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200:ヤマイドウ5〜執念〜



text&photo  by  ymr20xx@y-maru.com。






本日のルート (powered by ルートラボ)

  



欲にまみれた概要


11月のとある日、4日間の休みが確保できてしまった。そうであればどこかへ……  と考えたところ、8月6日のアレのときに、母方の親族に大変お世話になったことを思い出す。思えば、幼少の頃には夏休みになると決まって遊びに行ったりしてたし、今でも東京に出てきた甥っ子姪っ子親戚一同が、東京でのベースキャンプ的立ち位置である我が家に立ち寄ったりと、接点は今でも数多い。

……と、そういえば母方の親族(青森在住)のほうに久しく顔を出していない。こんな機会でないと足も運ばないだろうから、この4日間の休みを、親族への御挨拶回りに充てることにした。






そうですよ、久しぶりに青森ですよ。



さて、どうやって青森に行くかである。ついでに言えば、親族は仙台にもいて、もっと付け加えれば、oyaji殿の古い友人が函館で天麩羅屋を開いている。そっちにも顔を出したいなぁ、そうすると主任で乗り付けて函館へは電車で行くかな、なんて思っていたら、






どや!  このプラチナチケット!









取れちゃった。






そんな訳で、エルコスさん持参というプランになった。




思えば……


oyaji殿が亡くなったのが8月6日。実はその翌日からエルコスさん持参でヤマイドウ5をやるはずであった。しかし、アレがあって水に流れ、北海道を自転車で走る計画は頓挫した(当たり前だが)。それが、まさかこんなタイミングで復活するなど、思ってもみなかった。

そして、もうひとつの夢であったブルトレでの北海道入り、というのも達成できる運びとなった。多少なりともうきうきしつつ、出発日は勤務に励み、定時に職場を出て、一路上野駅へ。いろいろ買い出しをしているうちに、今晩お世話になる北斗星が13番線に入線していた。






入線には立ち会えず。立ち会ったとしてもてっちゃん多そうだし。



エルコスさんを個室に収めようと、ソロの下段を所望したのだが、あいにく上段しか空いてない、ということで、エルコスさんはデッキに結わいつけておく。






24系のデッキは、意外とスペースがない。



そして個室に収まると、いよいよ旅してる感が盛り上がってくる。枕木方向に配置されたタイプのBソロは、思いのほか広くて居住性がよい。






上段も悪くないじゃん。



発車時刻が迫ってはいるが、相変わらずホームでは記念撮影大会で賑やか。出発時間が近づくと、カメラマンはもっと増える。そして、19:03、ゆっくりと出発……







しなかった。






なんと、出発が20分遅れたのである。動かない列車の中ですることもなかったので、仕込んでおいたキノの最新刊でも読みながら動き出すのを待つ。キノは本編と同じかそれ以上に、あとがきとかカバー裏とかに細工がしてあり、ついついいつものクセでカバー裏を。






そういやバカみたいに長いタイトルの話があったな。









なんじゃこりゃ!?






ただ、言っていることは概ね正しいのでヨシとする。






ちなみにこちらが正しい表紙。既に20分遅れ。



20分遅れで、北斗星はようやく出発。大宮、宇都宮と客を拾っていくが、ここでどうにも我慢できなくて、車内販売で酒精を仕込む。北海道といえばクラシックである。






定番のクラシック。



キノとクラシックでのんびり夜行列車の雰囲気を味わいながら、黒磯を過ぎたあたりでパブタイムに突入。しかし、少し間をおいてからグランシャリオに行ってみたら、既に満席で待ちの状態。しかも、場合によってはラストオーダーに間に合わないかもしれない、とのこと。






待ち時間に撮影。11号車の車端はこんな感じなので自転車置いておけない。



慌ててもしょうがないので、2本目のクラシックに手を出しつつ、ミニロビーで待つ。こちらでは既に別のグループが宴会を始めていたが、それもまた楽しみである。パブタイムにはギリギリ間に合い、ようやく人心地ついてディナータイムである。






ちなみにペペロンチーノとクラシックを所望。



とりあえず、グランシャリオとシャワールームは速攻で押さえろ、ということがわかった。腹も膨れたので、このあと青函トンネル区間を楽しむために、とっとと就寝した次第。






おやすみなさい。






マジですか北海道さん。


とりあえず夢をふたつ達成した。あとは北の大地を自転車で走れれば……






ちょっと待て、アスパム見えるぞ?









ここどこだ?






なんと、到着予定時刻になっても着いていない。確かに出発時点で20分の遅れだから、まあそれは致し方ないのだが、どうも青函トンネルすら越えていないようだ。






ようやく新中小国。新幹線の高架が見えるぞ。



車内放送に耳を傾けてみると、函館到着は1時間50分遅れとのこと。マジですか、というかJR、もっと頑張れよ。というか、







あと10分遅らせろよ。











江差線は単線。頑張って遅れてくれよぉ。



そうやって降り立った函館は、強烈に寒かった。ウィンドブレークジャケット持ってきてよかった。






定番の機関車付け替え。ここからは非電化だ。



強風と雪が舞い散る函館の街でエルコスさんを組み立てる。彼女もこころなしか寒そうだ。まあ自転車なのでよく判らないが。






風が強いが、そのおかげで時折雲が飛ばされる。



早速、駅の隣にある函館朝市で豪華な朝飯を食す。






もはやただの自慢話。函館朝市どんぶり屋、0138-26-2800



天気は安定せず、晴れ間が出たり雲が出たり。雪が降ったかと思えば風が吹き、どうにもこうにも走れるような環境ではない。結局この日はどっしり走るのは諦めて、谷地頭温泉に浸かって後日出直すことにした。






函館の奥地にある地域密着型の温泉。



茶褐色の温泉に浸かり、しっかり身体を温めてから、一度青森に撤退する。確か昼くらいに出航するフェリーがあったなぁ、とか思い出しながら、それでも降ったり止んだりを繰り返す天気に抗うように散策。






チャレンジしてみるかい?



チャーミーグリーンのCMでお馴染みの八幡坂。某コンバットさん並のせっかくだからっぷりで登坂開始。しかし、極寒と降雪にご立腹のエルコスさん、インナーに落ちてくれず、アウターのままダンシングでクリア。路面がパリ〜ルーベ並にゴツゴトしていてスリップする気配はないのだが、かなりご立派な勾配で、お陰で身体は温まった。






ちなみに上から見るとこうなる。



しかし、温まった身体はすぐに冷える。なんだこのつめたくかがやくいきは?






雰囲気ある建物が並ぶが、しかし風が痛い。



あまりにも寒いので、流石にギブアップ。強烈な向かい風と戦いつつ、11:25に青函フェリーの乗り場へ。






あまりにも何もなさ過ぎてかえって心配。



到着すると、なんと出航まで10分を切っていたことが判明。しかも、逃すと次が14時台。おまけに直乗せの受付が過ぎていて、輪行袋に入れて持ち込む以外に乗る手立てがない。かつてないほどの手抜き輪行で袋に突っ込み、大急ぎで船に乗り込むと同時に出航した。






オボエテオレー!



この借りはあさって返すからそれまで待っておれ!  ……的なノリで。ちなみに、強風と雪は青森でも同様だった。






本州再上陸。






ということで倍返しです。







ようやくスカッと晴れて、風もなくなった。



雨雲と嵐が去った明後日、風もなくスカッと晴れた自転車日和。これはマジで楽しめるぜ、とばかりに、R280をひたすら北上。一路蟹田を目指す。






蟹田町は現在、外ヶ浜町になってます。



ちょっとした小ネタだが、優等列車しか走っていない蟹田と木古内のあいだは特急料金不要で列車に乗れるようになっている。蟹田を目指すのはそういう理由で、かつ、木古内から函館まではいよいよお楽しみの自転車タイムだ。






とはいえR280のバイパスですが。



R280は、海沿いのルートと少し内陸側を走るルートのふたつがあり、今走っているのが内陸側を往くバイパスのほう。路肩が広く側道があり、しかも田畑の中を縫うルートで雰囲気がある。遠くを見れば、見事に色づいた紅葉とレールが締結された北海道新幹線の線路が見える。






このときレールが締結されて、標準軌で北の大地とつながっていた。



そんな中を、身軽になったエルコスさんが30キロ台で疾駆する。荷物はぜんぶ新青森駅にデポしてきたので、走りが軽い。長期の旅で懸案となる積載の問題だが、どうにかこうにかして積んだところで重さはしっかり感じるし、ダンシングのときにはハッキリ判るくらいに振られる。やはりこのテの自転車には、大荷物は似合わない、ということか。そういう意味では火野正平さんの自転車は絵になるなぁ。重たそうじゃないし。






青森市を脱出。



9:10、蓬田村に入る。時折、クルマに追い抜かれながら粛々と走る。






自撮りなんかしながら。



アベレージ30キロ台を維持しながら1時間ほど走ると、道はアップダウンを繰り返すようになる。46Tアウターが良い仕事をしてくれるが、もうぼちぼち蟹田に辿り着くのではないかと思い、ちょっと海沿いに出てみることにした。






ここを入る。



バイパスから瀬辺地の集落方面に逸れ、そのまま細路地をウネウネ走ること暫し、ようやく海沿いの、いわゆる『旧道』に出た。海が見たかったという願望はきっちり果たされ、遠くに下北半島を望む良い景色に出くわした。






もうすぐ走ると外ヶ浜、という位置で一枚。



蟹田から、下北半島の脇野沢まで、一日2往復のフェリーが運航されている。これに乗って陸奥湾を周回するというルートとか面白いかな、と皮算用ばっかりが頭に浮かぶ。






そして蟹田駅。



9:37に蟹田駅到着。すると、9:58に函館行があるではないか。これはナイスタイミング、とばかりに輪行開始。おとといは緊急事態の超手抜き輪行で3分を切るタイムで袋に詰められるので、20分もあれば楽勝である。






そして列車が来た。



切符をきっちり木古内まで購入。仮に特急料金がかからなかったとしても、こんないい天気に乗らない訳ないでしょう。時間通りにスーパー白鳥が入線。

木古内駅は駅の構造上、最後尾側に跨線橋と改札があるので、指定席車ではあるが最後尾に乗車。当然、木古内まで立席だ。

中小国駅を過ぎて、減速したところで津軽海峡線へ。既にレールは締結されていて、トンネル区間は三線軌条となっている。速すぎてよく判らないが、津軽今別に停車(運転停車することもある)したときに、その様子がよく判る。






シャッター速度優先でメタクソ早く切ったのがこれ。



程なくして青函トンネルに潜り込み、10:47、定刻に木古内到着。






木古内駅も新幹線駅工事中。



北海道新幹線の工事が盛んにおこなわれていて、既に新しい駅舎が出来上がっていた。そんな木古内駅でエルコスさんを復元し……







カギがない。






正しくはワイヤー錠のほう。困るといえば、表に放っておけないということくらいか。しかし、何とも幸先の悪い北海道デビューだなこりゃ。






木古内のメインストリートから左に折れて。



しかし、久しぶりの好天サイクリング、エルコスさんも喜んでいるのか、あるいは直前に施したメンテの恩恵か、驚くほどよく脚とホイールが回る。木古内から函館まで距離にして38キロとあるが、これなら2時間くらいでたどり着けるだろう。






走り出す前にまず補給。



んで、北海道といえばセイコマである。あるので小補給。うっかりボトルを忘れてきてしまったので、水はペットボトルのままケージに指す。






それでは改めてR228を。



函館まではずっとR228。右手には津軽海峡、左手には江差線。緩いアップダウンはあるものの絵に描いたような山岳ルートではなく、一言でいえば走りやすい。また、雪国特有の広い路側帯のおかげで、後続車に追い抜かれるときもそれほど怖さを感じないし、そもそも大きくよけてくれるので安心だ。






だけど路肩の状況が悪くて結構ガタガタ。



ただ、走っているクルマの大半が大型トラックなので、ちょっとした油断がとんでもないことになりそうだ。そんな怖さも同時に感じながら走っていると、いきなりアクションカムがマウントからもげた。路側帯は広いが、結構ガタガタだったりするのが原因か。

しかし、そんな細かいことはさておく。ランドナーで北海道一周、みたいな楽しみ方もあるが、比較的軽装で、快走ツーリングに振った走り方も十分可能だということがわかった。懐、広いなぁ北海道。






北斗市に入る。



上磯の辺りまではのどかな海岸線を走る快走ルートである。北斗市のカントリーサインでパチリ、ついでに遠くに見える函館山と、陽の光で輝いて見える津軽海峡もパチリ。






その津軽海峡。



そして、雰囲気のある商店で水を補給しつつ、パチリ。なるほど良いカメラが大事だなってよく理解できる。






その雰囲気ある店。



12:03、函館まで19キロとなったが、このあたりまで来ると遠くに函館の街と、函館山のロープウェイが見える。






あと半分。



さて、上磯まで来ると片側二車線になって、久しぶりに信号待ちに遭遇するようになった。このあたりに来ると、もはやそこらの都市とそれほど変わらない。どこにでもあるドンキホーテもあったので、どこかで落としたワイヤー錠を確保。そのあと13:00函館着。予想通り、だいたい2時間で函館入り出来た。






はるばる来たぜ、的な。



oyaji殿の旧友が、函館の宝来町で天麩羅屋を営んでおり、こちらにもご挨拶。10年振りなのに、覚えていてくれたのは、曰く「顔と声」なのだそうだ。そんなに似てるっけかなぁ?

これでやるべきことは全てやった。名残惜しいが、帰路に就く。とりあえず北海道を自転車で走ることができたし、各方面への挨拶回りもできて、皆息災だったのが確認できたから尚良し。これに味を占めて、スポット参戦という形で北海道に遊びに行くのも悪くはないな、と思った。






函館駅ゴー……、ル?






新青森駅


新青森行の特急、次が15:56。その前に各駅が木古内まで走っているので、そちらに乗って木古内から特急に乗り換えてしまう。それならば、と五稜郭まで足を延ばし、ちょっと走って五稜郭駅から輪行すればよいか。






タワーが見えてきた。このあたりは駅前とは異なる賑わいが。



函館の駅前から県道83号を北上する。市電と並走しながら走っていると、街としての函館が見えてきた。どうしても駅前周辺や赤レンガ周辺にスポットが浴びがちだが、意外とこのあたりも人の流れがあり、活気がある。函館名物のラッキーピエロも横目に見ながら、新撰組大スキーな人達にはお馴染みの五稜郭へ。






五稜郭レリーフとエルコスさん。



要するに要塞であるが、よくもこれほど綺麗に星形になったもんだ、と感心。今度時間があるときにゆっくり見に来ようと思う。






今度こそゴール。



そこから、徒歩にして40分かかるらしい五稜郭駅へ。ここで輪行を開始し、15:07木古内行を捕縛。キハ40特有の、吹かしても加速しない独特な加速感に揺られ、






すっかり出来上がりつつある新幹線の駅。



木古内からはご存じHEAT789であっという間に新青森へ。






青森では4分停まって進行方向転換。



初めて訪れる新青森駅は、すっかり都会のニオイがして、ホントにここ青森だっけか、と戸惑いつつ、荷物を回収。






こういう作戦も有効活用できるといいなぁ、とか。



18:24発の”最速達”はやぶさ34号に乗って、青森を後にした。






この新幹線は、盛岡と仙台と大宮にしか停まらない。



このあと、仙台で一泊したのち、翌日東京へと帰還した。お気楽な旅ではあったが、やりたいことがやれたので満足であった。




余談ですが。


無事に走れた前日は、風が強い中、一日青森にいたのだが、新青森駅をはじめとして大きな変化を迎えつつある。今や青森はすっかり都会だ。新幹線が北海道に伸びても是非とも頑張ってほしい。

そんな青森だが、とりあえずたぬきの湯は枯れていた。






とぼとぼと下山。



あと、暇を持て余したので、青森競輪縄文バンクへ。






……!!?









萌えの波がそこに!






打倒!  弱虫ペダルなのか、そうなのか葵萌輪!?






青森で勝負しよ!  ……とさ。



そんな勝負したがる青森であった……






本当にどうでもよいが、E5のデッキは輪行がしやすい。












TITLE:やりそこねたヤマイドウ
UPDATE:2014/11/08
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