2012年版ガイドライン 実地踏査シリーズ スキー百本勝負 ほぼ月刊動画工房 ステキなダムn選 トップページ 用語辞典       


192:スポニチ佐渡ロングライド2014



text by ymr20xx@y-maru.com。同行者はrenas先生。


今年もスポニチ佐渡ロングライドの、Aカテゴリ210kmに参加した。今年はrenas先生も参戦することとなったので、二人で楽しんで来た。そんなレポートである。




一日目の話です。


いつもの通勤よりかは若干遅めの時間に家を出発。いつもどおりのルートで、8:00東京駅着。既に到着しているrenas先生と合流すべく、いつもどおり輪行を開始する。

今日は特別な日だ。正確には、明日が特別な日であるが。前日となる今日、関東一円の主要な駅から、大多数のサイクリストと輪行袋入り自転車が、一路新潟を目指す。スポニチ佐渡ロングライド2014が、今年も開催される。

参加者総数は3000人を超えるという。そんな人数が、輪行袋に入れられた自転車持参で列車に乗るのである。当然、一車両に5〜6台の自転車があるなんて光景はザラだ。





タイオガに罪はないが。









なぜ後輪を外さない!






……と、児玉清ふうに言ってはみたものの、最近のトレンドなのだろうか。別に慣れればそれほど手間のかかるようなものではないのだが。





慣れてしまった人(達)の例。こりゃフェリー乗せるときに名札が要るな……


当初、始発のドン行もしくは新幹線の自由席を狙うつもりでいたが、今回の同行者であるrenas先生の、「もう我々もいいトシなんだから」という、








510円くらいケチるな。






感たっぷりな説得によって、指定席を押さえたのである。乗る列車は9:12発のとき313号、知る人ぞ知る、特殊速達Gsタイプの列車である。何せこいつ、東京を出ると、





これでもまだかわいい方。昔は東京出たら次が新潟だった。









大宮の次が新潟終点。






……という、マッドマックス感たっぷりな弾丸特急だからである。うっかり乗り間違えたら新潟まで護送されてしまうのだ。

ただし、今回のような状況ではそれが良い方向に転ぶこともある。途中駅での乗降が限りなくゼロなので、大宮を凌げれば、ぶっちゃけ荷物を通路に置き放題にできる。そういう意味では我々にとって大変ありがたい列車ではあるのだが。





この日は1車両に1輪行袋がデフォだった。


そんな訳で、途中の駅を問答無用でぶっ飛ばす特殊速達Gs、中山トンネルの減速区間を通過し、上毛高原駅先から新清水トンネルに入り、トンネルを出ると雨が降ってたり。うわ、マジでかっ!  なんて思っていたら天候は徐々に回復。どうにか雨が収まった状態で、10:49新潟着。列車から降りた瞬間、その寒さにビビったが。





新潟駅構内。この日ほど輪行袋が溢れる日はない。


目指すフェリーは12:35発のときわ丸。昨年も同じフェリーに乗ったが、その混雑っぷりに度肝を抜かされた記憶があったので、とにかく早く着いて居場所の確保をしなければならない。

新潟駅からはタクシー、路線バス、徒歩(!?)などがあるが、こちとらプロの輪行サイクリストである。無論選んだのは自走である。事実、ワタクシめもrenas先生も、輪行セットアップ自体は10分とかからない。面倒な、袋をたたむ処理というのも、「どうせ10分後にはもう一度袋詰めするんだから」と、リュックの中にねじこんでしまえばよい。かくして10分後、自転車を復元して、それでは佐渡汽船へ……








がきんっ!






エルコスさんのチェーンがうまくはまってなかったらしく、スプロケのトップの向こう側に落ちててロックしたりして。それ見てrenas先生曰く、








後輪外して輪行するから……






いかーん!  場所を食うから後輪外さなきゃいかーん!  トレンドがなんだコノヤロー!  ……的な趣旨のことを駅前でシャウトしつつ、外れたチェーンを元に戻して、それでは改めて佐渡汽船へ。





我々はトップ1%なので、輪行だって10分以内だぜ。


しかしこのあと、後輪を外さない輪行袋が大量にいて、本当にこれ最近の流行なんじゃね?  なんて思ったりして。我々は信頼と実績のオーストリッチL-100を常用しているが、最近ではもっと安価(しかし後輪は外さない)な製品も出回っている。マーケティング的なものもあるのだろうか、気になる……

そんな後輪を外さない輪行袋がたっぷり置かれた新潟港で、フェリーの乗船券を手に入れる。renas先生はジェットフォイルに興味津々であったが、都合により今回はパス。帰りの便でタイミングが合えば乗ってみようか。ただし、4010円の特急料金が追加となるが。





この御揃いベストを見ると、今年も来たなぁ、と感じる。


フェリーは新造船で、内装はとてもきれいであった。いい雰囲気である。

……が、そんな雰囲気は、出航の銅鑼が鳴る頃には殺伐として、





これは危険な混雑状況だ。


さらには海上が時化ていて、船は激しく揺れまくる。船酔いには強い方だが、それでもあまり良い感じではない。不調をごまかすために横になるが、そもそも人が多すぎて








足を延ばせない。






そんな2時間30分の船旅。うっかり席を離れているうちに自席を占拠されてしまったrenas先生曰く、「北海道ツーの帰りよりひでぇ……」とのこと。しかし海上は時化ていても、鉛色の空の隙間からは晴れ間が覗いたりして、





青空を見ると期待は持てるぜ。


徐々に小佐渡の海岸線がはっきりと見えるようになり、14:55に両津港着。





大歓迎の商店街を抜けて。


昨年同様、大歓迎の商店街を抜けると、いよいよ本当の意味での佐渡上陸である。ほとんどの参加者はそのままシャトルバスへと吸い込まれていくのだが、トップ1パーセントの我々はもちろん自走だ。





バス?  バカ言うな、自走だろ。


セットアップを済ませ、R350経由で佐和田まで向かう。距離にしておおよそ16キロくらいだが、信号は少なめで流れはよく、だいたい30分ちょいくらいで到達できる。我々と同じ考えの参加者も、そこそこいるらしく、走っていると自走組と出くわす。

そして追い抜いていく。脚自慢、というよりかは、集団でトロトロ走っていると、クルマが追い抜けなくて後方が詰まるからなのだが、もう少し何とかならんのか、というようなフン詰まり状況。あと、停まるときはせめてハンドサインが欲しいな。





バシバシ抜いていったけどな。


意外なことに、renas先生はずっとワタクシめのケツを狙う阿●鬼ポジションから離れずついてきている。常に後方から、先行者にプレッシャーを与えるシャーシャー音。緩い登りでエルコスさんにチートかけてもらい、これでどうだと振り向けばそこにキミがいる状態。くそぅ、腕を上げたな。……か、シャマルのセラミックベアリングのせいか。

そうこうしているうちに、16:15、佐和田のメイン会場に到着。早々に受付を済ませ、いつもどおりトランスポンダを自転車にインストールする。そしてお楽しみの抽選会……  は適当に流す。どうせ当たらないだろうし。あと、曇り空で若干冷え込んできたので、ラーメン食べて暖をとる。イベントの出店はいつ来ても楽しい。





ラーメンおいしかったです。


ほどほどに時間を潰したところで、本日のお宿へと向かう。昨年の反省と、今回はrenas先生と参加することとなったので、ちゃんとした宿を押さえた。民宿敷島荘さんで、部屋単価が安いところで探して押さえてもらった。地図を見る限り、まあメイン会場から7〜8キロくらいしか離れてないだろうな、とタカをくくっていたら、ばっちり








10キロ近くあった。






しかも、宿までのルートは翌日走るコースと同じなので、予行練習になる、……ということはなく、昨年の記憶でこの道が、アップダウンの連続であることは知っていた。冷えた身体、迫りくる丘陵地帯、そして我々の背中には








過積載気味のリュック。






まあペダルの重たいこと重たいこと。おかげで宿に着く頃にはすっかりヘロヘロでしたよ。





ヘロヘロどころか陽が落ちていたがな。


具体的な場所はどこだ、と右往左往しつつ、18:30、宿到着。宿に着いたらまずはフロ。そしてメシ。





このあと刺身が2セット来た。ありえん( ´∀`)


Y丸本舗史上最強の晩飯である。あお、このあと刺身盛合せもやって来た。ウチのwebページが開設したころはピッチピチの20代だった我々も、今ではブニョブニョのOSSANである。気が付けばそこにビールがある。そしてrenas先生が叫ぶ。








ルービーはまだかっ!






……と。





まさかrenas先生からそんな単語が出るとは……





当日の話です。


4:00起床、そして速攻で朝食をシバく。前泊がちゃんとした宿だとこういったアドバンテージがあるのが良い。そして、遅くとも4:30には出発をしたかったので、とっとと着替えに入る。

そのrenas先生、佐渡に合わせて発注しておいたステージ衣装が、様々な理由により間に合わなかった、ということで、結果的にこうなった。





通勤に2時間かかります。


それ、一回着たやつじゃないか。なんだ拍子抜k……





そのドヤ顔なんとかならんか?









2年連続2回目の出場。









……まあ、この話は事前に聞いていたので、一応春菊で走れるように、と、まこっちゃんも持ってきてはいたのだが、最終的には








春菊<<伝統芸能






という結論に達したのである。





安定と伝統とすっとこどっこい。


さて、何とか準備をし、4:30に宿出発。我々はA2カテゴリで申し込んでいたので、5:15までには会場入りしたい。昨日と打って変わって、背中が軽い分、走りも軽い。脚慣らしに軽めのギアでクルクル回し、5:00には会場入り。そして既に長蛇の列





これだけの人間がこれから佐渡じゅうを跋扈するわけだ。


ここから出走までまだまだ時間がかかるのは昨年リサーチ済み。おとなしく誘導されて、スタートラインに立ったのが5:56である。スタート直後の事故が多いのと、これだけ一斉に走り出したらまあ間違いなくモメるので、このテのスタートはインターバルスタートである。お陰で混乱もなくスタート。





それじゃ出発するですよ。


しばらくはrenas先生を前に出して、こちらは様子見に徹する。今回は最初の100キロをどこまで縮められるかを目標にしようと思っているので、いきなり全開で走って力尽きるのだけは避けたいところだ。





二見地区を通過中。


……が、最初の登りで案の定ダンゴ状態になる。登り坂でいきなり減速しやがって、とか思っていたが、これはアレだ。小仏大渋滞とほぼ同じ原理だな。結果的に後方がダンゴになるという。

クルマでも自転車でも、やはりストレスは溜まる。少々やむないが、ここで少し引き離しにかかる。なお、後で気が付いたが、この時点でrenas先生とは離れ離れになる。





相川手前。最初の坂である程度ばらけて、走りやすくなる。


今年はそれほど痛ジャージや音響車両や巫女(中身は漢)などは見受けられず、毎年いろんなところで見る赤い悪魔ママチャリの人を抜き去ったくらい。なんとなく昨年に比べると周囲のレベルが高くなったように思う。

20km地点にある相川AS。6:56頃に通過。ここのエイドではわかめ蕎麦が食べられるのだが、結局今年も食べなかった(伏線)。このあと道は、断崖絶壁と海岸線の境を縫うような道になる。





ようやく佐渡っぽい辺境感が出てきた。


途中、ロックシェッドやトンネルで回避する部分などがあり、基本的に道は平坦である。脚が温まってきたことをいいことに、このあたりをだいたい30km程度で巡航する。これから先、小規模の集落をひとつひとつ越えていくのだが、沿道からの温かい声援は今年も健在だ。





佐渡の大会は沿道の応援も多彩。佐渡太鼓でお出迎えだ。


また、当日は島内の該当部分で、極力自動車に乗るのを自粛しようという動きもあるようで、後方からのクルマ、特に、追い抜かされたりするのに気を遣わなくて良いのがありがたい。

……なんてそうこう言っていると、7:26、ふたつめのエイドである入崎AS通過





あれ、ここ寄るんじゃ……


いや、イケるかなー、という感じで。実際、単騎で走っていると、ヘタすると6〜70キロは無補給で走っちゃったりとかするもんで。とりあえずZ坂までは行ってみて、もしそこで力尽きても、大野亀までクリアすれば、はじき野ASが待っている。





さらに人の気配がなくなり、おまけにデジカメの動作がおかしい。


道は相変わらず平坦なのだが、人の住んでいる気配はどんどん少なくなっていく。スタート時は雲に覆われていた空が、徐々に取れていく。雲の切れ間から日差しが差し込み、早く晴れないかな、と待ち焦がれていると、








Zまであと2キロで〜す






となる。このあたり、自転車を留めてめいめい記念撮影したり、エイド外で休息したりと、それぞれがフリーダムに過ごす。そう、本当ならこれくらいの余裕が欲しいのだが、この時はどういう訳か、昨年のタイムを短縮するぜ!  的なこだわりで走っていて、余裕がまったくなかった。……まあ、走っている分には楽しいちゃあ楽しいのだが。





Z坂前では撮影する参加者がたくさんいた。


そしてやってきたZ坂。ここでもめいめい撮影タイム。ワタクシめはいつも通り、走りながらパチリ。人によってはピサの斜塔ばりの撮り方をする人もいたりして、最初の難関を前にしてあまりにもほんわかな雰囲気。しかし、登り始めると、たいてい








おみまいされる。










序盤の急な部分を過ぎてしまえば、あとは流れで。


このとき、長期戦を覚悟して登りではインナーローを多用した走り方をしていたが、もう少し頑張って足を回せばよかったな、とちょっと反省。Z坂は、最初の登り区間が長く、第一ヘアピンを通過した後、第二登り区間が短い。定点撮影ポイントになっている第二ヘアピンを通過、直後のトンネルを潜って第三登り区間まで来れば、頂上はあっという間である。renas先生曰く、「盛り上がった割にはそれほどではなかった」





第二ヘアピンもまた、撮影会で盛り上がる。


むしろ序盤にやってくるZ坂などはまだまだかわいいものである。そのあとの大野亀のほうがきつい、という人もいれば、終盤の海岸線からの9%坂のほうがしんどい、という人もいる。そもそも佐渡の海岸線を一周するルートなので、基本的に山岳コースではないので、登り自体は前回のグランフォンド軽井沢よりかは楽である。





あれが大野亀。これからじわじわ登っていく。


……のだが、やはり大野亀はきつかった。序盤の最急勾配区間をインナーローで凌ぐと、そこからしばらくは勾配の落ち着いた登り区間。大野亀ロッジを過ぎると道幅も広くなり、ペースも上げられる。





大野亀ロッジ。ここに自転車が停まっている理由……


やがて勾配は下りに転じ、そこから少し走ると、はじき野ASに辿り着く。8:35着で、今回初めてのエイド立ち寄りである。





ようやく補給だ。名物の俵おむすびを頬張るよ。


ここで佐渡名物の俵おにぎりをこれでもかっ!  というほど食べておく。今更カーボローディングしたところで、なのだが、本当の目的は「おいしいから」。あと、味付ザーメンに飽きたから(笑)

米のあとにはきっちり果物も食べて糖類を補給。8:42に出発し、両津を目指す。





はじき野からは、道幅狭くなって左手に海。いいロケーションだ。


昨年同様、このあたりから天気は良くなり、左手に海岸線を望むナイスなルートを進んでいく。周囲のペースは比較的早めで、それに乗っかったりしながら粛々と行程を進める。

遠く向こうに両津港が見えるが、いつまで経っても近づいてこないのはこれまたお約束。しかし向かい風も感じない、環境としては一番良い状態だ。





速い車列に抜かれたが、何とか乗れそうな速さでもある。


両津まで残り10キロ。ここで速い車列に抜かされる。そしてついでに無賃乗車を試みる。








すげー楽だ。






普段、ほぼ単騎出撃だったり、renas先生が方向音痴ということで先導したりと、ドラフティングの恩恵にあずかることない生活を送っていた身としては、たまに味わうこの恩恵がありがたい。仮にドラフティング効果が薄かったとしても、ペースカーが一台いるだけで恐ろしくペースが上がる。





両津BSに到着。


おかげで労せずに両津に到着。9:52着なので、昨年と比べると10分程度早い。……ということは、ほぼ入崎ASのロスタイム分ということになり、








結局、昨年と同じタイム






ということかちくしょー!





ヤケ食いじゃヤケ食い!


昨年の反省から、ここでは量の少ない弁当を選択。そして残りは果物で補う。ついでにストレッチもして、renas先生の到着を待つのだが、実はこの時点で右足の膝上のあたりに軽い違和感が発生していた。恐らく序盤で気が付かないうちに無理をしていたのだろう。

擦れ防止にメンソレータムを持ってきていたが、ついでに違和感のあるところにも塗っておいた。








間違いなく効果はないが。






樽ばやしを眺めながらストレッチすること暫し、ようやくrenas先生ハケーン!  と思ったら、








閣下ジャージ着た別の人






だったりと、油断も隙もあったもんじゃない状態だったり。結局、10:30に先発する旨メールを投下して、ワタクシめは先を急ぐことにした。





鬼太鼓の演舞。もっとのんびり見ていけば良いのに……


沿道からの温かい声援をもらいながら走ると、すぐにBカテゴリとの分岐点にさしかかる。もちろん我々は直進だが、Bカテゴリのコースもなかなかハードらしい。いずれそっちも挑戦してみたいと思っているが。





沿道の声援を受けて、いざ直進。


分岐を越えると、小佐渡区間に突入する。しばらくは海沿いを貫く絶景の中を走るが、すぐに上り下りの連続区間になる。

そこを抜けていくと、左右に稲田が広がる場所を抜ける。ASで供されるおむすびは全て佐渡産の米とのことだが、それらがここで作られている。佐渡全体に稲田は多く点在していて、こんなに空が綺麗な晴れの日は、のんびりと稲の手入れをしている農家のおじちゃんおばちゃんが、たまに手を振ってくれる。





のどかな良い風景の中を走っているのです。


アップダウン区間が終わると、暫くは海岸線をトレースするように走る。海水浴場なんかも点在し、夏はさぞ盛り上がるのだろう。なんて写真をパシパシ撮っていたら、








電池が死にかけている。






しまった。宿で充電しておけばよかった。こういう時にリチウムイオン電池のガシェットは不便である。ここからは省エネでやっていこう。





エイド以外にもトイレがあって、自由に使える。エイドのトイレはよく混むのだ。


途中、赤亀・風島なぎさのトイレに、11:10一時停止。両津ではトイレが大渋滞していたので、ここで用を足しておく。ついでにマンソレータムをメタに(ジャンキー大山調)塗りたくっておく。どうやらrenas先生からメールが来ていたらしく、見ると、彼は両津を同じくらいの時間に出たらしい。

両津からここまではおおよそ15キロほど(たぶん)。とりあえず15キロのアドバンテージか、こりゃよほどエイドで爆睡しない限り、余裕で








逃げ切れるな。






なんて考えつつ走り出す。そしてやってくる右膝の違和感と








向かい風。










来たぞ来たぞ、やって来たぞ(向かい風が)。


佐渡名物、こっちに向かって靡く鯉幟を見て、「ああ、俺って佐渡にいるんだな〜」と、軽く








絶望






してみたり。今回の佐渡での正直しんどいベスト3にノミネートするなら、正にこの両津〜多田の40キロ区間と言わざるを得ない。景色はよいのだが、マヂできつかった。





renas先生曰く、あんちくしょうジャージは今日びそれほど痛くない、とのこと。


多田まで残り10キロまで来た。renas先生はもうあのトイレ前を通過したかな、くらいのところで、道は大きく右に曲がる。佐渡に限ったことではないが、旧道の代わりに線形の良いバイパスを作り、流動と利便性を向上させているようだ。右に曲がるのは、まだバイパスが完成していないからで、旧道に誘導する目的があったからだ。





あちこちで新しい道ができていて、雰囲気は薄れるが走りやすくはなっている(上が旧道)。


そして、ここで何を勘違いしたか、途中で曲がる場所を間違えたようで、工事中のバイパスに出てしまった。しかも、そこが正規ルートと勘違いし、ラララr〜、と進んでいった結果、








道がなくなった。










というか橋が出来上がっていないじゃないか。


そしてだいぶ戻されたil||li(つω-`。)il||li





やっと休憩だよ……


12:10、多田ASに到着。このあたりになると、素通りしていく参加者は少数(たぶん普段からトライアスロンとかやってるんじゃないか?)になり、たいていが補給に降りる。ここでもがっつりと食べ、ついでに尽きかけていた水を補給する。補給をしてくれたのは、明らかにワタクシめの半分くらいの歳のお嬢さん。この大会は、ボランティアの方が多彩で、かつ大勢いる。きっと地元の小中高校生だろうか、わざわざ休みの日を潰してまでお手伝いしてくれる。有難いことだと感謝だ。





思わず「ありがとう」と声をかけてしまう。それもまた佐渡のよいところだ。


12:30、多田ASを出発するとすぐに長いトンネル。路面が良く、薄い登りでは毎度おなじみエルコスさんが加速を促し、スイスイ進む。ここで少しでも前に出ておくか、と走っていたら、トンネル出口で





なんでこんなところで詰まる?









大渋滞。






片側交互通行の信号待ちだが、せっかく加速したアドバンテージは消滅し、結局大所帯で走り出す。相変わらず向かい風がきついが、赤泊まではそれでも前を引く。この場合、こちらのペースが遅ければガンガン抜いて行って構わないよ、というつもりでの走りになるのだが、待てど暮らせど誰も抜いて行かない。それどころか








先頭交代すらしてくれない。






ええ正直きっついですよマヂで(泣)。そのうちにようやく先頭を交代してくれる参加者がやってきて、お互いに向かい風の中を、およそ時速28キロ程度で巡航していく。たまに現れる登り坂で離したり離されたり、たまに抜いたり抜かされたり、を延々と繰り返していく。





アップダウンでヘバり出す。気合で食らいつこうとすると、今度は右膝がズキンと来る。


このあたりは小さな集落をつないでいく、というような感じであり、集落がなければ自然しかないような場所を抜けていく。……と書くと随分ネガティブであるが、狂ったような登りがあるわけでも、激しい交通の往来があるわけでもないので、サイクリングルートとしては面白いと思う。補給ができないのが難点だが。

昼を過ぎて気温が上昇し、長袖インナーじゃちょっと暑いかなー、なんてぼーっと走っていると、微かにぷちっ、という感触。ハテ?  と後ろを見てもなんだかよく分からず。何かを踏んづけたような感触ではあるのだが、ハテ……  と考えていると、「ああ、たぶんアレか……  あ、あぁぁぁぁぁぁぁっ!?」








ケムンパス大量虐殺






確かに今日、やたらめったら路上をうにょうにょ動く毛虫が多いなぁ、とか、ペタンコになって何か出てる毛虫が多いなぁ、とか思っていたが、どうやらワタクシメ自身が








それをシバいた模様。






うわーマヂでごめん。てか、帰ったら洗車しないといかんなこりゃ。





赤泊から小木へ向かう道中。周囲は森なので、ケムンパスもよく出るわけだ。


そんなケムンパスの怨霊を存分に受けて、小木ASに着いたのが13:30。出発は13:50なのだが、その間、記憶がない。








というか寝てた。






天気が良い日の芝生ってのは魔物だと思うよ。マヂで。





小木AS。めいめいストレッチしたりガン寝したり。


renas先生は恐らく多田を過ぎたあたりだろう。すっかり寝てしまったが、まだまだアドバンテージはある。ここから先は後半戦最大の山場である海岸線からの9%坂、そして素浜AS直後の登りと、最後の難関国道坂が待っている。しばらくは持久力、よりかは瞬間的なエネルギーが必要になるので、ここでは果物をメインに補給する。昨年同様のバナナとオレンジに加え、レモンがあったので齧っておく。当たり前だが、








すっぺぇ。






ということは相当疲労しているということだ。たっぷりクエン酸を補給して、いざ登り坂へ。





人生のパイセン達がお見送りだ。


15:45、小木ASを出発。保健センターつくしの方々の声援を受け、まず最初の登りに取り掛かる。小木から素浜まではアップダウンが連続する区間であり、その途中に難関の9%坂がある、というようなイメージである。県道45に復帰する直前と、宿根木の2か所にインナーまで入れたほうがよい登りがあるが、ここは勢いで行けちゃえるような坂である。





小木の方々からも、精一杯の声援をもらった。


残りわずかなので、ここから脚を解禁してもよかったのだが、結局ずるずると走ることとなる。沢崎のトンネル3連荘を通り抜けると、9%坂までは平坦となる。海沿いの道は交通量も少なくて走っている分には気持ちいい。右を見るとこれから登る斜度にウンザリさせられるが。

江積の集落を右折。ここからが佐渡後半の名物である、9%坂である。





目の前にいる4000番台の女性が激アツだった。


この坂の生態を克明に捕えるぜ、とばかりにアクションカムの電源をON。そしてインナーローで登り始める。ここは多くの参加者のメンタルを、それこそ0.3のシャーペンの針のように簡単にへし折ることで有名で、結構押して歩いている参加者が多かったりする。

そんな中、目の前を走る4000番台の女性は、クランクをゆっくりと踏むように、じんわり、じんわりと進んでいく。そうだよな、女性にはこの坂辛いよな……








アウターに入ってるが。






一体何が起きている?  ただ、さすがにしんどかったのか、すぐにインナーに落としたが。そのあと林道フェイク地帯に差し掛かり、若干勾配が緩くなったところでシフトアップしていた。








インナーからアウターに。






一体何が起きている?





この程度の斜度をアウターで走っていた。そしてこの坂は結構長い。


たたかいのドラム、こと佐渡太鼓交流館を左折すると、そこからはしばらく展望のないのどかな道を走り、再び海岸線へと降りる。登らせるだけ登らせて、また下らせる、というサドなフランドル人が喜びそうなレイアウトだ。ただし、高台から下る際の、佐和田方面を見下ろす景色は、登ってきてよかったと心から思えるような絶景である。





佐渡の中では、この景色が個人的には大好き。


再び海岸線に降り、ちょっとした昇り降りを経て、15:00に素浜AS到着。ちなみに昨年はここを14:50着の15:00発というタイムで、昨年と比べて今年はちょっと遅めか。しかし、細かな状況は昨年と異なるので、単純に時間だけでは測れまい。今年はそういうものだったのだ、と悟ろう。入崎をパスしたことはこの際忘れるが。





ねんがんの、のりが、まかれたぞ!(ここの俵むすびだけ、海苔が巻かれてた)


最後のASということで、たっぷりと補給をしていると、収容車と書かれたバスが横切って行った。ぐぬぬ、あれが参加者が最も畏怖するという、悪名高き収容車か。renas先生がネットの情報から集約したところによると、あのバスに乗せられた参加者は、タイムアウトの絶望から死んだような虚ろの目で呆然と座っているか、もしくは








お願い、走らせてぇぇっ!






……と泣き叫びなながらも係員に取り押さえられるか、という阿鼻叫喚が繰り広げられているとか。








ネタ的に見てみたい。






とかも思ったが、しかしそれよりも完走することが最優先だ。15:15、素浜を出発。





そして140アップである。


素浜直後に現れる坂、通称140アップは、去年はマスタング兄貴が余裕ぶっこいていたことで有名だが、今年は比較的平和だった。後述のとおりもうひとつ山場はあるが、ここまで来ればもう終わったも同然なので、ここらで走り方を変えてみる。といっても何のことはなく、引き足を意識し、クランクを大きく回す走り方に変えただけだ。

エルコスさんには、内藤さんから引き継いだ172.5クランクが装備されているが、クランク長が長ければそれだけトルクがかかる(テコの原理だね)ので、大きく回せばそれだけ発生するトルクが大きくなる。ひいては加速が良くなる。もう山場はほぼ終わったので、ここで一気にカタをつけるつもりで。





佐和田へ向けて、あと一息……


国道まで出てしまえば、あとはゴールまで一直線である。一気に加速をする。……と、最後の罠にズッポリとハマる。佐渡にはZ坂、大野亀、小木直後のアップダウン、9%坂、140アップ、と名だたる難所が軒を連ねるが、実は知名度こそ低いが、この最後の難所、通称








国道坂






というのが最後に控えており、これが地味に強烈な威力を持っている。なにせ、140アップ攻略で安心しきった参加者に、最後の難関とばかりに迫る登り坂をぶつけ、ようやっと頂上だやったーっ!  と喚起した参加者に、








まだ続くよベイベー






……と、無慈悲な石嶺さんがフェイクであると教えてくれる。勾配自体は大したことはないが、緩い坂が延々と続き、いつ終わるかが全然見えないといういやらしさ。ここでヘロヘロになってペースが落ちると、後ろから








収容車がコンニチワ〜






しかねない、という孔明の罠なのだ。ただしこちらも昨年走ってるので勝手は知っている。その結果、








ここで結構抜いた。










国道坂の登り始め。このあとボディブローのように登りが続いた。


これを越えればあとはゴールまで、文字通り平坦路一直線である。





途中、真野鶴の尾畑酒造の脇を通る。ここもいつかは立ち寄ってみたいな。


ラスト10キロ、脚が残っていればスパートをかけ、脚が売り切れていればパレードランである。ワタクシめは自称クロノマン寄りのルーラーと思い込んでいる身。ここぞとばかりに全力疾走、50×18をキッチリ回しにかかる。

やがてBカテゴリコースとの合流点を通過。このあたりまでくると久しぶりの信号待ちと、ようやく人の住まう空気感が見えてくる。ここまで来ればゴールまではあと少しだ。

気が付くと、後方にtoumi君MTBライダーが張り付いている。一気にぶっちぎってやんよ!  と加速するが、これがなかなか引き離せない。くそうこやつ、プロか、それとも








コスプレしたtoumi君






……か?

しかし、それを迷っているうちに、いよいよゴール直前のガススタンド左折地点を通過。このとき、前を行く集団に紛れ込んでしまった。内心、「やっちまった……」





やべぇ、どうしよう……  って瞬間。


一気にチギるか、それとも引くか。迷っているうちに、ゴールゲートが見えてきた。内心、「下手こいた〜」





この黄色いコーンのところにチェッカーがある。厳密な意味でのゴール地点だ。


この大会のカラクリを説明すると、ゴールゲートの手前にチェッカーが設置されていて、それを潜ると情報が本部席に送信。そのデータを読み取って、ゲート通過時に








名前をコールする






というシステムになっている。つまり、集団でゴールするとそれだけ名前を呼ばれる数が増える、ということは、結果的にどうなったかというと、








名前を呼ばれない






ということになって、結果として呼ばれたかどうか覚えてないという、なんとなく不完全燃焼なゴール、ということになった。ゴールタイムは16:17。走破タイムは10時間21分、昨年とほぼ同じタイムである。誰ですか入崎パスしただろって言ってるのは。

このタイムを見てみると、昨年とほとんど変わらない。おまけに名前がコールされたか判らず、挙句には右膝は痛い。これは佐渡の神様が、








もっと佐渡を楽しめ。






と言ってる、まさにバチが当たったのだろう。こんなことなら相川で








わかめ蕎麦食べればよかった






……と、つくづく思ったのだった(伏線の回収)。





乗り手のうっかりはこの際放っとく。お疲れエルコスさん。


ともあれ、今年も無事に完走することができた。このあと16:50にrenas先生も無事完走。彼にとっては初めての200km走破である。余談だが、ブルベの200kmは制限時間13.5時間なので、








ブルベもOK






ということが判明したのであった。





renas先生も無事に完走した。お疲れさん。


このあと、佐渡名物ブリカツ丼を食べ、達成感を胸に宿へと帰還したのだった。言うまでもなく、








宿まで10キロ






自走したが。





佐渡の新たな名物らしい。もちろん無料の味噌汁もおいしかった。


あと、宿帰着後、メシとルービーをお見舞いされたrenas先生は、そのあと間もなく








ただのしかばね






のようになったが。





こうして今年の佐渡は(ほぼ)終わった……





3日目の話です。


佐渡汽船で5m以下の乗用車を載せると、往復35000円らしい。……と誰かが言った。それを考えると、我々は一人あたま3000円プラスくらいで、クルマを入島させることができるのではないか、と。そうすれば島内の機動力が格段に向上するのではないか、と。

その話は、昨晩の宴で出てきた話なのだが、いかんせん話をした相手が、ワタクシめの横でただのしかばねの状態で








イビキかいて寝ている






renas先生だとすれば。……彼も昨日は初めての200kmオーバー。そりゃあ疲れているのも無理はない。改めて本当にお疲れ様





歯を磨く、と言っていたrenas先生は、結局朝まで歯は磨かなかった。


さて、メシを食った後、我々はいよいよ宿を引き払って両津港へと向かわなければいけない。ただ、もう大会は終わったので、今日はのんびりと走るようにする。もはやrenas先生の








シャマルのラチェット音






は気にしないで行くぜ。





ゆっくり走れば、佐渡の良いところがもっと見えてくる。


ただ、教訓にはなった。今回の大会で、どっちが勝者かと敢えていうなら、間違いなくrenas先生だ。なぜなら、こちらは走ることに終始して楽しむことをしなかったから。

昨晩の宴の関で、renas先生の行動パターンがある程度分かった。彼はエイドひとつひとつに丁寧に寄っては、しっかりと楽しんだという。大野亀ロッジに停められていた自転車についても真相が明らかになり、どうやらそこの








名物のソフトクリーム






に舌鼓を打っていたのだというではないか。





後日renas先生より送られた大野亀のソフト。確かにうまそうだなこれ。


結局、お互いにゴールクローズに対して1時間以上の猶予があった。そのうえrenas先生はしっかり楽しんだうえでその猶予だ。どちらが楽しそうだったかは言わずもがな、である。

タイムなんてどうでもいい。ちっちぇえこと言ってねえで、佐渡と自転車を楽しめ、と。そのことを心に刻み、今日は佐渡の景色を楽しもうと思う。





ゆっくり走れば、こんな風景だってお手のものだ。


10:20、両津港着。お土産を買ったり、両津港のレトロな建物を激写したりして時間を潰し、船の時間を待つ。余談だが、佐渡の土産の大半は、フェリーターミナルの商店街で手に入る。北海道における新千歳空港と同じ理論だ。





この大会期間中、佐渡の経済効果はすごいことになってんだろうなぁ、と。


フェリーの時間は12:40、するとよく見ると、12:15にジェットフォイルがある。renas先生はものすごく興味を抱いていたので、思い切って4010円払って乗ることにした。





フェリーと違い、自転車は輪行袋にしまわなければならないが。


ジェットフォイルは格段に早く、出航直後にウトウト意識を失って、そうしている間に新潟へと到着していた。





大会翌日だが、スタッフベストを来たスタッフが最後までお見送り。


こうして、今年の佐渡は、無事幕を閉じた。もし来年出場するのであれば、そのときは主任で来よう、とつくづく感じたのであった。そして、来年こそは








もっと佐渡を楽しもう






そう考えている。できるかどうかは不明だが



















あと、来年はikeパパを拉致します(笑)。





大会終了後に飲むビールは格別だ。だが痛風には気を付けよう。














TITLE:renas先生が本気を出したようです(ディレクターとして)
UPDATE:2014/05/27
URL:http://y-maru.sakura.ne.jp/192_sado2014/sado2014.html