ、言ってませんね今日だけは(笑)。 ここで、先着していたKNI先生と合流しました。タイム差は約30分で、思ったほど引き離されてはいませんでした。 ここまで本気で走ったので、あとは観光だ。そう仰るKNI先生と行動を共にするため、撮れ高を稼いでいるrenas先生を待ちます。カニの身が入ったおにぎりを頬張ったり、ストレッチサービスを受けたりしながら、芝生に寝っ転がり、 「……暑い」 大先生がつぶやきました。くどいようですが、本日の最高気温26度で、天気は快晴です。 ![]() 日差しが強すぎて眠れず…… 待てど暮らせど現れないrenas先生でしたが、まあトラブルには巻き込まれていないだろうと楽観視しつつ、待つこと1時間半、14:20ちょっと前くらいに、デレマスジャージに身を包んだrenas先生が到着しました。ここからは3人でパーティーを組みます。 余談ですが、renas先生は両津の弁当をスルーしたとのことです。きっとそのせいなんでしょうけど、多田に向かう道中、田園地帯に小さな個人商店があったようですが、そこがとんでもなく大盛況だったようです。聞けば、店じゅうの食べ物が、飛ぶように売れたのだとか。 「パーティーパックのばかうけが、飛ぶように売れてた」 「飛ぶように売るほどあったのか?」 ツッコミどころが微妙ですが、とにかく珍事です。なので、こんな結論に達するのも当然だと思います。 ![]() renas先生が撮影した、大盛況のおばちゃんの店。 「やっぱ、地元の名産品より、提供スピードだな」 「そうですね。地元の方の気持ちも分かるんですけどね」 小木をスタートすると、沢崎灯台までのアップダウン区間に入ります。かつて、「小木機関区」と揶揄した通り、ここから素浜まで、そしてその先の国道坂までは、アップダウンが連続する難所中の難所が待ち構えています。既に約162キロほど走らされて…… いや、走ってきて、そのあとの急坂という狂気の組合せは、本気で人の心を折りに来ることで有名です。 「例えるなら、0.3ミリのシャーペンの芯並みによく折れる」 とは、大先生の弁です。 とはいえ、わたしたちは観光モードなので、長者ヶ橋で立ち寄って撮影したり、……あれ、こえくらいしか観光スポットがないですね。なぜなら、この直後には9%坂が待っているのです。 大先生を先頭に、renas先生、KNI先生と続いていきますが、序盤から34×28のウルトラローギアで攻めます。 「ぜってー反則だ」 「しょうがないじゃん、売ってんだし」 まあ、大先生はこの、14−28Tスプロケットがリリースされたことで、わたしの11速化を決意したくらいですから。ただし、いわゆるヘタレギアであることには変わりなく、標準でローギア25Tが装着されているrenas先生とKNI先生は、大先生をパスしてすいすい先に行きます。 ![]() スイスイ登っていくんだよこれが。 「大先生、ほら、頑張って!」 「くぅぅぅぅ、余はもうだめj……」 「あなたは上石神井の人じゃないでしょ!?」 そうこうしながら登っていくと、やがて太鼓交流館の交点に出ます。いつもはここで、たたかいのドラムの如き太鼓の音色が聞こえてくるのですが、今回そこにいたのは、 「あ、あ、あ……」 「悪魔がいますね」 さっき、大先生たちを軽々と仏契していった、赤い悪魔さんでした。太鼓は今回は出ておらず、かわりに悪魔さんとハイタッチ。 「元気だなーあの悪魔」 「しかも、ほぼママチャリですよあれ」 上には上がいるというものですね。 さて、登り切ったら素浜までは下り基調、気持ちよく田園地帯を駆け抜けていきます。下り勾配の隘路を抜けて海岸線に再び出ると、エイドはもうすぐです。ここで、大先生は何を思ったか、いきなり全開走行です。 「はえーよwww」 既に脚が売り切れていたrenas先生と、まだまだ余裕がありそうで余裕がないKNI先生が食らいつきます。エイド手前の丘越えも勢いに任せて突破し、素浜エイドに到着したのは15:40頃。 「あ、大先生、水ですよ!」 「水なんてどこでも…… ををっ!」 なんと、頭からかぶる用の水が用意されていました。早速、豪快に頭から。 ![]() これ考えた人マジ天才。 「びゃあ゛ぁ゛゛ぁうまひぃ゛ぃぃ゛ぃ゛!」 「卵焼きでも入ってましたか?」 あんまりにも豪快な歓喜の声を上げるものだから、わたしは思わずスッコケそうになりました。 ちなみに、その直後に通りかかった、悪魔の乗り物を見て、 「イ゙ェアァァァ!?」 「あれは収容車であって、呪いの館ではないですよ」 ヤバいです。大先生が壊れ始めてます。 とはいえ、いつものことといえばいつものことですし、だいたいの参加者は壊れる寸前まで来ているようです。特に、過去にも参加をされた方は、ここからさらに2回、登りが待っていることを知っているはずなので、現実逃避したい気持ちは分からなくもありません。 「現実を見てください。目の前の140アップは、どうやったって攻略しなければいけないんですから」 「……そうだった」 ようやく正気に戻った大先生は、標高差約140メートルという現実に、真っ向から立ち向かったのでした。 「……あ、レモンの砂糖漬け」 「忘れてましたね、すっかり」 こらこら、Uターンしようとしないでください。現実を見て! そんなとき、一台の自転車が私たちのもとへ近づきました。見ると、宮城のほうのサイクリングクラブの方です。 「それ、チタン?」 あらまぁ! 今日二人目のナンパですよ大先生! 「フォークもチタンって珍しいねぇ。塩梅はどう?」 そうなんです、大抵チタンフレームは、フォークだけカーボンというのが多いんです。わたしのように、全部チタンというのは珍しいんですよ(えっへん)! 「ただ、フォークの精度が出てないのか、クイックで締めこむような感じなんですよね、ちょっと緩い感じ」 うわーん! また大先生にディスられたーっ! しかし、宮城の方は豪快に笑い飛ばし、 「こまけぇこたぁいいんだよ、趣味の道具なんだから、それも個性だよ!」 すごくいい人だー! もう大先生なんて見捨ててしまおうかしら(笑)? 「現実を見るからそれだけは勘弁して〜(泣)」 じゃあな、とお互いの健闘を祈り、宮城の方はスイスイと先行していきました。残ったのは、ヨタヨタと力なく坂を登る大先生。 「どうですか! わたしって、モテるんですよ!」 「いいなぁ……」 自転車相手にジェラシーしてどうするんですか、本当にもぅ…… 国道まで登りきると、しばあくは下り基調。そして最後の難関とも言うべき、国道坂に差し掛かります。 大先生曰く、Aカテゴリーの中で一番キライな区間、とのことです。その理由を聞くと、 「地味に長い登り坂、狭い道幅にまあまあな交通量で、展望もないから、キツさしかない」 という答えが。 Z坂や大野亀、9%坂などばかりがフィーチャーされていますが、実はわたしもこの区間が一番大変だと思います。事実、ここで参加者のペースはガクンと落ち込み、見ていてキツそうです。 「頑張ってください。できるだけ大きく回すようにして!」 「もうやってるんだけど、あ、脚が……」 大先生の脹脛も、限界に近いようです。時々、ボトルの水を脹脛にかけて、攣るのを抑えているくらいです。 「あとちょっとで下りになりますから!」 「その、あとちょっとが、長いんだよなぁ……」 とか言っているうちに、先頭を走っていたrenas先生がペースダウンしました。トラブルでしょうか? 「サビを撮りたいから、前出て」 「(;゚Д゚)」 ![]() さあ、前に出な! ここでいうサビというのは、renas先生がまとめる動画の終盤でかかる、自分REST@RTのサビのことです。昨年の動画では、大先生の仏契シーンを採用してもらったのですが、今回もそれが必要なのだそうです。 「脚、攣ってんだけど!?」 「大丈夫だ、心配ない。こっちはとっくに攣りまくってる(キリッ)」 容赦がありません。いつも温和なrenas先生が、リアル悪魔のように見えます。仕方ありません、少々魔法を掛けますか。 下り基調に転じ、勾配がゆるくなったところが200キロ地点。ここから10キロで、ゴールです。あとはずっと平地ですから、脚の使い方さえ間違えなければ、ゴールまで脚は持つでしょう。「踏む」ペダリングから、「回す」ペダリングになるように意識させて走ります。 「脚はどうですか?」 「まだ攣りかけてる」 水を脚にかけながら、大先生。 「回すことを心がけてください。下手に踏んではいけませんよ!」 「わかってるんだが……」 ちら、と、大先生は後方を見ました。 「サビ用の映像撮る関係で、どうしても踏まにゃならん」 「ひゃー……」 大先生も、脚の痙攣が収まるタイミングと、仏契出来る集団の後方に取り付くタイミングを見計らっているようです。その、唯一無二のチャンスは、ゴール手前の国府橋でした。 「一発だけ決まればいい。頼んだぞ」 「はいっ!」 一気に2段落として、渾身の力でペダルを踏み込みました。大先生の踏力が、ペダルからクランクを通り、チェーンを経て、700×25タイヤに伝わります。およそ200キロを走ったとは感じさせないほどの加速によって、一気に集団の前に出ます。それに食らいつくrenas先生とKNI先生。 「行けるか!?」 「行けます!」 ペースを維持したまま、佐和田のガススタンドを左折。そして、海岸線へ。DJのコールが響き渡る中、わたしたちはゲートを潜りました。 17:10、210キロ完走です。 ![]() ごーる! 珍しく、大先生は無言で放心していました。 「あー、疲れた……」 ようやく、その言葉をひねり出しました。 「お疲れ様です、大先生」 わたしが労いの言葉をかけると、ようやく笑みが出てきました。 「ありがとう」 どういたしまして。言葉に出さずに、答えました。 ……ところが、です。なんだかrenas先生とあんちょるタソの様子がおかしいのです。何か、慌てているような。 「……イヤな予感がする」 あら、どうしたんですか? 「……カメラの電源が、落ちてる」 はい? どういうことですか? renas先生のアクションカムは、外付けバッテリーから給電しているので、電池切れになることは基本的にあり得ないのです。しかも、前日にちゃんと充電もしているので、電源が落ちているなんてことは…… 「考えられるのは、外付け給電が勝手に切れて、電池切れになったことくらいか……」 「ちょ、ちょっと待ってくれ。……ということは、あのアタックとかは」 「十中八九、撮れてない(キリッ)」 か、神は死んだ。そう呟いて、大先生はひっくり返りました。 後日、改めて確認してみたところ、小木のあたりまではカメラが動いていたものの、そこから先は撮れていなかったとのことです。……ま、まあ、そういう日もあるんですよ、きっと。 「気を落とさないでください。完走できたんですから、善しとしなければ」 「まあ、そうだねぇ」 ようやく気持ちを切り替えた大先生とrenas先生、そしてKNI先生は、それなりな達成感を胸に、会場を後にします。 ……ただ、三人とも忘れていたようですが、運搬車はアミューズメントの駐車場に停めてあるのです。そう、坂の上にある、あの駐車場に。 「イ゙ェアァァァァァァ!?」 今度はKNI先生が昇天しましたとさ。 ![]() 敷島荘にて。こういうのがグッてくるんですよ。 エルコスさんの日記〜5月16日〜昨日、大先生たちは、いつもの敷島荘で打ち上がったようです。 いよいよ今日、佐渡の島を出ます。11:50のフェリーに乗って…… 「最後まで、いい天気でしたね」 「日ごろの行いが良かったんだ、きっと」 満足感に浸りながら、大先生は運搬車を走らせます。 今年の佐渡ロングライドも、本当に終わってしまいました。renas先生は昨年、「なかなか合格証をくれません」という言葉で動画を締めくくりましたが、今年もそんな感じです。 ふと、いつか北海道で大先生が言っていた、「ま、次回の宿題としますか」の意味が、なんとなく分かったような気がします。 「と、いう訳で、寄り道しま〜す」 そう言って立ち寄ったのが、尾畑酒造さん。日本酒の酒蔵です。 ![]() もちろん買っていきますよ。試飲はできないけど。 ここの蔵は、醸造アルコール添加に関して一家言ある、通好みの蔵だ、ということで、大先生がいたく気に入っているところです。観光で訪れるお客さんも多く、大会に出た参加者が書き込める掲示板まで用意されてました。 「あー、やばい、去年書いたやつが残ってたわー」 大先生が苦笑していました。その横でKNI先生が書き込んでましたが、恐らく来年、それを見ることになるでしょう。 「でも、お酒なら通販でも買えるのでは?」 わたしの問いに、大先生は真顔でこう言いました。 「佐渡を完走した者だけが、ここの酒を買う権利を得るんだ」 「オプーナじゃないんですから(笑)」 でも、きっと割とマジなんでしょう。完走後のお楽しみ、というヤツですね。 こうして、蔵元限定、真野鶴の純米原酒をゲットし、上機嫌で小木港へ向かいます。いよいよ、本当に佐渡とお別れです。 ![]() 高速カーフェリー「あかね」 フェリーに乗り込み、デッキに上がると、やがて出航します。ゆっくりと港から離れる船、すると…… 「あ、大先生! 港の人が手を振ってますよ!」 わたしも思わず、手を振っていました。 何だか、ジーンとする瞬間でした。やがて港が小さくなり、すっかり見えなくなり、佐渡の姿も水平線の彼方に消えようかという時、 「エルコスさん、楽しかったな」 「ええ、楽しかったです!」 大先生が、嬉しそうに言いました。そして、 「10年経っても、また一緒に来よう」 その一言に、思わず、ハッとなりました。 「お…… 覚えてたんですか?」 「イヤだった?」 「いえ…… 嬉しいです」 「ありがとう」 そう言って、大先生は満足げに頷きました。 ありがとう、佐渡。 また、宿題を片づけに、必ず来ます。 ![]() またな。 エルコスさんのマイピクチャ
![]() 余談だが、210キロ走った後に飲むアルコールは、恐ろしく染み込む。 エルコスさん日記6のテキストファイルはこちら。手直ししたら随時更新(連絡なし) |